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DAZN観戦 2023年J2リーグ第41節 いわきFCvsモンテディオ山形

2023-11-08 16:44:41 | サッカー視聴記(2023年J2)

※前回のいわきの記事はこちら(37節・町田戦、3-2)
※前回の山形の記事はこちら(39節・金沢戦、1-0)

<いわきスタメン> ※()内は前節のスタメン

  • 前節退場(警告2度)となった遠藤が出場停止。また累積警告により下田が出場停止。
  • 37節で負傷交代した石田の詳細が発表され、全治2か月との事。

<山形スタメン>

前節で6クラブが残留決定したものの、残念ながらその輪に入れなかったいわき。
連敗で足踏みを強いられているのに輪をかけ、39節(清水戦、1-7)では7失点の大惨敗。
前節(千葉戦、0-1)は前半で退場者を出し、何とか踏ん張りながらも終盤に勝ち越されて力尽くという具合に、傷口が広がっていくかのような内容だった2試合。
そしてこの日はその余波で2人が出場停止と、苦戦は免れない状況で山形に挑みました。

試合が始まると、山形はダイレクトパスを繋ぐ事による攻撃の組み立てを披露。
渡邉晋監督の、いわきのチーム特性をよく理解していたような試合前インタビューの通り、プレッシングの強度を十分警戒しての繋ぎを見せていきます。

そうして繋いでいくなか、いわきはGK後藤雅のフィードを受けにいった後藤優に対し、センターバックの家泉が喰い付くシーンが発生し。
綻びを突くのが巧い山形の攻撃故に、これが懸念材料となる予感を孕ませます。

しかし前半7分、自陣で繋ぐ山形は野田のバックパスをGK後藤雅が受けられず、ラインアウトでコーナーキックを献上してしまうミス。
ダイレクト主体の繋ぎを選択する事は、それだけいわきのプレッシャーが脅威となっているという裏の思想を露呈してしまい。

10分から5分間、小野が激しいチャージで痛み倒れるのを繰り返す事3度。
そしてこの時間帯は攻撃でも、大きなサイドチェンジを繰り返しての前進を図るなど微調整を見せる山形。
それでもフィニッシュに辿り着けず終わった辺り、プレッシャーにより多発するデュエルを嫌がっていた感もあり。

いわきは前述の家泉の守備対応以降、それを改め。
アンカーの山下が後藤優をマンマークする事で調整し、これにより徐々に山形はボールを繋げなくなり。
そして必然的に攻撃でもペースを握り始めます。
20分にその山下が後藤優へのパスをカットし、最終ラインで落ち着けたのち左から前進。
岩渕がドリブルで中央へ向かい、エリア内へのパスが阻まれるも今度は右から攻め、谷村がカットインからミドルシュート。(野田がヘッドでブロック)

山下の役割が決定する一方で、序盤はその山下と2人並んでプレッシングに参加する姿勢を取っていたのが相方?の宮本。
戦術調整に伴い、相手ボランチの片方に付くという役割が自動的に決まったようであり。
宮本が南を、もう一人のインサイドハーフである岩渕(序盤は2トップの位置取りでプレスを掛けていた)が高江をマークするという基本姿勢で、山形のビルドアップを封じに掛かりました。

こうして自陣で自由を奪われるに至った山形。
いわきがアタッキングサードでサッカーを展開する時間が続き、何度もボックス内を脅かされるものの何とか凌ぎ。
そして29分、クロスの跳ね返りを確保した有馬からボール奪取した事でカウンターに持ち込み、左サイドを藤本がドリブルして敵陣へ。
ディフェンスに遭うも、カウンター故自由になれていた後藤優が繋ぎ、川井が右ハーフレーンからポケットへスルーパス。
そして藤本が走り込んでシュートにいくも、スリップしてしまいミート出来ず逃してしまいます。

じっくり守ってカウンターという、あわよくば山形らしくない戦法が定着してしまいそうな前半。
34分、トランジションの部分でフリーになれていた南がボールを持って組み立て。
そして左サイドでのパスワークから中央→右へ展開せんとしますが、これは出足良く河村がカットして逆にいわきがカウンター。
そのままドリブルで左サイド奥まで進入した河村、対峙した川井を股抜きしながらのカットインでポケットへ。
そしてマイナスのクロスを送り、有馬がシュートせんと足を振ったもののその手前でディフェンスに阻まれ空振りに終わり決められません。

ともにカウンターが彩ったものの、フィニッシュが不発に終わる流れ。
39分の山形、野田のミドルパスを宮城がダイレクトで浮き球で繋ぎ、さらに南が落とし。
ダイレクトプレーの連続で後藤優への繋ぎを果たすと、その後藤優の右への展開から好機を迎え。
ワイドの川井がカットインの姿勢からポケットへパスを送り、南がフリックした奥で受けたイサカがシュート。
しかし家泉のブロックで左へ逸れ、続く左コーナーキックからもクロスがGK田中謙にパンチングされた所をエリア内で拾った宮城がシュート(ブロック)と攻め立てましたが決められず。
後藤優が受けた時は好機に繋げられるも、山下のマークによりその機会が決定的に少ないという前半戦を強いられました。

いわきも終盤にセットプレー攻勢。
左サイド中盤でのフリーキックで放り込みを選択すると、家泉の落としがクリアされてさらに右CKに。
ここからクロスをGK後藤雅がパンチングしたボールをエリア内で岩渕が拾うという、先程の山形と似たような好機が生まれると、横パスを経て山口がシュート。
これが前にいた家泉に当たってしまうも尚も混戦で、有馬が拾って追撃するもイサカのブロックに阻まれ、惜しくも決められず。

結局前半はスコアレスで終了となり。
ともに交代無く迎えた後半、前半同様いわきが活発に動きます。

後半3分、山形のビルドアップに対し右サイド深めでボール奪取する好機が生まれると、谷村のグラウンダーのクロスがブロックされたボールを宮本がさらにエリア内へ送り。
これを受けにいった有馬が高江に倒される事象が発生するも、反則無しに終わり。
判定へのヘイトを溜めながらも尚も攻めるいわき、4分にGK田中謙ロングフィード→谷村フリックという一本から右サイドを抉り。
カットインでポケットに切り込んだ谷村はパスを選択すると、追い越した有馬がシュートしましたがGK後藤雅がセーブ。

いわきがゴールに着実に近づくと同時に、その後もいわき選手が倒されるも笛が鳴らなかったり、スルーパスに走り込んだ藤本のGK田中謙への反則で警告アピールをするなどで判定への苛立ちも高まり。
それに対してベンチも宥める(別の意味で)我慢の展開となりましたが、そうした姿勢が報われたでしょうか。
10分にとうとう野田が(谷村への)反則で警告を貰ってしまった山形。
得た右サイドからのFKで、キッカー岩渕は低いクロスをディフェンスラインの後ろへ送ると、走り込んだ有馬が合わせシュート。
ゴールネットを揺らし、我慢の報酬と言わんばかりの先制点を挙げたいわき。

一方追い掛ける展開となった山形。
いわきが残留を決めたい試合ならば、こちらはPO圏争いに喰らい付く立場で、是が非でも勝利したい試合であり。
小野・宮城を中心として左サイドから攻める手法が後半目立っていましたが、失点以降は右の川井を前に上げる体制へと切り替わり。
ベンチも15分に動き、宮城・後藤優→チアゴ・高橋へと2枚替え。

そして16分、最後方からのロングパスを右サイドで高橋が収めてのポストプレイを経て、南のスルーパスで奥を突きイサカがグラウンダーでクロス。
中央で藤本が合わせましたが家泉がスライディングでブロック、防いだものの尚も右CKに。
キッカー高江はファーサイドへクロスを上げ、西村が折り返したボールをチアゴが反転しながらシュートし、ネットに突き刺します。
ボールウォッチャーを生み出す典型の、ファーへクロス→折り返しが綺麗に決まった格好で同点弾を挙げました。

追い付かれたいわき、突き放すべくベクトルを前に向け。
直後の18分に再び敵陣深めで有馬がボールカットしたものの、拾い直してのボールキープは奪われてしまいショートカウンターにはいけず。
しかしその直後にはクリアボールを縦に速く運び、谷村が裏へロングパス。
岩渕の手前でクリアされるも、左サイドで拾い直した岩渕がカットインを経ての前進でポケットを突き、そのままシュートするもGK後藤雅がセーブ。

未だゴールが生まれる雰囲気は持ち合わせていたものの、同点にされた影響か、以前のような攻め急ぎの意識が噴出していたようにも見えました。

24分の山形、最終ラインからやはり右サイドでの攻めを選択し、川井が「偽SB」のような立ち位置を取り。
縦パスをイサカが浮かせるポストプレイ、カットされるも高江が繋ぐという具合にダイレクトかつアバウトな前進が目立ったものの、最後は裏への浮き球に川井が走り込んでクロスに辿り着き。
このグラウンダーのボールに、後方から走り込んだ高橋が合わせてゴールネットを揺らします。
これで逆転と同時に、高橋にとっては2試合連続の勝ち越し弾となり。

ひっくり返されたいわきは、キックオフの前に有馬→吉澤へと交代。
当然ながら諦める訳でも無く、尚も圧力をもって好機を作ります。
しかし細かい部分でのミスも目立ち始め、28分には宮本のポストプレイがズレてしまい岩渕に繋がらず。
29分には岩渕が右からカットインでエリア内中央へ切り込み、タッチが大きくなった所をスライディングで横パスで繋ぐも、西村を削る形となってしまい反則で途切れ。

一方の山形は30分に藤本・イサカ→デラトーレ・横山へと2枚替え。
逆転後も強力な攻撃のカードを切っていくその姿勢は、いわきには羨ましく思えたでしょうか。
遠藤の出場停止があり、それがベンチにDF不在という状況に繋がっているように、離脱者続出も絡んでの層の薄さは深刻であり。

そして35分、山形は右スローインからの攻めで、デラトーレのポストプレイを受けた高橋が左スペースへアバウトなスルーパス。
奥で受けたチアゴがポケットに入り込んでグラウンダーでクロスを入れると、デラトーレが中央で合わせシュート。
ジャストミートしなかったものの、チアゴを警戒していたGK田中謙はシュートの前に(半分読みで)飛び付く格好になっており、右隅へと転がるボールに届かせる事が出来ずゴールに吸い込まれます。
これで3点目となり、勝利を大きく手繰り寄せた山形。
その喜びぶりに、ベンチメンバーのGK長谷川が警告を受ける(原因不明、暴言では無さそうなのでピッチ内に入ったとかか?)という余分なものが付いてしまったものの大勢に影響は無く。

窮地に追い込まれたいわき。
38分に河村・山口→芳賀・永井へと2枚替えし、山下が左SBに回り宮本がアンカーに。
左サイドハーフに入った永井の突破力に賭ける形となります。

その後もいわきは押し込み続け。
こうした展開でもリトリートの姿勢は採らない山形に対し、スペースを利用して好機を作っていくも状況は厳しく。
42分に左サイドでの攻防を制した末に、中央から谷村の縦パスを岩渕がフリックでエリア内へ。
そして吉澤がボレーシュートを放ちましたが野田がブロックと、最終ラインの粘りは健在の山形。
最後の交代はともに43分に行われ、いわきは岩渕→有田、山形は高江→小西。

そしてアディショナルタイムを迎え、再度エリア内中央を突くチャンスを得たいわき、谷村が短いスルーパスを入れた所に吉澤が走り込み。
しかし放たれたシュートは、今度は西村がスライディングでブロックと身体を張って防がれます。
どうしてもゴールに辿り着けず、逆に山形がカウンターを展開しCKに持ち込むという具合に、攻め疲れの様相も表れ始め。
2点差故に仕方無いものの、勝負あったという感がピッチ内にも蔓延します。

最後は再び中央から、宮本のエリア内への浮き球パスに谷村が走り込み、ディフェンスに遭い浮いたボールを有田がボレーシュートにいき。
しかしこれは空振りに終わってしまい、その後右から上がったクロスが流れた所で試合終了を告げる笛が。
ファイナルスコアは1-3で、山形がどうしても欲しかった勝利に辿り着きました。
一方のいわきも、同時に行われていた大宮の試合が終わり、敗れた大宮(清水戦、0-4)の降格圏決定により無事に残留が決定。(同時に山口・栃木も)

これで残留争いは晴れて決着が付き、後は昇格を巡る争いに。
自動昇格圏が掛かる2位と、PO圏最後の一枠の6位が決まる最終節。
後者を争う山形は、その相手も6位の甲府と、前年最終節(徳島戦、3-0)を彷彿とさせる状況となりました。
偶然の一致ながらも、再現を果たす事が出来るかどうか。

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