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DAZN観戦 2022年J3リーグ第33節 FC今治vsAC長野パルセイロ

2022-11-15 16:01:05 | サッカー視聴記(2022年その他)

<今治スタメン> 4-4-2
GK 茂木
RSB 駒野 CB 飯泉 CB 照山 LSB 上原
RSH インディオ DH 楠美 DH 三門 LSH 近藤
FW 千葉 FW 中川
<長野スタメン(守備時)> 3-3-3-1(5-1-3-1)
GK 大内
RCB 池ヶ谷 CCB 乾 LCB 杉井
RWB 原田 DH 佐藤 LWB 水谷
RSH 三田 CH 山中 LSH 森川
FW 山本

大注目を浴びたJ1参入プレーオフ・決定戦ですが、佳境となっているJ3リーグはその間も歩みを止める事は許されず。

既にいわきが優勝を確定させ、唯一の障害であったライセンスの問題も一応の解決となり昇格も決定。
残るは2位つまりもう一つの昇格クラブを巡る争いで、可能性があるのは藤枝・松本・鹿児島・今治・富山。
このうち6位の富山は、得失点差の面で現実的な可能性を失っているので、残り4クラブに絞られたという状況です。

そして今治も、2位との勝ち点差は4・得失点差は11差と、残り全勝が必須の状態。
そんな中で、ホーム・ありがとうサービス.夢スタジアム(以下夢スタ)はこの試合が最終戦で、来季は隣に施工中の里山スタジアムへと役割を移す事となります。
そして元日本代表・駒野の引退試合と、盆と正月が一緒に来たという表現をしたくなるイベント満載の一日に。

昇格へ望みを繋ぐには勝利とともに、藤枝・松本双方の引き分け以下という他力も絡む状況で、まさに一縷の望みといった今治。
そんな状況が焦りを生んだか、立ち上がりは長野の可変システム(攻撃時は4-2-3-1へ)が生み出す守備スタイルに苦戦を強いられます。
5-1-3-1という独特の布陣から生み出される、ボールホルダーに対してすかさず複数人で囲みにいく姿勢を受けて思うように攻め込めず。

また長野の攻撃に対しても、杉井が左サイドバックへ・水谷がボランチへと可変する左サイド(今治から見て右サイド)を捕まえられず、また2列目の森川・三田の流動的な動きにも惑わされて炎上状態に。
前半5分には左から水谷のクロスの跳ね返りを、拾った杉井がエリア内左を突いてシュートを放ち、ブロックされるも尚も繋いで再び杉井に。
そして奥から低いクロスが入れられ、ニアサイドで山中が走り込んでこぼれるも、ファーサイドで原田がダイレクトでシュート(GK茂木)と両ワイドの選手が絡む攻撃となり。

そんな長野の圧力を凌ぎ、希望の光をともす先制点が欲しい今治。
15分にエリア内でストライカーの千葉にパスが渡るも、撃てずに逆に長野のカウンターを浴び。
何とかサイド奥で攻撃を切るも長野の右コーナーキックとなり、キッカー原田は中央にクロスを上げ、合わせにいった池ヶ谷は落としを選択。
叩き付けられワンバウンドしたボールを乾がヘディングシュートに持っていき、GK茂木がセーブするも混戦となり、拾った森川のシュートはブロックで防がれ。
その後も拾った長野選手に対し今治は必至に掻き出しを続け、何とかこのピンチを防ぎます。

すると18分、長野のビルドアップを敵陣で三門がスライディングしてカット、中川→インディオと経由させて中央を素早く前進。
そして中央ペナルティアークから放たれたインディオのシュートがゴールネットを揺らし。
ピンチの後にチャンスあり、という先制点を挙げた今治。

優勢だった長野、それだけにリードされたという事実にショックは大きく。
変則フォーメーションかつ1トップ故にどうしても最前線のプレスは今一つで、ショートカウンターは望み薄故にどうしても主体的な攻撃は反撃に必須。
しかし以降流れが悪くなり、ゴール前まで運んでも今治ディフェンスの激しいデュエルに阻まれてフィニッシュまで辿り着けず。
倒れても中々反則を取られないという絵図に、ピッチサイドのシュタルフ悠紀リヒャルト監督もヒートアップする(25分)など、踏んだり蹴ったりといった状況を強いられます。

相手がそんな状態のうちに、追加点を挙げたいという意欲に駆られる今治。
29分に再び三門の敵陣でのボールカットから好機を迎え、ミドルパスを収めたのは先制点を挙げたインディオで、しかも先制点とほぼ同じペナルティアーク付近という位置。
しかし浮き球をコントロールしてシュートにいった結果、振った足がディフェンスに入った長野・水谷をチャージしてしまい、反則そして警告を受ける結末となります。

不安定なチームが落ち着きを取り戻す要因としては、自身が一つ良いシーンを作るとともに、相手に一つ不利な要素が生まれるというものもあるでしょうか。
この日の長野は後者だったようで、31分にGK大内からの繋ぎによるビルドアップで攻撃に入ると、縦パスも交えつつ右→中央→左へとサイドを移しながらの前進でエリア左角を突き。
そして手前からのクロスを選択し、上げられた水谷の急角度のクロスを今治・上原はクリアしきれず、浮いたボールを山本がヘディングシュートで押し込みゴール。

相手の変節を見事に同点に結び付けた長野ですが、これだけでは終わらず。
キックオフの今治の攻撃を切ると、森川が素早く裏へ浮き球を送り、完全に抜け出した山本が浮かせるトラップでGK茂木までも抜き去り。
そして無人のゴールにシュートが放たれ、あっという間の2点目となります。
記録上は31分で、1分と経たないうちに2得点という珍妙な記録が生まれる事に。

電光石火の逆転劇を受け、主体的な反撃体制を採らなければならなくなった今治。
つまり最終ラインからの繋ぎを重視する攻撃で、オーソドックスな4-4-2からあまり可変はせず、斜めの縦パスを駆使して前進を果たしていくも中々フィニッシュには辿り着けず。
逆に36分、最終ラインでパスミスを犯してしまい、中央にこぼれた所に走り込んだ長野・三田がシュート(枠外)という危険なシーンを生み出し。

焦れる今治、40分には近藤が遠目からロングシュートを狙うも実らず。
42分には右サイドからのフリーキックで、クロスの折り返しを中川がボレーシュートにいくもミート出来ずこぼれるなど、フィニッシュシーンでも焦りが顕著という印象を残すに至ります。
逆に45分には長野に決定機、裏へのミドルパスに抜け出した山中がドリブル、中央からシュートを放つもGK茂木のセーブに阻まれゴールならず。
結局1-2のまま動かず、前半が終了。

今治にとってあと2点が必須の状況で迎えた後半。
早速の後半1分に、飯泉が最終ラインから持ち上がり、中川→近藤と経由したのち近藤のミドルシュートが放たれ。(GK大内キャッチ)

ホームのムードを一変させる一撃が生まれると、それに呑まれるかのようにピッチ上ではアクシデント禍も発生してしまいます。
そして襲われたのは長野で、3分にリベロの乾が顔部を痛め(目?)た事で交代の措置が採られ。
坪川が投入され、早くも最終ラインはスクランブルを強いられます。

そして8分の今治、自陣でのパスカットから近藤が中央をドリブルで持ち上がり、彼のパスを左ハーフレーン・エリア手前で受けた千葉がカットイン。
ペナルティアークへと流れて放たれたシュートは、彼のベクトルとは逆である左ポスト内側を叩いたのちゴール左へと突き刺さり。
ストライカーらしい、相手の動きの逆を突くシュートを決めた千葉。
これで同点に追い付きます。

その後一進一退の攻防を経て、今治がCK攻勢に持ち込んだ(18分)のち、再び長野に災難が。
今度は水谷が足を痛めてしまい、小西と交代。
そして原田が水谷の役割、つまり左ウイングバック兼ボランチを務める事となり、小西は右WBに入るという配置転換も強いられます。
相次ぐ誤算にシュタルフ監督も苛立ちを隠せなかったのか、20分に度重なる長野選手の被チャージの末に、佐藤が今治・インディオに倒され反則となった所で激しく異議を唱え。
すると前半からの積み重ねもあったか、ついに主審に警告を受けてしまったシュタルフ氏、これで今季通算3枚目となりました。

これらの不運もあり、一向に好循環を得られない長野。
当然今治はそれを突くように仕掛けていき、逆転を狙います。
27分、近藤の縦パスを受けた千葉がディフェンスに遭うも、こぼれ球を拾ってそのままエリア内を突いてシュート。
これは枠を捉えられずも、同じく27分に再び好機が訪れ、右サイドからの攻めで駒野のクロスの跳ね返りを三門が拾って二次攻撃。
そして中川がエリア手前右でパスを受け、ディフェンスでこぼされた所を三門が拾い、奥からのマイナスのクロスを千葉が合わせてゴール。
長野のディフェンスに対し、こぼれ球を拾って好機を継続させるという手法が実を結んだ3点目となりました。
ボールホルダーを囲む姿勢の長野が相手だけに、1対1の状況では囲まれる前に積極的に仕掛け、最低でもこぼれ球といった攻撃が正解かもしれません。

しかしこのゴールの副産物で、歓喜の輪に加わったインディオが味方の抱擁?で頭部を痛めてしまい。(この時点で、輪の中で首筋を抑える仕草をしていた)
29分に今治の攻撃が途切れたのち、特にチャージも受けていないにも拘らず頭部を抑え込み蹲るインディオ。
一旦ピッチ外に出たのち復帰するも、32分に限界を迎えてしまい倒れ込み、交代の憂き目に。(山田と交代)
あろう事かサッカー以外の部分での負傷で、退く事となりました。
それと同時に駒野も交代(下口を投入)となり、ラストゲームはリードを保ったまま役目を終え。

これと同時に長野ベンチも動き、原田・佐藤・山中→藤森・宮本・山口へと3枚替え、そして布陣も変更します。
<後半35分以降の長野> 4-1-3-2?
GK 大内
RSB 小西 CB 池ヶ谷 CB 杉井 LSB 藤森
DH 坪川
RSH 三田 CH 山口 LSH 森川
FW 山本 FW 宮本
可変システムを取りやめて常時4バック、という形ですが、2列目は相変わらず流動的。

後半は未だにシュートゼロと、度重なるアクシデントに完全に流れを断ち切られた形の長野。
それを改善出来ぬまま攻め上がるも、その影響か今治のカウンターに脅かされる事となります。

36分に近藤のカットから左サイドを素早く駆け上がり、ドリブルでエリア内左を突いてグラウンダーでクロス。
ニアで山田がスルーした先に千葉が待ち構えるも、クリアされて撃てず。
43分にはFKから攻め込む長野ですが、奪って敵陣に持ち込む今治。
一旦途切れるも右サイドで千葉がパスをブロックし、近藤が拾って攻撃継続、エリア内左でのキープからの戻しを経て三門がミドルシュート。(ブロック)

同点どころか4点目の危機、といった長野ですが、このタイミング(44分)で今治も最後の交代(楠美・中川→岡山・冨田)とともに布陣変更。
<後半45分以降の今治> 3-4-2-1
GK 茂木
RCB 飯泉 CCB 照山 LCB 冨田
RWB 下口 DH 岡山 DH 三門 LWB 上原
IH 山田 IH 高瀬
FW 千葉
5バックを採る、お馴染みの逃げ切り体制を築きます。

しかしこの日はそれが裏目に出て、決して良い流れでは無かった長野が、一方的に攻め込む体勢を労せずして作ってしまい。
既にアディショナルタイムのみと時間的に仕方無かったにせよ、これで押し込まれるだけとなる今治。

そして強引な坪川のロングシュートが、ディフェンスに当たってゴールラインを割るという流れでCKを得た長野。
未だにシュートはこの1本という後半の長野でしたが、ここで入ったCK攻勢を結果に繋げます。
2本目の右CK、キッカー坪川はニアサイドへ低いクロスを入れると、体勢を崩しながら放たれた山本のヘディングシュートがゴールに向かい。
ゴール前で照山がブロックに入るも、尚もゴール内へこぼれるボールを掻き出せず、今治にとって無情の同点ゴールとなりました。

これで4点目が必須となってしまった今治。
残り少ない時間で尚も圧力を掛ける長野に対し、カウンターに持ち込む事に成功。
左サイドをドリブルする高瀬から中央へ浮き球が送られ、収めた千葉から右へと展開し、下口のクロス。
跳ね返されたボールを冨田がミドルシュートにいきましたが、ゴール右へと外れ。
それでもめげず、今度はゴールキック→岡山フリックからの攻撃、左サイドを突いたのち上原からクロスが上がる事2度。
いずれもクリアされるも中央で拾った三門、そのままミドルシュートを放ちましたが、GK大内が正面でセーブして勝ち越しはならず。
ミドルシュート攻勢を浴びせたものの実らず、3-3のまま試合終了の笛を聴く事となりました。

2位の藤枝が勝利したため、これで昇格の可能性は無くなってしまった今治。
来季はこの夢スタは練習場へと転身し、以降も今治の昇格に向けた戦いを支える日は続く事でしょう。


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