ぶらりドリブルの旅

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DAZN観戦 2021年J2リーグ第35節 ジュビロ磐田vs愛媛FC

2021-10-26 16:14:24 | サッカー視聴記(2021年J2)

※前回の磐田の記事はこちら(28節・松本戦、4-0)
※前回の愛媛の記事はこちら(32節・秋田戦、2-0)
※前回の両クラブの対戦はこちら(12節・愛媛 0-0 磐田)

J1復帰に向けて首位を快走する磐田。
その姿は他のクラブにとっては、かつての黄金時代のような「サックスブルーの恐怖」を思い出させるようであり。
再度J1定着するには別の課題が待ち受けていそうですが、ひとまずは目前に迫った最終コーナーを無事に曲がるだけ、といった所でしょうか。

そんな強度と安定感を併せ持った相手に挑む愛媛。
前節(琉球戦、1-0)は大ベテラン・山瀬の決勝ゴールで勝利をもぎ取り、降格圏脱出まで後一歩という状況。
上昇機運を持ち越すべく同様のスタメンを引き継ぎ、特別指定の小原も引き続きシャドーで出場となりました。

この日はヤマハスタジアムでは無く、エコパスタジアムでの開催。
兼用スタジアムという事で、何処と無く前回対戦時の愛媛ホームでの「田んぼサッカー」の記憶が蘇るのは気のせいでしょうか。
しかしこの日は天候面においては何の問題も無く試合開始。

パスワークが冴え渡る磐田の猛攻を前に、チーム力で劣ると思われる愛媛サイドはどう凌ぎ、どう反撃していくかが注目点。
前回観た際は、秋田の特異なサッカーに対抗すべく、ロングボール中心かつ肉弾戦の意識を強めたのが功を奏し。
しかし相手に合わせる事の意識が強い故かこの日はそうはならず、最後尾である程度組み立てるのを基本線としていました。
前半3分には小原のボール奪取から、拾った近藤がドリブルで持ち上がり陣地を回復したのち、後方に戻してパスを繋ぐ攻撃。
こうしたドリブル突破も絡めつつ、磐田ペースを削ぐように自身もボールポゼッションを確保する立ち回りを見せていた愛媛。

そんな相手に対し、攻撃機会を得てもフィニッシュに辿り着けないシーンを量産していた磐田の立ち上がり。
しかし徐々に牙を向き、16分には右サイドで鈴木雄斗のボールキープから、遠藤の浮き球のパスをルキアンが入れ替わりで受けてそのままエリア内へ進入。
そしてシュートを放つもGK岡本がキャッチ。
18~19分には逆に愛媛が長いポゼッションを経て、田中縦パス→小原ポストプレイで藤本に渡り、一旦奪われるも奪い返した藤本がそのままシュート。(ブロック)
ともにFWのシュートが生まれた事で試合が動き始める予感がしましたが、以降もともにボールを握りたいチーム同士がぶつかり合い。
愛媛の粘り強いディフェンスを前に、さしもの磐田も中々ゴールを脅かす事が出来ず、そのまま飲水タイムへと突入します。(26分)

しかしブレイクが挟まれた事で、磐田は首位チームらしい攻撃を展開するようになります。
29分にコーナーキックから、クリアボールを山本康裕が直接シュートするもルキアンに当たって枠外に。
31分には右サイドから、鈴木雄がルキアンのポストプレイを交えて前進、エリア内右へ進入してマイナスのクロス。
これを中央エリア外で山本康が合わせシュートするもGK岡本がキャッチ。
32分には右ハーフレーンからの遠藤のミドルパスをエリア内中央でルキアンが収め、そのままシュートを放つもゴール右へ外れ。
磐田のフィニッシュシーンの連続で、防戦を強いられる愛媛。

そして迎えた37分。
ここも遠藤の縦パスをルキアンが収めてから、右に展開しての攻撃。
鈴木雄が右サイドでキープするシーンののち、今度はカットインを選択してそのままミドルシュート。
愛媛・茂木が足を出してブロックするも、コースが変わってゴールに吸い込まれ。
茂木はシュートに対し正面を向けていたので、しっかり跳ね返したかったシーンであり、防戦一方だった故の破綻という要素が拭えずのゴールとなりました。

ともかく事前の予想通りに先制した磐田、以降もペースは離さずに攻撃を繰り広げます。
尚も守勢の愛媛は、やり返したいという感情を抑えて我慢、といった状態を強いられ。
41分にカウンターの機会を得るも、藤本のドリブルは磐田の素早いトランジションの前に突破出来ず、作り直しを余儀なくされてしまいます。(結局好機に繋がらず)

それでも終了間際の44分に右CKを得ると、キッカー内田は変化を付けてグラウンダーでクロス。
ニアサイドで茂木がポストプレイでエリア外へ叩いた所を、小原がシュートを放つと、中央に居た高木がコースを変えますが枠を捉えられず。
奇襲で脅かしたもののゴールは奪えず、結局1-0のまま前半を終えます。

ハーフタイムに共に選手交代が行われ。
磐田は大津→大森へ交代、愛媛は田中→山瀬へと交代。
前節ゴールを挙げた山瀬がこの早い段階から出場と、上昇機運を早速利用しにかかった愛媛・實好礼忠監督。

しかし最初の好機は磐田で後半1分、GK三浦のロングフィードからの攻撃。
ルキアンの落としからマイボールにしたのち、中盤から遠藤のミドルパスをルキアンがポストプレイというこの日黄金の連係を経て、山田のエリア内へのスルーパスにルキアンが走り込み。
そしてシュートを放ったルキアンでしたが、GK岡本にセーブされてゴールならず。
これで後半も磐田の圧力が襲い掛かる、そんな展開を想像させましたが、それは見事に裏切られる事となります。

ここから愛媛は主体的な攻撃を繰り返す事となり、前半の我慢が実ったという格好に。
サッカー的には、最後尾からのビルドアップの最中に小原が降りて来てボールを受けるシーンが目立ち始め。
それは故障離脱中の石井を彷彿とさせるプレーそのものであり、ボールを円滑に運ぶ役割を果たします。

それでも相手はチーム力で上回る磐田、愛媛の攻撃を凌ぐ一方でゴールを脅かし。
8分には右サイドで細かいパスワークから、山本康の裏へのミドルパスを受けた山田がエリア内右を突いてグラウンダーでクロス。
ニアでルキアンが跳び込むも合わず、ファーに流れた所にさらに松本が跳び込むも間一髪でクリア。
16分には松本が敵陣深めでボール奪取し、そのままシュートを放つもゴール右へ外れ。
相変わらず際どいシーンを作られる愛媛でしたが、同点を目指すには背に腹は代えられぬ、といった状況でしょうか。
17分にさらにベンチが動き、内田→忽那へと交代、高木が右ウイングバック→左WBへと回ります。

磐田陣内でパスを繋いで崩さんとするも、中々フィニッシュに辿り着けず、戻して作り直すシーンを量産させる愛媛。
守備面でもルキアンに深い位置でボールカットされた大谷が、その勢いのままに倒してしまい反則・フリーキックを与えてしまう(21分)など、磐田の前に屈する未来が見え始めます。

しかし試合を動かしたのは、磐田の一瞬の気持ちの途切れからだったでしょうか。
23分プレスでカットにいった磐田・山田が、左へパスを出した川村の足に引っ掛かって倒れると、反則をアピールする磐田サイドは足を止めてしまい。
そのまま前線に運んだ愛媛、一旦はディフェンスに阻まれるもスローインから再度繋いで攻撃、左サイドで長らくパスを繋ぎ。
ハーフレーンへと流れた茂木が縦パス、これを近藤がフリック気味にエリア内左へ送り、抜け出した川村がシュート。
GK三浦のニアサイドを破るゴールとなり、この日貫いていたポゼッションがとうとう実を結び同点に追い付きました。

同時に飲水タイムが挟まれ、キックオフから再度磐田が好機。
遠藤ロングパス→ルキアン収めるという黄金連係から、ルキアンがシュート。(ブロック)
後半頭と同じく、ルキアンがフィニッシュを放つシーンを作った磐田。
再び攻勢に入らんという意思を見せたものの、結果は全く逆のものに。

その直後の26分、自陣でのボール奪取から左サイドで小原が受けると、そのままドリブルで中央方向へ前進。
エリア手前で方向を変えて直進した小原、エリア内左を突いて果敢にシュート。
今度はGK三浦の右を破るシュートが右サイドネットに突き刺さり、逆転を果たした愛媛。
一人でドリブルからゴールまでやり切った小原、強烈な印象を与えた初ゴールとなりました。

電光石火の逆転劇を演じた愛媛でしたが、喜びも一瞬のものとなり。
29分の磐田、松本が左サイドを前進し、大森とのワンツーを経て奥へ進入してクロス。
ファーサイドで鈴木雄がヘディングで捉えると、ループ気味にゴール左へと吸い込まれ。
リードを奪われる屈辱を味わった磐田、首位の意地と言う他無い同点弾となりました。

しかし直後の30分、磐田のミスから忽那がドリブル突破、エリア内へのスルーパスに小原が走り込んでシュート。
ゴール左へ外れるも、まだ愛媛に運は残っているというシーンが生まれます。
この直後に磐田は2枚替え、山田・松本→金子・高野へと交代。

31分にも茂木が、左サイドで川村とのワンツーから中に切れ込んでシュート、ゴール右へ外れる際どいシーンを作った愛媛。
このままでは下位クラブ相手に敗れかねないといった磐田の状況ですが、35分を境にして展開は一変します。
地力の差というべきでしょうか、愛媛陣内へ押し込んで一方的に攻撃を繰り広げ。
CKも数多獲得して好機を作っていき、順位相応のゲーム内容へと変わり終盤へと突入。
個人的には途中出場の高野が効いていたという印象で、マリノスから今夏に移籍してきた選手らしい、「偽サイドバック」(この日はWBですが)のような動きで崩しに一役買っていました。

そして42~43分に長いポゼッションを経て、大森の浮き球パスを契機にエリア内で細かく繋ぎ、中央から金子がシュート。
ブロックで跳ね返った所を山本義道がダイレクトでミドルシュートを放ち、GK岡本を抜いたものの惜しくもゴールバーに当たってゴールならず。

冷や汗ものとなった愛媛、既に攻撃に転じる力は殆ど無く。
直後に小原を交代させ西岡を投入、右WBの忽那を小原が居たシャドーに上げ、西岡が右WBに入る体制で守備を固めます。
逆に磐田サイドも、ルキアンが愛媛・川村をアフターで倒してしまい反則・警告を貰ってしまう(次節サスペンドとの事……)と、直後にそのルキアンを交代させる措置を採ります。(ファビアン・ゴンザレスと交代)

攻め疲れを想像してしまう交代ですが、以降も大井を前線に上げて尚も攻め続ける磐田。
アディショナルタイムも終盤、交代で入ったゴンザレスに2度好機が訪れます。
左サイドから高野のクロスが上がり、エリア内右にこぼれたボールを鈴木雄が再度中央へ送り、ゴンザレスがヘディングシュート。
しかしゴール上へと外れてしまい。
最後の左CKでも、クリアボールを拾った山本康から再度クロス、エリア内右で伊藤槙の折り返しがこぼれた所をシュートしたゴンザレス。
しかしこれも際どくゴール上に外れ、頭を抱えてしまったゴンザレスとともに試合終了を告げる笛が鳴り。

首位・磐田相手に大金星、とはならなかった愛媛。
勝ち点1を得たのは上出来と言って良いでしょうが、次節も2位・京都が相手と難敵は続きます。
この日見せた意地を貫き通し、結果を得る事が出来るか。


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