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7月6日: 土星のオーロラのダンス/火星の水を失うのに熱とダストが寄与する

2021年07月06日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

<宇宙の話題>: 土星のオーロラダンス

関連する変化と、ムービーをつくるために十分なイメージを探すことを試みる他の目的のために、科学者達は、カッシーニ宇宙船によってとられた土星の何百もの赤外線イメージを選び出した。出来上がった土星のオーロラのムービーは、太陽の角度だけでなく、惑星の回転もまたはっきりと示している。更にまた、いくらかのオーロラの変化は、恐らく土星の月(注:衛星)に起因する土星の磁気圏の波に関連しているように見える。ここに描かれた2007年にとられた疑似カラーのイメージは、赤外線の三つの帯を持つ土星を示している。リングは相対的に青い日光を反射し、惑星自身は比較的低エネルギーの赤で輝いている。南のオーロラの帯が可視光線の緑で見える。オーロラが土星の超高層大気を熱することが最近発見された。土星のオーロラの理解は、地球のオーロラをよく理解するための道である。

<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」

<大判>: 大判はイメージをクリック。

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<火星の話題>: ‎科学者達、火星の水を宇宙に放つのに、熱とダストが寄与していることを発見する

NASAの火星大気揮発性探査(Maven)宇宙船を使っている科学者達は、赤い惑星の地表近くの水蒸気が、誰もが予想したよりも、大気圏の高くに放たれていることを発見した。そこでは、水蒸気が、帯電しているガスの粒子(またはイオン)によって破壊されて容易に宇宙に失われる。研究者達は、彼らが明らかにした現象は、火星を、何億年もの間に、数百メートルまでの深さの広域な海水を失わせてきたいくつかの一つであると言っている。2020年11月13日のジャーナル「サイエンス」の彼らの報告で、研究者達は、暖かい季節の間に凍った極冠から昇華した後高くに運ばれて、火星は今日も水分を失い続けていると言っている。

<出典>: 「火星(Mars)」

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<ひとこと>: この記事はやや古い昨年11月の発表ですが、火星の調査では避けて通れない、基本となる重要な事項なので再度取り上げています。

太陽系の中で地球に近い火星に、地球の生物に必須の成分である水がないのは何故だろう? 火星には以前に水があったとしたら何故失われたのだろう? この疑問は、探査が進み、古代の火星には大量の水があったとする間接的な証拠が明らかになるにつれ、一層大きな調査目的となってきた。現在、NASAのメイブンと共に、ヨーロッパ宇宙機関のエクソマーズ(Exomars)もこの調査目的で火星を周回している。
この問題は火星の生物探査の前提であるばかりでなく、地球の将来に向けても極めて重大な調査の一つになっている。

 

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