NASAのミッション最新情報:ボイジャー2号通信一時停止
2023年8月1日:NASAのディープ・スペース・ネットワーク(DSN)は、複数のアンテナを使って、ボイジャー2号からのキャリア信号を検出することができた。宇宙船がデータを地球に送り返すために使用する搬送波信号が微弱過ぎてデータを抽出できないが、この検出によって、宇宙船がまだ動作していることが確認される。宇宙船はまた、予想される軌道を続けている。ミッションでは、宇宙船が10月中旬にアンテナを地球に向けることを期待しているが、チームは、アンテナがまだ地球から離れている間に、ボイジャーをより早く指令しようとしている。これを行うには、 DSN アンテナを使って、ボイジャーにアンテナを回すようにコマンドを「叫ぶ」ようにする。この中間の試みはうまくいかないかもしれないので、その場合には、チームは、宇宙船が10月にその向きを自動的にリセットするのを待つ。
ボイジャー2号は、アンテナを地球に向けたままにするために、毎年複数回向きをリセットするようにプログラムされている。次のリセットは10月15日に行われ、通信を再開できるようになるだろう。ミッションチームは、ボイジャー2号が沈黙している期間中、計画された軌道にとどまることを期待している。
なお、ボイジャー1号は地球から約240億キロメートルにあり正常に動作し続けている。
<出典>: 「ボイジャー(Voyager)」
<ひとこと>: NASAの ボイジャー2号 は、1977年8月20日に、木星以遠の惑星と衛星の探査を目的として打上げられた。姉妹機であるボイジャー1号もその16日前に打上げられた。ボイジャー2号は2018年11月5日に太陽圏(ヘリオスフェア)を離脱して星間宇宙に入ったと発表された。
NASAのディープ・スペース・ネットワーク(DSN)は、アメリカのほか、スペイン、オーストラリアにアンテナを持っており、宇宙船等との交信が24時間可能となるように構成されている。ボイジャー関連記事の発表は9カ月ぶりであり、星間宇宙に入ったボイジャとの交信が如何に慎重に行われているかをも示している。ボイジャー2号との通信はいつまで続けることができるのだろう?
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