自分達の世代にとって、一眼レフカメラやオーディオアンプは黒いものというイメージがある。当時はテレビだって黒が主流だったし、喪服に間違われそうな黒ずくめのファッションだって、ちょうどその頃に流行したものだ。
一方、フライリールはと言うと、私がフライを始めた1970年代後半は、ほとんどが銀色だったと思う。確かに当時主流だったバンブーやグラスロッドには、ハーディ製のシルバーやガンメタ色のリールが良く似合っていた。
やがて、カーボングラファイトという画期的な新素材の出現により、フライロッドは目覚ましい進化を遂げる事になるのだが、構造が極めてシンプルで変わりようの無かったフライリールも、それに追従する形で進化せざるを得なかった。確か、黒いリールが出現したのもちょうどそんな時だったと思う。
当時、ハーディのマーキスシリーズが、黒っぽいカーボンロッドに合わせてガンメタ色になった時は、さすがに違和感を覚えたものだが、真っ黒いリールというのはまだハーディには無かった。
では、一番最初の黒いリールというのは、どこのどんなリールだったのだろうか? 今ではすっかり記憶が曖昧で思い出せない。もしかしたら日本製が最初なのかも知れないが、もしそうだとすれば、私の知る限りではイーアンのXGシリーズしか思い浮かばないのだが・・・。(もしご存知の方が居たら教えて下さい。)
その後フライリールは、変形しやすいアルミダイキャスト製から、頑丈なアルミ塊から削り出された、いわゆるバーストックが主流となり、オービスのCFOリールも全てバーストックモデルになった。そしてエーベルやロスといったフライリールの専門メーカーが次々に現れると、いつの間にか世の中のフライリールは黒一色となっていたのである。
果してそういう時代を過ごしたせいなのかはわからないが、所有するフライリールも気が付けばハーディ以外は黒ばかり、たまに銀色のリールも買ったりするけど、結局オークション行きだったりで、今は黒いラージアーバーのリールばかりである。
写真手前はダニエルソンリール社のFW2six、奥はガルバンフライリール社のラッシュR-4。
FW2sixにはDT3FかDT4Fを、そしてR-4にはDT3Fをセットしている。
最近はほとんどラージアーバーしか使わなくなって、だんだん径の大きなリールを好むようになったが、時代はさらに大型化&軽量化に向かっているようだ。
そう言えば、ラムソンのライトスピードはとうとう穴だらけになっちゃったけど、出来れば以前の型でブラックバージョンが欲しかったなぁ。まあ、この先も黒は出ないだろうけど・・・。
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