ぶらりドリブルの旅

ひたすらサッカー観戦がメイン

DAZN観戦 2022年J2リーグ第5節 ファジアーノ岡山vs横浜FC

2022-03-25 18:19:06 | サッカー視聴記(2022年J2)

前回の横浜FCの記事はこちら(2節・長崎戦、1-0)

<前節からの変更>

岡山=前節途中で負傷交代した梅田(今季中の復帰も怪しいとの事)に代わり、途中出場した金山がスタメンGKに、控えGKには馬渡。また右ウイングは、開幕からスタメンを続けていた宮崎幾笑を木村と代える。

横浜FC=前節2失点した影響か左右のセンターバックを揃って変更、右CBは中村拓海→亀川・左CBは武田→中塩。その他は変更なし。前節殊勲のアシストをした中村俊輔はベンチ外に。

スタメン

開幕から4連勝と、前評判通りの戦いを繰り広げている横浜FC。
守備面での脆さが若干気になるものの、その快調ぶりを垂涎の的として見るクラブは数多ありそうです。

しかしこの日の対戦相手である岡山も、そうした存在になれたかもしれません。
開幕節で甲府に4-1で大勝と、快進撃を予感させたものの、前節で初黒星を喫してしまい。(町田戦、1-3)
Jデビューした助っ人ステファン・ムークがいきなり退場処分を受ける等散々なゲームで、強烈なブレーキが掛かりかねない試合。
果たして今後どちらに転ぶのか。

試合が始まり、基本形であるミシャ式の最終ラインからの組み立てを貫かんとする横浜FC。
ロングボールも交えつつ敵陣で攻撃を展開していく所、前半4分相手のミスから小川がこぼれ球を拾って好機を得ます。
そのままドリブルでエリア内左を突いた小川でしたが、中央へ切り返したもののシュートは撃てず。

一つ好機を作ったのは喜ばしい事でしたが、モノに出来なかった事で「ミス絡み」のウェイトの方が大きくなった感があり。
その後は敵陣で岡山がボールカットする場面が頻発し、逆に足並みを乱す切欠となってしまったでしょうか。
一方ミスした岡山の方も、11分に横浜FC・中塩のクロスをダイレクトで抑えにいったGK金山がファンブル。
すぐさま抑えて事無きを得ましたが、どちらも浮足立っていたように映った立ち上がりの攻防。

岡山の方は、今季から3トップを採用したものの、その形はやや特殊に映り。
ウイングはサイドに張るのが3トップの基本ですが、左のチアゴ・アウベスが中央寄りでのプレーが目立ち。
センターフォワードのミッチェル・デュークがポストワークでサイドに出たり、守備時にサイドまでプレッシングに向かうため、CFがチアゴでは無いかと錯覚する事もしばしばありました。

そんな事を考えさせながら、迎えた18分の岡山の攻撃。
柳のロングパスが、落下点で跳んだデュークの頭を越えると、走り込んだ木村が受けてそのままエリア内へ進入。
決定機を迎えた所で横浜FC・岩武がたまらず引っ掛けて倒してしまい、反則・岡山のPKを告げる笛が鳴り響きます。(岩武に警告)
キッカーはチアゴ(2節でデュークがPK失敗したからか)で、これをゴール左へと蹴り込み、GKスペンド・ブローダーセンの逆を突いてゴール。
岡山が先制に成功しました。

一方、一本の縦パスで失点を招いてしまった横浜FC。
最終ラインからの繋ぎに加え、サイドチェンジを多用して岡山ディフェンスを揺さぶり。
そしてサイドを突いてクロスを上げ続ける攻撃に持ち込みます。
岡山はそれをむざむざと許すシーンが数多であり、3トップの中央寄りに加え、こちらの方面でも中央への意識が強かったようであり。

デュークは自陣で頻繁にプレスバックを掛けるなど守備でも奮闘しますが、それ故に他の選手(特に両WG)は、デュークの初動を意識していた風があり。
デュークがサイドに追い掛けていけば、中央をチアゴか木村が固めるといった具合。
そのためサイドの守備が苦しくなり、横浜FCのパスワークに翻弄されてからのクロス攻勢が炸裂していたようでした。

押し込まれている以上、繰り広げたいのは守備を固めつつ、マンパワーを活かしての一刺し。
43分に横浜FCのコーナーキックからカウンターに持ち込みますが、右サイドを突いたチアゴがクロスを入れるもシュートまでは辿り着けず。
またヨルディ・バイスと柳というターゲットをフルに活かすべく、左サイドでのスローインは徳元のロングスローを多用。
横浜FCも中々シュートを放てない中、少ない好機をモノにしようという意識は窺えましたが、実る事は無く。
結局前半は1-0のまま終了となります。

横浜FCがフィニッシュに辿り着く流れになった時が辛そうな予感を孕ませた前半の岡山。
特に逆転勝利が目立つ今季の横浜FC、ジョーカーとしてフェリペ・ヴィゼウも控えている状況では尚更であり。
そして後半開始を迎えると、その不安は的中する事となります。

後半2分、右サイドでイサカ・ゼインに対する徳元の反則でフリーキックを得た横浜FC、さらにCKへと持ち込み。
キッカー手塚はニアへとクロス、岩武が合わせにいくもファーへと流れた所を齋藤功佑がシュート、ブロックされた跳ね返りをさらに亀川がシュート。
これもブロックされますが、尚も後方で繋いで手塚のスルーパスに走り込んだイサカからクロスが上がり、中塩がループヘッドを放ったもののゴール上へと外れ。
横浜FCの怒涛のフィニッシュ攻勢が繰り広げられました。

そんな流れを変えたい岡山は、何とか敵陣でセットプレーを交えつつ攻撃。
8分には右サイドのスローインから、こぼれ球を木村が繋ぐと、デュークのポストプレイを経てエリア内で木村がシュート。
しかしGKブローダーセンにセーブされ、続く右CKからもショートコーナーから戻したのち河野のミドルシュート(ブロック)と、押し返すようにフィニッシュに持ち込みます。

その後は再び横浜FCがクロスに持ち込むという、前半のような展開に戻り。
攻勢を掛けるもシュートに結び付かない横浜FCは、18分に交代を敢行。
イサカと伊藤に代え、ヴィゼウと山下を投入します。

一方の岡山は19分、河野のパスカットから右サイドでショートカウンターに持ち込むと、スルーパスを経ての木村のクロスにニアサイドへ走り込むのは河野。
しかし跳び込むも僅かに合わずと、こちらも「ワンチャンスを活かさんとするもモノに出来ない」前半の流れと酷似しつつあり。
それを受けつつ、20分にチアゴ→宮崎幾へと交代した岡山。

逆転に繋がる1点が欲しい横浜FCですが、この時間帯は岡山の縦への推進力に苦戦しつつあり。
22分には木村の右サイドのドリブルを、追走した中塩が倒して反則・警告を受けてしまいます。(このシーンに一発退場を求めて異議を唱える岡山・柳にらしさを感じましたが)

中々攻撃機会を得れずに時間は進んでいきましたが、そんな流れを一気にひっくり返す一撃がジョーカーから齎されます。
25分、左サイドで組み立てるも、奥には進入できずに長谷川が手前からクロスを入れ。
しかしヴィゼウはバイスと柳のCBが待ち構える中で見事に合わせ、フリック気味に放たれたシュートがゴール右へと吸い込まれ。
芸術的なヘディングにより同点に追い付いた横浜FC。

これで文字通り息を吹き返す事となった横浜FC、以降怒涛の攻撃を仕掛ける展開に持ち込みます。
岡山は29分に2枚替えを敢行(木村・河井→川本・佐野)するも堰き止める事は出来ず。
中盤でのボール奪取も頻発させ、岡山を押し込んでいく横浜FC。
守りを固める岡山に対し、33分には長谷川がエリア手前からシュート。(枠外)
36分にはスルーパスのこぼれ球をヴィゼウが拾い、彼のパスを小川がダイレクトでシュート。(岡山・柳がブロック)

そしてCKを得たタイミングで、37分に小川→渡邉へと交代する横浜FC。
この右CKで、クリアされたボールを中塩がバックヘッドで裏へと送り、長谷川のポストプレイから山下がシュートしてゴールネットを揺らし。
しかし長谷川の裏抜けがオフサイドで、残念ながらノーゴールとなります。

押し返したい岡山ですが、デュークのポストワークと両翼の推進力頼みな状況に追い込まれ。
それも木村の交代以降は片翼のみという状況で、38分にGK金山ロングフィード→左サイドでデュークフリック→宮崎幾拾ってドリブル、でCKに持ち込んだのが唯一の好機でした。

守りを固めるしかない岡山に対し、敵陣でポゼッションを高め勝ち越しを伺う横浜FC。
40~41分には左サイドでの前進から、手塚のエリア内左へのスルーパスに走り込んだ齋藤功から中央のヴィゼウへ横パス。
これはカットされこぼれるも、拾った高木からファーサイドへクロスが上がり、山下の折り返しを経て亀川がシュート。
ブロックされるも尚も攻撃継続し、長谷川のミドルシュートは左へ外れるもブロックに当たったという事でCKとなり、攻撃は続き。
このタイミングで2枚替え(中塩・齋藤功→中村拓海・安永、亀川が右CB→左CBへシフト)を挟み、上げられたキッカー手塚のクロスを渡邉がヘディングシュート。
GK金山がセーブし、さらに至近距離で長谷川がシュートするも再度GK金山が防ぎ。
これ以上の決定機は無いというシーンでしたが、寸での所でゴールはならなかった横浜FC。

岡山も44分に最後の交代(デューク・田中→白井・喜山、川本が右WG→CFへシフト)を行い、ともに交代枠を使いきり。
決定機逸の影響かそれとも攻め疲れか、流石に横浜FCもペースが落ちた所で迎えたアディショナルタイム。
徳元の安永に対するアフターチャージでの反則・警告による、横浜FCのFKで幕を開けると、以降お互いにFKを蹴り合う展開となります。

この横浜FCのFKはモノに出来ず、直後に川本のドリブルを亀川が倒してしまい岡山のFKとなり。
これも二次攻撃で白井のクロスに柳が合わせるもモノにならず。
さらにFKは続き、自陣で浮き球を収めたバイスが腕に当ててしまいハンドの反則、横浜FCのFKに。
キッカー手塚のファーへのクロスを長谷川折り返し、中央のヴィゼウの下へ。
シュートにいくもミートせず、クリアされたボール岩武がブロック、跳ね返りを再度シュートしたヴィゼウでしたが枠を捉えられず。
三度目の正直でフィニッシュに持ち込みましたが得点は奪えず、そして試合終了の笛が鳴り響きました。

1-1で引き分けとなり、連勝は止まってしまったものの、4勝1分けで首位をキープした横浜FC。
悪い流れを追い払う勝利が欲しかったものの、2勝2分1敗と五分近い成績となった岡山。
この引き分けは善と悪、どちらに転ぶでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2022年J3リーグ第2節 いわきFCvsSC相模原

2022-03-24 16:02:02 | サッカー視聴記(2022年その他)

<いわきスタメン> 4-4-2
GK 鹿野
RSB 嵯峨 CB 家泉 CB 星キョーワアン LSB 日高
RSH 岩渕 DH 宮本 DH 山下 LSH 鈴木
FW 古川 FW 有馬
<相模原スタメン> 4-4-2
GK 圍
RSB 石田 CB 藤原 CB 水本 LSB 渡部
RSH 藤本 DH 中島 DH 中原 LSH 松橋
FW 船山 FW 浮田

満を持してと言うべきでしょうか、今季からJリーグでの戦いがスタートしたいわき。
本格的にJ参入を目指す(というよりは、理念を見る限り頂点を目指しているように思える)のは2015年オフからの事で、高速のようにわずか6年でのスピード昇格を果たし。

2017年の天皇杯でJ1・札幌を下した(2回戦、5-2(延長))事で一躍注目を浴び、その地力を存分に活かしてその後地域リーグ(東北)で無双を繰り広げ。
最速(2年)で昇格を果たし、JFLへと戦いの場を移したのが2020年。
そこでは流石に最速とはいきませんでしたが、2年での昇格は十分すぎるほど早いでしょう。
JFLでも優勝を果たし、そして今季を迎え。
このスピード感に流石にハード面は付いていけなかったか、ホームスタジアムのいわきグリーンフィールドはJ3ライセンスの要件を満たしていないとの事で使用できず。
代わりに同じ福島県にあるJヴィレッジの、Jヴィレッジスタジアムを当面の間使用する事となっています。
そしてそのJヴィレッジスタジアムに、相模原を迎えてのホーム開幕戦。

既に周知の通り、選手のフィジカルを徹底的に鍛え上げる事に定評のあるいわき。
Jクラブ(横浜FC、前年は松本にレンタル)からのレンタルで加わった星、そのサイズの大きさで中央の守備を任されたものの、「彼の存在でチーム強度を高める」という表現は似合わないようでもあり。
果たしてそんな下地のもと、どんなサッカーが展開されるのか。

早速の前半1分、縦に速く送ったボールのこぼれを鈴木がスルーパス、受けた古川が左サイド奥に持ち込んでクロス。(GK圍が直接キャッチ)
続く2分には同じくこぼれ球を宮本がダイレクトで縦パス、受けた古川が先程同様に左サイドで前進してクロス。
このグラウンダーのボールを中央で有馬が合わせてシュートするも、相模原・渡部のブロックに阻まれ先制攻撃は実らず。
しかし縦に速い攻撃という意識は垣間見えました。

一方の相模原、前年は惜しくもJ2から降格してしまったクラブであり、先輩的立場としてしっかり叩きたい一戦。
今季はシーズン頭から指揮を執る高木琢也監督のチーム作りの下、前年では引継ぎの意味合いが高かった3-4-2-1のフォーメーションから、4-4-2へとシフトしてリーグを戦います。
この日はいわきのフィジカルを警戒してか、ロングボール主体の攻撃を展開。
6分にCKを得ると、ショートコーナーで変化を付けたのち石田がエリア内右奥からマイナスのクロス、中央で受けた浮田がシュートするも枠を捉えられず。
16分にはゴールキックでのロングフィードを、浮田が落下点に入るふりをして長し、奥の船山が入れ替わって受けたのちエリア内へラストパス。
そして松橋がシュートを放つも、GK鹿野のセーブに阻まれ。
流れの中から好機は作れずも、先輩としての風格か、小技を使いつつ決定機に持ち込みます。

セットプレーで良い流れを作ったかに見えた相模原でしたが、18分にはいわき・有馬がフィジカルを活かしてボール奪取・キープする所を藤原が反則を犯し、逆にいわきのセットプレー(直接フリーキック)に。
これをキッカー日高が直接シュートするも、エリア内の有馬に当たりゴール右へと外れて命拾いします。
その後はいわきがスローインから相手を押し込むという流れに移り変わり、苦戦の色が見え始める相模原。
そして30分過ぎ頃から目も当てられない状態となります。

33分敵陣左サイドで繋ぐいわき、ここでは相手を押し込んだ末のショートパス主体で攻め込み。
一旦奪われたのち、相手のパスミスがエリア内に転がった所を鈴木が走り込んでシュートを放ちますが、ゴール上へと外れ。
その後も自陣で奪われるシーンが目立ち攻め込めず、逆に押し込むいわきはCKを数多獲得と、優劣がハッキリと表れます。
41分には右奥でのスローインから、佐賀のクロスをファーサイドで鈴木が落とし、眼前で古川が跳び込むも(古川は触れず)GK圍が何とか防ぎ。

そして最終盤を迎えますが、ここで相模原は45分に乾坤一擲の好機。
自陣でのスローインから浮田の右→左へのサイドチェンジが転機となり、こぼれ球を拾った渡部が対角線へのパス。
収めた浮田から松橋→藤本へと渡り、エリア内右から藤本がシュートを放ちましたが惜しくもゴール左へと外れ。

後半に向けて良い流れを作った相模原でしたが、懸念されていたボディコンタクトの面でややイライラしていた感があり。(上記の鈴木のシュートのシーンでは、中原が宮本に倒されるも流されていた)
38分にいわき・山下のドリブルを腕で止めてしまった中島に警告が出され、逆に43分には石田がいわき・鈴木のアフターチャージを受けるシーンが。(鈴木に警告)
そしてアディショナルタイムに、スルーパスに走り込もうとしたいわき・岩渕が水本と接触して倒してしまいいわきの反則に。
これで両者ややヒートアップするシーンが生まれてしまうなど、暗雲も含ませの前半終了となりました。

巻き返したい相模原、選手交代は無かったものの、後半からポジションをマイナーチェンジ。
浮田を左サイドハーフへと移し、入れ替わった松橋がセカンドストライカー的な位置へとシフトして臨みました。

このターゲット役の浮田のシフトにいわきサイドは対処が遅れ、立ち上がりから攻め上がる相模原。
後半2右サイドから藤本縦パス→船山ポストプレイ→石田と前進してクロスが上がると、松橋が中央でヘディングシュートを放つも枠外に。
9分には中島が左へロングパス、跳ね返りを拾ったのち浮田・松橋とポジションチェンジしたもの同士でパス交換ののち、左ハーフレーンから浮田がカットイン。
そしてエリア内やや左からシュートを放ちましたが、ゴールバーを直撃してしまい先制ならず。

しかしいわきは12分、ラフなロングボールを鈴木が落とし、クリアされたボールを拾った有馬がミドルシュート。
ブロックされたボールがエリア内へと跳ね上がり、古川が走り込んで前に出たGK圍に先んじてシュートしたものの浮いてしまいゴール上へ。
出来れば有利な時間帯で得点したかった相模原でしたが、それは果たされずに再度試合様相は混迷する事となり。
そして17分お互いに交代カードを切りにいき、相模原は松橋→佐相、いわきは古川→吉澤へと交代します。

これ以降、互いに攻め合うもシュートには辿り着けない時間が続き。
相模原はその道中に浮田が元のFWへと位置を戻した(佐相が左SHに回る)ものの、それでも流れは得られません。(22分に中島→田中陸へと交代)
逆にいわきは、ラフな浮き球のパスを送りそのセカンドボールを拾って前進を果たすという攻撃も見せ。
悩みが表れ始めた相模原を尻目に、シンプルに攻撃する意識を強くしたような感じでした。
そのいわきの攻撃に対し、相模原ディフェンスのセーフティなクリアによりスローインが増大していくといった展開。

そして30分、そのいわきのスローインからでした。
投げ込まれたボールを左サイド奥で吉澤が受け、彼のキープを経て日高がクロスを上げると、有馬の足下でのポストプレイから鈴木がシュート。
豪快に放たれたボールがゴール左上を捉え、待望のリードを奪ったいわき。

ビハインドとなった相模原は、キックオフの前に2枚替え。(船山・藤本→安東・夛田、石田が右SHに回り夛田が右サイドバックに)
初勝利への進軍を開始したいわきを相手に、意地を見せて阻みたい状況となります。
33分に石田がいわき・日高に対するオフェンスファールで警告を受ける一面もありましたが、その意地でセットプレー攻勢に持ち込み。
39分に左CKを得ると、そこからスローインを挟み5本も続く事となります。(その前にいわき・岩渕が足を攣らせ、谷村と交代)

キッカーの安藤は、ニアサイドへとクロスを送りクリアされるという流れを3本続け。
そして4本目に逆のファーサイドへクロスを送ると、クリアボールをダイレクトで渡部がミドルシュート。
しかしエリア内でのいわき・家泉のブロックに阻まれ、こぼれ球をさらに繋いで浮田が倒れながらシュートしますが、GK鹿野のセーブに阻まれ。
モノに出来ずに終わってしまいます。

その後43分にもCKを得た相模原でしたが、クロスから放たれた藤原のヘディングシュートはゴール右へと外れ。
これで打ち止めとなった感があり、以降いわきがセットプレーを交えながら攻め込み。
鈴木が相模原・夛田にアフターチャージを受けて反則になると、その傍らでいわき・有馬と相模原・中原がヒートアップする場面も見られます。

ともに過去J1所属を経験した有馬と中原が言い合いになるのは趣深くありましたが、その後突入したATでは両者負の見せ場を作ってしまいます。
上記の反則で得たいわきのFKから、クリアされたボールを宮本がヘッドで繋ぎ、右サイド奥に持ち込んだ嵯峨がカットインでエリア内へ。
2人を剥がしさらにエリア内で中原を抜いた所で、中原に後ろから倒される格好となって反則の笛が鳴り、PKを獲得します。
冷静になりきれなかった中原による失点、と表現したくなったシーンでしたが、それを打ち消したのがPKキッカーを務めた有馬。
ゴール正面に放ったシュートは、右に跳びつつも足を残したGK圍にセーブされ、その跳ね返りを自ら詰めにいったもののふかしてしまい枠外に。
有馬には呆然とする暇すら与えられず、すぐさまゴールキックから試合は再開されます。

勝利を決定付ける追加点こそ得られませんでしたが、その後も好機を作らせずに時計を進めるいわき。
そして試合終了の笛が鳴り響き、ホームでの初試合は記念すべき一日へと昇華を果たしました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2022年J1リーグ第5節 ガンバ大阪vsアビスパ福岡

2022-03-23 08:11:59 | サッカー視聴記(2022年J1)

<G大阪スタメン> 4-3-1-2
GK 石川
RSB 高尾 CB 三浦 CB 昌子 LSB 黒川
RIH 齊藤 DH 奥野 LIH 倉田
CH 石毛
FW 小野瀬 FW パトリック
<福岡スタメン> 4-4-2
GK 村上
RSB 湯澤 CB ドウグラス・グローリ CB 宮 LSB 志知
RSH ジョルディ・クルークス DH 前 DH 中村駿 LSH 田中
FW フアンマ・デルガド FW 山岸

福岡は「5年に一度」の呪いからは解き放たれたものの、その爪痕は各クラブとの対戦成績にしっかり表れています。
この日の相手であるガンバに対しては、リーグ戦で最後に勝利を挙げたのが1997年という遥か遠くの出来事らしく。(放送席の談)
2001年の初降格以降J1で戦う機会が減少し、その少ないシーズンも降格同然の成績ばかりとあっては、こうなってしまうのはある意味当然であり。(2013年にはJ2同士で相まみえていますが)

そんな過去の記憶を掘り起こしてみましたが、趣は違うもののガンバもその思考にあるでしょうか。
近年の低迷ですっかり「強いガンバ」のイメージは薄れてしまっており、昔日の面影無しといった感じ。
2020年にリーグ2位に入ったものの、「勝ててはいるが内容が悪い」試合の連続であり、ACLも日程に加わった翌年つまり前年は再度落ち込み13位。
自分としては、前年観た際の大惨敗が強く印象に残っており、どうしても前向きなイメージが浮かび辛く。
今季も相当な起爆剤が無ければ変わらないだろう、と思っていた所にGK東口と宇佐美の長期離脱というダブルパンチが襲い、我慢の戦いを強いられる状況となっています。

今季から監督を務めるのは片野坂知宏氏で、名将と評される地位を大分監督として築いたのは記憶に新しく。
しかしこの日の入りは4-3-1-2というフォーメーションでスタートと、選手の特性に当て嵌めて弄り過ぎた結果なのでは……という予感が過り。

前半2分、福岡のクリアボールが左サイドに出ると、スピンが掛かってタッチライン際で内側へと軌道が変わり。
これに三浦は意表を突かれたか福岡・フアンマに置いていかれてしまい危機を招きます。(パスワークで右へとサイドを移し、クルークスがクロス)
入りでまず予想外の事態に弱さを見せてしまうと、その後福岡にペースを握られ続けてしまう事となります。

フアンマをターゲットにした福岡の攻撃に、前述のシーンで浮足立ったかのようにガンバ守備陣は手を焼く場面が多く。
そして迎えた10分、クリアボールをフアンマが拾って福岡の攻撃、左サイドへ展開したのち田中のスルーパスに走り込んだ山岸から横パスを中央で受けたフアンマ。
エリア内へ進入してからさらに右へと横パス、フリーになっていたクルークスに託すと、その期待通りにダイレクトのシュートでGK石川の股を抜いたクルークス。
起点とラストパスの双方をこなしたフアンマの存在感が光り、福岡が先制します。

そのフアンマですが、立ち上がりからガンバの激しいチャージを受けており。
4分にはGK石川との激突で倒れ込み、7分にはこぼれ球を拾おうとした際にガンバ・齊藤のスライディングで倒され。
普段からポストワーク役なので相手のチャージも激しくなるのは日常茶飯事ですが、この日はポストワーク以外で痛むシーンが目立っていました。
それ故フラストレーションの溜まりも早かったようで、17分にロングパスを収めにいったフアンマ、再びガンバ・齊藤に反則を受け。
納得できないという表情をする齊藤を見て、とうとうヒートアップする場面を作ってしまいました。(腕が頭部に入っていたので反則は妥当)

試合の方は、11分に山岸がシュート(ガンバ・昌子がブロック)、15分にはフリーキックからクルークスがボレーシュート(枠外)と相変わらずの福岡ペースが続き。
やはりフォーメーションがしっくり来ないと見たのか、その後は小野瀬が一列降りて右サイドハーフらしき位置を取るガンバ。
<前半15分~前半終了までのG大阪> 4-2-3-1?
GK 石川
RSB 高尾 CB 三浦 CB 昌子 LSB 黒川
DH 齊藤 DH 奥野
RSH 小野瀬 CH 石毛 LSH 倉田
FW パトリック
これで何とか破綻を押し止め、反撃を試みていきます。

福岡のプレッシングを浴びつつ、ボールを保持し攻撃を組み立てていくガンバ。
奥野がセンターバック2人の間に降りる、3枚での最終ラインを基本としてのビルドアップ。
しかし後ろ3枚の割にはサイドバックが高目の位置を取る事が出来ず、急造感が溢れたような繋ぎに終始します。
それをカバーするように、倉田が中央~右サイドへと移動してボールを引き出すなど個々の孤軍奮闘が目立ち。

そんな四苦八苦ぶりを嘲笑うかのように、27分にカウンターを浴びせる福岡。
クリアボールを中央で山岸が拾い、フアンマとのスイッチを経て右へ展開し、受けたクルークスがドリブルでエリア内に持ち込み。
そしてシュートを放つも、ここはGK石川のセーブに阻まれます。

ボールを握る事により、福岡ディフェンスの寄せの速さを味わう機会も増えていくガンバ。
32分にエリア内へのスルーパスに走り込んだガンバ・小野瀬が福岡・宮と激しく競り合い。
それにより両者ヒートアップするなど、フアンマ以外も苛立ちを隠せない試合様相となっていったでしょうか。

何とかそんな感情を攻撃に繋げていきたいガンバ、前半の終盤は攻撃権を握っていきます。
これまではクロスの大半は手前からとなり、サイド奥へ進入しようとすれば福岡のディフェンスに阻まれるというパターンで攻撃に実りが無いシーンの連続。
しかしこの時間帯は長短のパスを巧く使い、サイド奥を突いて攻撃を展開させていき。
40分にはそこから得た右コーナーキックで、キッカー石毛のクロスを中央ニアサイド寄りで三浦が合わせヘディングシュート、しかし枠を捉えられず。

結局前半は0-1で終え、ガンバはハーフタイムにさらに動き。
高尾→柳澤へと右SBを代えると共に、フォーメーションにも手を加えます。
<後半頭~後半35分までのG大阪> 4-4-2
GK 石川
RSB 柳澤 CB 三浦 CB 昌子 LSB 黒川
RSH 小野瀬 DH 齊藤 DH 奥野 LSH 石毛
FW パトリック FW 倉田
マイナーチェンジを繰り返していく片野坂監督。

福岡の攻撃が続いた入りを経て、後半4分のガンバ。
CBの昌子が持ち上がって右へ展開、斉藤を経由し小野瀬へ渡ると、カットインでエリア内に進入してシュート。
しかしゴール上へと外れてしまいモノに出来ず。

立ち上がりに見せ場を作ったガンバでしたが、ミラーマッチとなった影響か、福岡のストロングポイントである寄せの速さが冴え渡る結果となり。
おかげで前半同様に福岡の攻撃を受け続ける展開を強いられます。
1点目の得点パターンである、「左サイドで前進し、中央を経由して右サイドのクルークスへ渡す」という流れは終始健在であり、クルークスが中心となってのクロス攻撃を浴びせる福岡。
7分にはそこから山岸がヘディングシュートを放ちますが、GK石川がセーブして何とか防ぎます。

ビッグセーブで高揚感もあったか、その後はガンバのビルドアップに加わるシーンも目立ったGK石川。
12分にはCKから柳澤がエリア内でシュートを放つ(ブロック)など、徐々に同点への期待度が高まっていくも、直後の落とし穴に嵌ってしまいます。

続く13分、中村のラフなキックで自陣に上がったボールを、山岸が胸で落としたのち前が左へ展開。
すると左サイドで志知ドリブル→中央で山岸ポストプレイ→前右へパスでクルークスに渡るという鉄板パターンから、クルークスのクロスがファーサイドへ上がり。
フアンマの頭に僅かに合わなかった所を、その奥で田中が合わせてのヘディングシュートがゴールネットを揺らし。
自身の攻撃を貫き続けた福岡、2点差に突き放しました。

その後16分にフアンマがお役御免となり、ルキアンへと交代。
フアンマの次はルキアンの脅威に晒されそうな予感が漂う中、19分にガンバベンチも動き。
石毛と齊藤に代えて福田とレアンドロ・ペレイラを投入、ペレイラがFWに入って倉田がボランチへと移動します。

予想通りに、交代後はルキアンの収めを起点としつつ、余裕を持って攻撃を展開していく福岡。
サイドを突いてもクロスは入れずに戻すといった選択肢も見られ。
得点どころか、攻撃の流れを掴む事すら難しくなってきたガンバ。
29分には右CKを得て、キッカー山本(小野瀬と交代で出場・27分)のクロスをファーで柳澤が折り返し、そのボールをパトリックが合わせましたが枠を捉えられず。
得点への意欲は見られるも、31分にはボールを抑えたGK村上に対してパトリックが勢い余ってチャージしてしまい、反則・警告を受けるなど悪目立ちしてしまいます。(福岡は30分に山岸・クルークス→城後・金森へと交代)

ガンバ最後の交代は35分で、奥野→チュセジョン。
しかしその直後に左サイド(福岡から見て右サイド)で福岡・金森にボールを奪われ、戻りながらの守備を強いられるガンバ。
金森がドリブルからクロスを入れると、戻って防がんとした柳澤が中央でクリアに入ったものの、ボールは無情にもゴールに吸い込まれるオウンゴールとなり。
この時間帯で、ダメ押しのような3点目が福岡に入ります。

しかし直後のキックオフ、三浦を前線に上げるパワープレー体制を採るガンバ。
それは見事に実り、三浦狙いのロングパスはクリアされるも山本が拾って攻撃は継続され、柳澤のクロスがこぼれた所を福田がエリア内左で拾い。
そしてカットインを経て巻くシュートを放った福田、ゴール右へと綺麗に突き刺さります。

1点を返したガンバ、その後も三浦を前線に残して攻め上がり。
<後半36分以降のG大阪> 3-4-1-2
GK 石川
RCB チュセジョン CCB 昌子 LCB 黒川
RWB 柳澤 DH 山本 DH 倉田 LWB 福田
CH 三浦
FW ペレイラ FW パトリック
三浦はトップ下ではなくセカンドトップと言うべきでしょうか。
しかしパワープレイらしく、後方からロングボールをドカドカと上げるだけの攻撃へと傾倒するガンバ。

39分に福岡も手を打ち、田中→熊本へと交代して布陣変更。
<後半39分以降の福岡> 3-4-2-1
GK 村上
RCB 熊本 CCB グローリ LCB 宮
RWB 湯澤 DH 前 DH 中村駿 LWB 志知
IH 金森 IH 城後
FW ルキアン
ハッキリとした5バック体制を敷き。

ルキアンの落としから、右サイド奥でボールキープする時間を作る福岡。
それを何とか終わらせたガンバ、既に足を攣らせ気味の湯澤に代表されるように、プレスが掛からない福岡を尻目に反撃体制を作るも時間はアディショナルタイム。
チュセジョンロングパス→エリア内左でパトリック落とす→ペレイラ拾うという流れでゴールへ迫り、ペレイラの折り返しがクリアされて引き続き左からのスローイン。
倉田の左からのクロスはGK村上に弾かれるも、逆サイドからチュセジョンのクロスが上がり、低く速いボールに対してペレイラはフリック気味に合わせ。
これがゴール左へと突き刺さり、土壇場で1点差に迫ります。

尚も攻撃権を独占し、次々と3人のターゲットへとボールを蹴り込むガンバ。
左から黒川の対角線のロビングから、三浦→柳澤→ペレイラと頭で繋いでシュートにいきましたが枠を捉えられず。
圧力は存分に見せたものの、流石に3点差を追い付くのは無理があり。
結局2-3で、福岡が何とか振り切って今季初勝利を挙げました。

ガンバはこの日3度もフォーメーションチェンジをするという具合に、やや迷走感が表れた格好となり。
まだ序盤でチーム戦術が固まっていないという趣もありますが、名将・片野坂監督といえど、クラブ規模の大きいチームでの指揮は初めてであり。
その辺りの適応性はどうなるでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2022年J2リーグ第5節 いわてグルージャ盛岡vs栃木SC

2022-03-22 19:03:25 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の栃木の記事はこちら(2節・ヴェルディ戦、0-3)

<前節からの変更>

岩手=秋田豊監督をはじめ、ウィルス禍に巻き込まれた影響か大きく変更を余儀なくされる。脇本・宮市がベンチ外となり、それぞれ弓削がボランチ・小野田が右ウイングバックの穴埋め。センターバックは小野田と深川に代わり、甲斐戸根がスタメン復帰し開幕節と同じ布陣(甲斐がセンター)に。そんな苦境故ジョーカーにすべくなのか、1トップはブレンネルを控えに置き、新人・鈴木魁人が記念すべき初スタメンを飾る。また控えGKは松山→稲葉にチェンジ。

栃木=シャドーが谷内田→小堀へと変更された他は変わらず。ベンチには、三國ケネディエブスが今季初のメンバー入り。

スタメン

前節は仙台に完敗(0-3)したものの、2勝2敗と上々の滑り出しで、初のJ2での試合開催を迎えた岩手のホーム・北上総合運動公園北上陸上競技場。(ネーミングライツが無いのは意外……)

その記念すべき日に、監督の秋田氏が不在と巡り合わせの悪さに苛まれてしまい。(指揮はヘッドコーチ・中三川哲治氏が務める)
また開催に合わせ除雪を完遂したとの事で、バックスタンド側は未だ白一色の絵図な上、ピッチコンディションは水分たっぷりの様相となり。
映像からの視点では目立った水たまりが見られなかったため、逆に何処が危ない場所か解り辛くもあり、やり辛さは相当なものだったでしょう。
この「田んぼサッカー」に匹敵する状況故、栃木サイドも前年までの「ストーミング」スタイルを前面に押し出さざるを得ない試合となりました。

かくして、お互いがロングボールを蹴り合うというシーンが数多となったこの試合。
先に流れを掴んだのは栃木で、前半3分敵陣右サイドでの西谷のボール奪取から、佐藤のクロスをエリア手前で収めたトカチがシュート。
ブロックされエリア内へ上がったボールを、小堀が追撃のヘディングシュートを放ちますがゴール左へと外れ。

一方の岩手は、ブレンネル温存に見られるベンチワークに従順するかの如く、前半はひたすら裏狙いという攻撃。
和田やモレラトを何度も走らせるも、効果的とはならず。
それでも15分頃から、悪コンディションに付き物である「相手のセーフティなクリア」を活かし、スローインの連続による漸進戦法で栃木を押し込んでいきます。
左サイドで何とか形を作り、クロスを入れる所にまでは持っていきますが、やはりターゲット不足が影響しシュートは放てず。

一方の栃木もスローインからの攻撃が増えていく中、文字通りの泥仕合の様相に。
そうして時間が進んでいき、迎えた28分。
栃木はGK川田のロングフィードの跳ね返りを拾った小堀から攻撃開始、彼のパスを受けたトカチがミドルシュートのように足を振り。
しかし蹴られたボールは水分で失速してエリア内へと転がり、そこに走り込んだ瀬沼がゴール右へとシュートし、ゴールネットを揺らします。
トカチのキックが意図的なのか偶然なのかは不明でしたが、ともかく裏を取って先制に成功した栃木。

先制後も攻撃の手を緩めない栃木、ピッチ状況故に頻繁に止まるボールにもよく対処し、攻撃権を支配。
33分には佐藤縦パス→トカチフリックで受けた瀬沼が左サイドへ抜け出し、バックパスから佐藤のクロスが上がると、再び小堀がヘディングシュート。(枠外)

ホームで何とか反撃の糸口を掴みたい岩手は、42分にカウンターで好機。
クリアボールが直接裏を取り、栃木・鈴木海音とのデュエルに勝った鈴木魁がドリブルで運び、エリア内左からシュートするもゴール右へと外れ。
しかしコーナーキック(ブロックかGK川田のセーブかは不明)を得ると、キッカー中村太亮のクロスの跳ね返りを、エリア内で小松がダイレクトでシュート(栃木・西谷がスライディングでブロック)と攻め立て。
文字通りに相手の攻撃の間隙を縫うウンターとなりましたが、得点には至りません。
最後はアディショナルタイムに、栃木のフリーキックからの攻撃をエリア内で何とか凌いだ岩手、0-1のまま前半を終えます。

ハーフタイムを経て、雪も舞う状況となり。
また風も一段と強くなった(映像から見て左→右の風向き)のか、CKの際に中々ボールをセットできないというシーンも生まれます。
そんな後半に向け、満を持してブレンネル投入に踏み切った岩手のHT。(鈴木魁と交代、同時に弓削→ビスマルクへと交代して小野田がボランチにシフト)

後半2分に早速ゴールキックからのポストプレイで好機を作るブレンネル。
左CKに持ち込み、キッカー中村太のクロスの跳ね返りを小野田がミドルシュートと、前半のCKと同様のパターンで栃木ゴールを襲うもこれはゴール左へと外れ。

反撃の機運を高めにかかった岩手でしたが、後半は風下の状況となり、ブレンネル狙いのロングボールが押し戻される事数多。
そのためブレンネルのポストワークがあっても低い位置での攻撃開始を強いられてしまい、栃木の素早いプレッシングもあり、結局長いパスによる裏狙いを余儀なくされる攻撃となります。

中々攻撃権を得れずという流れの中、頼りにしたいセットプレーでも栃木にその数を上回られ。
ボール争いで上回られ、反則も膨れ上がっていきFKを多く与えてしまいました。(13分には福森にアフターチャージしたモレラトに警告)

流れを掴みたい状況の岩手、16分に警告を考慮してか、モレラト→奥山へと交代。
直後(18分)に、再びゴールキックからロングフィードをブレンネルが収め、右へ展開したのち投入された奥山がクロスを入れるシーンを作り。
それでも攻撃機会は少なく、カウンター戦術を主とするチームらしく「少ない好機をモノにする」事が求められる試合になって来ました。

25分に再びブレンネルが収め、反転した所を栃木・大森に倒されて反則となり、FKを得た岩手。
この右ハーフレーンからのFK、キッカー中村太の中央へのクロスをビスマルクが合わせにいき、クリアされたボールを拾ってシュートしたのはブレンネル。
しかしエリア内でのブロックに阻まれ、待望のセットプレーからのフィニッシュに持ち込んだものの同点とはいきませんでした。

一方の栃木も、29分に2枚替えを敢行。(小堀・トカチ→矢野・谷内田)
直後に自陣からのFKで放り込みを選択し、跳ね返りを拾った佐藤の縦パスを受けた瀬沼がシュート。(ブロック)
岩手の圧力にも屈せず時間を進めていき、2点目を奪えばかなり楽になる、という展開に持ち込みます。
その後もスローインやFK・CKで追加点を狙うものの、それが果たされる事は無く。

岩手が34分に2枚替え(戸根・和田→田平・オタボー)、栃木が39分に2枚替え(福森・森→三國ケネディエブス・黒﨑、大森が左WBへシフト)と、ベンチワークも交錯していき。
何とか追い付きたい岩手、41分にプレースキッカーである中村太が、自らこぼれ球を拾いにいって栃木・矢野の反則を受け。
意地でもセットプレーを得たいというこのプレーが奏功したでしょうか。

この左ハーフレーン・エリアからかなり手前のFK、中村太ファーにクロス→甲斐折り返しは合わずも、左サイドでオタボーが拾って攻撃継続。
そしてさらに左CKに持ち込み。
クロスはクリアされ大きく跳ね返されるも、GK野澤大志ブランドンが右サイドで拾い、彼のパスを受けたブレンネルがスルーパス。
走り込んだ奥山が奥からクロスを上げると、ファーサイドでビスマルクの跳び込みを越えた所で合わせたのは牟田。
前年もJ3の舞台で何度も見られた、主将のセットプレーからのヘディングの一撃がゴールに突き刺さり、とうとう追い付いた岩手。

勝ち点3のためには、残り少ない時間で再びの得点を余儀なくされた栃木。
45分に瀬沼→宮崎へと交代し、前線をフレッシュにしたうえで攻撃を仕掛けにいきます。
迎えたAT、自陣で佐藤がボールキープする所を岩手・オタボーにチャージされて反則。
これに対して岩手・小野田が異議(恐らく佐藤のボール固定による反則をアピールしたと思われる)を唱えた事で警告を受けてしまい。
先程は反則を受ける事によって同点への道筋が生まれた岩手でしたが、この小野田の行為により運気は逃げてしまったようで。
以降栃木のセットプレー攻勢を浴びてしまいます。

選手交代を経てキッカーは谷内田へと変わっていた栃木、左サイドからのFKの局面では、その谷内田のキックミスで逃してしまう場面も見られ。
しかし最後にCK攻勢に持ち込み(いずれも左サイドから)、1本目は中央へしっかりとクロスを供給した谷内田、黒﨑が待ち受けるもその前でクリアされて2本目に。
そして2本目、今度はニアサイドへクロスを入れた谷内田、そこに頭で合わせにいく矢野。
シュートは岩手・オタボーに当たってゴールに向かうも、バーを直撃してしまいゴールならず。
そして試合終了の笛が鳴り、泥仕合らしく1-1の痛み分けで終わりを迎えました。

熊本・岩手の昇格組が、ともに監督不在の戦いを余儀なくされるという苦境を強いられた今節。
それにも拘らずしぶとく勝ち点を拾った岩手と、長崎相手に快勝した熊本(2-0)。
昇格組がリーグを掻き回すという面白い展開となった序盤戦、この流れは何処まで続くでしょうか。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

DAZN観戦 2022年J2リーグ第5節 大宮アルディージャvs徳島ヴォルティス

2022-03-21 16:52:31 | サッカー視聴記(2022年J2)

※前回の大宮の記事はこちら(3節・熊本戦、1-2)

<前節からの変更>

大宮=3・4節とスタメンだった奥抜が外れ、武田が入り1節以来のスタメンに入りそのまま右ウイングに。ベンチには主将・三門が待望の復帰。

徳島=センターバックを2人とも変更、石尾と出場停止明けのカカがともに初スタメンでコンビを組む。内田・藤田がスタメンを外れ、前節CBの安部は左サイドバックに移動し、新井が左SB→右SBへ。また櫻井がベンチ外となりアンカーに白井がシフト、インサイドハーフで児玉が初のスタメンに。

「戦い、撃たれ、立ち上がり、また戦う」とはとある軍人の名言ですが、2年ぶりのJ2を戦う今シーズンの徳島にとっては、それに相応しい立場だと思います。
どんな困難が降り注いでも、サッカーをする事を止めてはいけないのがプロサッカークラブの掟。まあ経営破綻などで止めるのを余儀なくされる事もありますが

オフの編成を経て、特に中盤から後ろのポジションは総とっかえに近い状況を強いられてしまい。
新たにコンビネーションを構築するには時間が掛かりそうだな……と素人目で見て感じたものですが、それでも戦う事を止めるのは許されない。
そして4戦未勝利という現在までの成績ですが、敗戦も無く引き分けが4つ続いたのは僥倖と言うべきでしょうか。

ハイプレスにより、相手に主導権を渡さない事を目指す戦いが顕著である今季の徳島。
この日の舞台は大宮の本拠地・NACK5スタジアムと、ピッチと観客席の距離も近さもあり、一層コンパクトフィールドに写っていたそのサッカー。
そんな錯視状態を振り払うかのように、立ち上がりの前半2分に大宮は柴山が長いスルーパス一本でエリア内を突き、河田が走り込む攻撃を見せます。(GK長谷川徹が抑えて撃てず)

しかし徳島も攻撃時には広げたいのは同様で、前年からの選手間の距離を広く取ってのビルドアップによる攻撃を展開。
そして左WGの西谷に良い形で受けさせ、そこから彼のドリブルを軸としつつ多彩な左サイドアタックを仕掛けるのが今季のストロングポイントとなっているでしょうか。

8分、ゴールキックからの攻撃でGK長谷川徹は左へフィード、受けた安部の浮き球のパスを西谷はフリックして渡井へ託し。
渡井のスルーパスはカットされるも、拾った児玉から今度は右へ移し、浜下がエリア内へ進入してシュート。(ブロック)
西谷のドリブルのみならず、といった感じで好機を作り。
そして15分の左サイドアタック、白井の縦パスを渡井が受け、安部→渡井→児玉→安部と渡ってクロスに辿り着き。
ファーサイドで浜下が合わせにいき、ディフェンスに遭いこぼれた所に走り込んだのは西谷で、シュートがゴール右へと突き刺さり。
西谷抜きで組み立てた報酬は、見事に彼の先制点に繋がりました。

この1点で大宮は浮足立ったか、ビルドアップを遮断されて危機を招くシーンが数多。
17分敵陣深めで浜下がカットを見せると、拾ったムシャカ・バケンガがすかさず中央からシュートするもGK南がセーブ。
その後も徳島のプレッシングの前に、何とか抜けようとしても目立ったのは西谷のパスカットに阻まれるシーンばかり。
21分にそこからの徳島のショートカウンターを凌ぐと逆にカウンターに持ち込み、河田のポストプレイから矢島慎がスルーパス、左サイドで抜け出した柴山が手前からグラウンダーでクロス。
走り込んだ河田がシュートするもゴール左へ外れてしまい、ワンチャンスをモノに出来ず。

そして27分、ここも敵陣中央で西谷がパスカットして徳島の攻撃、拾った児玉のエリア内へのパスをバケンガがダイレクトで右裏へ送るとそこに西谷が走り込み。
防ぎにいった大宮・西村に倒されると、主審の笛が鳴り反則・PKゲットとなります。
このPKをバケンガがゴール左へ蹴り込み、GK南の逆をキッチリ突いて追加点。

早くも2点ビハインドとなった大宮は、徳島・西谷のカットが目立ったという点からしても、どうも右サイドでビルドアップが詰まり気味の様相。
右SBに、本職ではない山田が入っているのを綺麗に突かれているといった感じで、大宮DFの層の薄さを痛感させます。

その後も32分・35分とバケンガがシュートを放つ(前者はブロック、後者は枠外)など、徳島にゴールを脅かされ続けた大宮。
すると36分右サイドでボール奪取して戻しを選択しましたが、あろう事か山田のバックパスがずれてしまい、エリア内にバケンガが走り込むという大惨事に。
辛うじてGK南が防いだものの、大宮の混乱様相が露わになりつつありました。

徳島も前掛かりな姿勢+大宮の裏を突かんとする攻撃により、守備面では決して盤石では無く。
39分に徳島・白井が、41分に大宮・武田が警告と、イエローカードの応酬という様相もあり戦局はイーブンに。
しかしその後も43分に大宮・西村が警告を受けるなど、やはり大宮に苦しさが露わになると、アディショナルタイムに好機を掴んだのは徳島。
ここも西谷のカットから左サイドで前進し、渡井がエリア内左を突いてシュート、ブロックされるも大宮のクリアミスを児玉が拾って継続。
浜下のシュートもブロックされますが尚も拾って右サイドでパスを繋ぎ、浜下の奥からのクロスが入り、クリアされた所を安部が拾ってシュート。
しかしGK南のセーブで防がれ、さらに突き放す事は出来ず、0-2のまま前半終了となります。

流れを変えたい大宮はハーフタイムに2枚替え、大橋・武田→小島・奥抜へと交代。
武田はWGでは厳しいといった印象で、矢島慎也とどちらをIHで起用するか迷っている風でもある開幕からの大宮。
交代により柴山が右WGへと回り奥抜が左WGに入りました。

主導権の奪い合いを経た入りから、後半6分に大宮が好機を掴み。
GK南からのビルドアップで、徳島のお株を奪うように選手間の距離を取っての長いパスで組み立て、右サイドで受けた柴山が前進。
エリア内右へと切り込むも、寸での所で阻まれシュートは撃てず。
しかしこれで好循環を生み出し、続く8分には最終ラインから左へ展開し奥抜が前進、カットインを経てパスを送った河田からのスルーパスに走り込み。
ディフェンスに当たりエリア内へこぼれたボールをシュートした奥抜、GK長谷川徹の前へ出てのセーブに阻まれるも、こぼれ球をさらに河田が追撃。
GK不在の所に放たれたシュートでしたが、徳島・カカのブロックで防がれ、尚も拾った矢島慎がエリア内でシュートしましたが再度GK長谷川徹に防がれ。
三連撃、しかもいずれも際どいシュートを浴びせたもののゴールを奪えませんでした。

その後はお互いにビルドアップ合戦という試合を描き。
大宮はフォーメーションもマイナーチェンジし、三幸と小島がドイスボランチ的に位置取り、4-2-1-3ないしは4-2-3-1のような布陣となり。
ボール保持時の最終ラインの形は、山田が上がらない事による後ろ3枚が基本線。
一方左SBの小野が中に絞り、三幸・小島の左脇でボールを受ける形を作り、左ワイドには常に奥抜が張るという形で攻撃を組み立てていきます。
これによりボール保持で徳島と互角に組み合える流れが出来上がり、お互い好機を作っていく流れで時間が進んでいきます。

ハイプレスのため前線の消耗がどうしても激しい徳島、18分に交代カードを切り。
バケンガ・渡井→藤尾・坪井へと2枚替えを敢行します。
早速19分に投入された坪井が、ボールを受けた所大宮・小島に後ろから倒されて反則・警告を誘発させ。
ここから流れを得る徳島でしたが、フィニッシュには結び付かず。

すると大宮も24分に河田→菊地へと交代し、再度反撃の流れを掴みに掛かり。
巧みにサイドを揺さぶって好機を作っていきます。
29分にはフリーキックからの攻撃で、クリアボールをヘッドで繋いだのち、最後は菊地の落としに反応した矢島慎がシュート。(枠外)

交代により流れを掴むという展開の連続で、30分に徳島が再度2枚替え。
西谷と白井に代え、オリオラ・サンデーと長谷川雄志を投入します。
日本の高校卒ながら国籍はナイジェリアと、異色の存在であるサンデーの推進力で、好機を作らんとする徳島。
31分にコーナーキックから、クリアされたボールを児玉がシュートするも枠外に。

疲労が濃くなる時間帯に入った事もあり、徳島のプレッシングをかわして好機を作っていく大宮。
33分に矢島慎→三門に交代、主将の存在感で苦境を打破するという体勢を取ります。
34分には左サイドの前進から小島が斜めの縦パス、中央の菊地には届かずも、こぼれたボールを柴山がダイレクトでシュート。
しかしゴール右へと外れてしまいます。

その後は三門が最終ラインに降りるという、前年の基本形で攻撃を組み立てていく大宮。
しかし前述の好機を逃したツケは大きく、以降中々フィニッシュに辿り着けず。
42分には柴山を諦めて田代を投入、3バック(3-4-2-1)へとシフトします。(同時に徳島も安部→川上エドオジョン智慧に交代)
ウイングバック制にする事で、強引にでも山田を前目にしたいという思惑だったでしょうか。

両ベンチとも交代枠5人を使いきりましたが、その後に徳島は児玉が、大宮は小島が痛んでピッチ外へと退くシーンが生まれてしまい。(両者とも無事に復帰)
後半スコアが動かない中でのモヤモヤ感を象徴していたかのようでしたが、とにかくATへと突入。
初勝利へのロードを歩むだけとなった徳島でしたが、その後のCKでは時間稼ぎはせずにクロスを入れる(クリアされ児玉がシュートも枠外)シーンが。
交代を経て若手だらけのメンバーとなっていたので、気持ちよく最後まで攻撃を貫く事を優先したのでしょうか。

結局0-2のまま試合終了となり、ともに未勝利同士のクラブの試合は徳島が制し。
この日はこの試合だけでなく、5試合中4試合で今季初勝利を挙げる(徳島の他金沢・新潟・水戸)結末が生まれました。
中々勝てずという試合が続けば、それだけ嫌な空気がチーム内に充満してしまう事となるので、実に目出度い限りな一日でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする