フライフィッシングの話

川、湖、管理釣場などの国内釣行記、海外釣行記、タックル、フライなど、フライフィッシングにまつわる話と美しい写真。

折れるという事。

2007-04-19 11:45:26 | 湖(レイク)
もうこれは毎度の事だが、初釣行を終えると、すでに頭の中は釣りの事ばかり。
いわゆる『釣り馬鹿』状態になる。
今年もその兆候は著しく、2日前に出掛けたばかりだと言うのに、またしても釣り場へと向かってしまった。

河口湖ICを出て国道139号線を右折、目指すは本栖湖である。
湖岸沿いの道を進み、スポセン前へ向かう。
ワンドには、すでにスペイキャスターが入っていたが、それ以外に釣り人の姿は無い。とりあえず、岩の上からその様子を眺めていたら、突然大きな黄金色の魚体が目の前に現れ、吸い込まれそうなほど蒼い水の中へと消えて行った。紛れも無くそれはブラウンのライズだった。

急いで湖仙荘まで戻り、入漁券を購入する。
湖岸に出ると、思ったより風が強く、しかも巻いていて投げづらい。
そのうちに、監視員のおじさんが来たので話をしたところ、しきりに「まだ10日早い。」と言っていた。何の事かと思いきや、ヒメマスが解禁している間は沖で餌を撒いているので、魚が接岸しづらいのだと言う。やや意味不明ではあったが「ワカサギはもう産卵で岸に寄ってるから、それを食いに来るのも居るだろう。」と言い残し、おじさんは立ち去って行った。

結局、本栖では何の反応も無く、いくつかのフライをロストしただけ。
風も強くなる一方だったので、早めに退散し、忍野へと向かった。

忍野へ到着してみると、さすがに土曜日とあって結構混雑していた。
しかし、昼前の丁度良い時間帯だったので、先日良かった大臼荘前から始める事にする。
始めてから数投目、対岸のライズを狙っていると、ブッシュにフライを引っ掛けてしまう。
そのままロッドを煽ったところ、次の瞬間、「ボキッ!」っという音とともに、バット部が呆気なく折れてしまった。
そういえば2日前、釣った魚の写真撮影をしている時に、足下に置いたロッドを踏んでしまい、ブランクに傷が付いていたのを思い出した。チェックしてみると、やはりその箇所から奇麗にポッキリと折れている。
がっかりしながら、大臼荘前の土手を上がって行くと、すれ違ったフライマンから声を掛けられた。

「どうしました?」
「いや~、見てのとおり折れてしまいました。」
「ええっ、セージですか? あ、でもセージなら生涯保証だから直るでしょう。」
「そうかも知れませんね。でも古いロッドなので・・・。」

30年間フライをやってきて、ロッドを折るなんて事は今回が初めてだった。
しかも、こんな日に限って、予備ロッドを持って来ていない。
いや、もうそんな事はどうでも良い。どうせショックで釣りにならないのだから・・・。
むしろ、今私にとって一番気掛かりなのは、果たしてこの折れたロッドが元通りになるかどうかなのである。


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