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DAZN観戦 2022年J3リーグ第20節 FC今治vsFC岐阜

2022-08-19 16:01:05 | サッカー視聴記(2022年その他)

<今治スタメン> 4-4-2
GK 茂木
RSB 下口 CB 安藤 CB 照山 LSB 上原
RSH 山田 DH 楠美 DH 三門 LSH 近藤
FW 中川 FW フィリップ・ピシュチェク
<岐阜スタメン> 3-4-2-1
GK 桐畑
RCB 藤谷 CCB フレイレ LCB 宇賀神
RWB 生地 DH 柏木 DH 庄司 LWB 畑
IH 石津 IH 藤岡
FW 田中

ひょんな事から、大宮のキャプテンであった三門の出奔?先となった今治。
この日がスタメン2試合目で、後方から昇格争いに加わらんとしているクラブのブーストとなるべく中盤の底を固め。

一方岐阜の中盤の底には、中心的存在となり得る柏木がこの日スタメン復帰。
彼不在の5試合で4敗(1勝)という有様で、上位戦線からの脱落を強いられてしまっただけに、そのピッチ上の指揮官ぶりに期待がかかる状況であり。

試合が始まり、今治のプレスの緩さ(FWにピシュチェクが初スタメンという影響か)を尻目に、長いパスを中心に攻撃を組み立てる岐阜。
それに右サイドでの生地・石津の関係性を絡めるなか、逆サイドの畑が躍動。
前半8分に左からクロスを入れ、ブロックされるも拾った庄司のパスを受けてミドルシュートを放つ(枠外)と、続く9分にもカットインを経てエリア外からシュートを放ち。(ブロック)
この日が誕生日という要素を力に変えている節が見受けられました。

今治はそんな岐阜の攻勢を防ぎつつ、少ない好機を活かすという、2週間のブレイクが代替試合で無くなった影響による省エネっぽい立ち回り。
しかしプレスが掛からないのは仕方無いにせよ、折角自分のターンになっても、前進しきらないうちにアーリークロスを上げるだけの攻撃に終始するシーンばかり。
岐阜の堅い3バックに対し、戻り切らないうちにボールを入れるという意識が強すぎたでしょうか。

そんな一言で言えば「重い」ようなサッカーの今治に対し、有利なうちにスコア差を付けたい岐阜。
21分には右サイドで生地のスルーパスに走り込んだ田中がクロスを入れる体勢となり、ブロックに合うもエリア内へこぼれたボールを柏木が拾い、彼の落としをダイレクトで石津がミドルシュート。(今治・下口がブロック)
エリア外から積極的にゴールを狙う姿勢を貫くも、得点は挙げられず。

飲水タイムののち、今治の緩いプレスを突くように、3バックの左右を上げさせてのビルドアップ体制を採る岐阜。
ピッチ上で修正を図るという手法は、現在の「戦力隆々だが、ベンチの存在感は……」というような岐阜の編成の影響か、ないしは柏木のようなブレーン的存在の選手が幅を利かせているからなのか。(ブレイク中にベンチが指示を出した可能性もありますが)
30分には最終ラインでの繋ぎのなかで宇賀神が中央へ絞りつつ前進し、右サイドで前進した生地の中央へのパスを石津がスルー、流れたボールをその宇賀神がダイレクトでミドルシュート。
狙いすましたような攻撃の形でしたが、エリア内で今治・照山のブロックに阻まれます。

そんな選手間のアイデアが色濃く表れる攻撃を見せる岐阜ですが、一方の守備面ではやや苦戦。
32分の今治の攻撃、近藤がドリブルから中央へミドルパスを送った所に、岐阜・藤谷がアフターチャージを犯してしまい反則・警告。
その後藤谷は今治選手にチャージを受けて痛むシーンが目立つなど、これでやや及び腰になってしまったでしょうか。
39分には今治・中川のドリブルを反則で止めたフレイレも警告を受ける等、最終ラインの選手にプレッシャーがかかる状態に。
その直接フリーキックから、今治は照山が(キッカー上原の小さい蹴り出しから)シュートを狙ったものの、エリア内で岐阜・庄司のブロックに阻まれ。
43分には再びフレイレの反則で中盤右サイドからのFKとなり、またもトリックプレーを選択した今治ですが今度は不発。

今治のセットプレー絡みの攻撃を受け、徐々にリズムが悪くなってきた岐阜。
そして45分ここも右からのスローインによるリスタートからで、素早く奥へ投げられたボールをピシュチェクがトラップから浮き球パス、収めた山田がエリア内へ送り。
受けた中川がエリア内右を抉り、そのまま奥からシュートを放つと、角度が無い所ながらボールは左サイドネットに突き刺さり。
決して満足な攻撃が出来ていなかった今治ですが、それを帳消しにする先制点を挙げました。

一方序盤から攻勢を掛けながらも、リードを奪われてしまった岐阜。
その姿は、オフにあれだけ大補強を敢行しながら、上位争いに加われない位置に留まっているというクラブ自体の流れに従うかのようであり。
その後アディショナルタイムに柏木がミドルシュートを放った(枠外)のみで、前半を折り返します。

早めに同点にし、好循環を取り戻したい岐阜を尻目に、最初に決定機を掴んだのは今治。
後半4分左サイドからピシュチェクがカットインを仕掛け、ディフェンスに遭うもエリア内へこぼれた所を山田が拾い。
そしてフリーでシュートを放ちましたが、GK桐畑がセーブして何とか防ぎます。

いきなり肝を冷やした岐阜、その後は宇賀神のフィードを中心に反撃体制を作り。
9分にはその宇賀神のサイドチェンジを受けた生地が右サイド奥を突き、クロスがブロックされコーナーキックに。
そこからの二次攻撃、右サイド手前からの生地のクロスで、藤谷のヘディングシュートがゴールネットに突き刺さるも惜しくもオフサイドでノーゴール。
14分には再び宇賀神のミドルパスを左奥で受けた畑から、半円状にパスを回した末にエリア内右で受けた生地がシュート。
これをニアサイドで庄司がコースを変えたものの、枠外に飛んでしまいモノに出来ません。

その直後には今治のゴールキック、ロングフィードを収めにいったピシュチェクに対し岐阜・フレイレがまたも反則を犯し。
幸い2度目の警告こそ出なかったもののヒヤリとするシーンで、今治のFK(この日はハーフライン付近からでも放り込みを選択していた)となると再びリズムを失っていきます。(そのFKの前に、岐阜は畑→菊池に交代)
そして17分再び今治に決定機、右サイドで楠美の縦パスを受けたピシュチェクからスルーパス、受けた山田がサイドからエリア内右を突いてシュート。
GK桐畑がセーブしたこぼれ球を近藤が詰めるも、ジャストミート出来ず桐畑に抑えられ、試合を楽にする追加点は生まれず。
それでも相手の焦りに乗じて少ない好機をモノにするというゲームプランは遂行されつつあり。

22分に飲水タイムが挟まれ、岐阜は明ける際に2枚替え(ブレイク前に準備はしていた)、田中・藤岡→山内・富樫。
直後の24分、今治のGK茂木のパスミスを柏木がダイレクトで縦パスで繋ぎ、受けた石津がエリア内右を突くという好機が訪れるもフィニッシュまではいけず。(クロスがクリアされる)
続く25分に今度は岐阜のクリアミスを中川が拾って今治の好機、そのままドリブルで中央を進み、エリアライン際からシュートするもブロックに阻まれ。
お互いミスの応酬という第4クォーターの入りとなります。(26分に今治は中川→インディオに交代)

試合展開は混迷加減となり、岐阜は既に前半のような攻勢を続けられる流れでは無く。
一方の今治サイドも、初スタメンのピシュチェクが苛立っていたのか、31分にボールを持った岐阜・庄司に対し後ろから押し倒してしまい反則。
試合から消え気味になっていた故か、それとも同じ助っ人のインディオとの相性の悪さが現れたのか。
隙が見られた所で、このFKで変化を付ける岐阜、柏木の左サイド奥へのスルーパスに走り込んだ菊池がクロス。
そして富樫が中央でヘディングシュートを放ちますが、GK茂木が横っ飛びでキャッチ。

好機をモノに出来なかった岐阜、直後に今治のカウンターを防ごうとした宇賀神が(インディオに対する)反則で警告を受け。
これで3バック全てが警告を貰う事態となってしまいます。
さらに時間が進み手詰まり感が深まる中、その3人のうちフレイレを諦める選択を採った横山雄次監督。
ヘニキと交代するとともに、同時に柏木も諦め吉濱へと交代。(藤谷がリベロに回る)
この交代の直前に柏木が反則を受けていた事で、FKで攻める岐阜。
キッカーは柏木から吉濱に代わったものの、そのクロス(左サイド)から今治がGK茂木と照山が味方同士で交錯。
両者倒れ込み試合が止まり、熱量を上げていきたい終盤戦で中断を強いられます。(両者とも無事でプレーを続ける)

43分に今治が動き、2枚替え(上原・ピシュチェク→冨田・駒野)とともに布陣変更。
<後半43分以降の今治> 3-4-2-1
GK 茂木
RCB 下口 CCB 安藤 LCB 照山
RWB 駒野 DH 楠美 DH 三門 LWB 冨田
IH 山田 IH 近藤
FW インディオ
典型的な守備固め体制である、5バックシステムを採りました。

何とか追い付きたい岐阜。
ATに突入し、様々な手で好機を齎してきた宇賀神も左サイドを上がって攻撃に絡む他無く。
石津の左からのクロスの跳ね返りに走り込む宇賀神、そして左ハーフレーン・エリア手前からシュートを放ちましたがブロックされたうえ、クリアボールが岐阜最終ライン裏のスペースに。
すかさず走り込む今治・インディオを、腕で止めにいってしまった藤谷。
主審の笛が鳴り響き、反則と共に退場を告げる2枚目の警告が突き付けられ。
この土壇場で数的不利を強いられる事となります。

以降4-4-1の布陣で最後の望みを賭ける岐阜。(今治は最後の交代を敢行、山田・三門→島村・岡山)
何とかCKを掴むも、既に目安時間は大幅に過ぎ。
GK桐畑もエリア内へと上がっての最後の攻撃、キッカー吉濱のクロスをGK茂木が弾くと、桐畑が果敢に詰めにいき。
収まらないボールを意地でゴールにねじ入れようとするも、GK茂木が抑えて試合終了の笛が鳴るという、両GK同士の攻防で締められる事となりました。

前節からホーム3連戦という事で、監督の橋川和晃氏も3連勝宣言をする(放送席の談)など、可能性が見えて来た昇格チャンスをモノにせんとしている今治。
三門の補強もその意欲の表れでしょうが、この日は勝利したものの、先制点に辿り着くまでは硬直的なサッカーという印象が強く。(これまで今季シュート数はリーグトップだったが、この日は6本のみ)
Jリーグ参入して3年目、いきなり1年目に昇格争いに加わったものの、2年目の前年はそれ故の近視的思考に囚われてしまい迷走。
結果主義への傾倒で失うものも当然ある、という事を考えさせられますが、果たして今季の結末はどうなるでしょうか。


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