火星のフォボス
フォボスはなぜそんなに暗いのだろう? 火星の衛星二つの中で最も大きくかつ最も内側のフォボスは、太陽系全体で最も暗い月である。その異常な軌道と色は、氷と暗い岩の混合物で構成される捕えられた小惑星である可能性があることを示している。 この火星の端近くのフォボスのカラー写真は、現在火星を周回しているヨーロッパ宇宙機関のロボット宇宙船マーズエクスプレスによって2021年後半にとらえられた。フォボスは激しくクレータされた不毛の月であり、最大のクレータは裏側にある。このようなイメージから、フォボスは、恐らく、数メートルの緩いダストで覆われていると判定された。フォボスは火星に非常に近い軌道を回っているために、ある所からは火星が一日に2回昇りまた沈むように見えるが、他の場所からはまったく見えない。火星の周りのフォボスの軌道は継続して崩壊している。恐らく、約5千万年で火星の表面に衝突し破片に崩壊するだろう。
<出典>: 「今日の天文写真(Astronomy Picture of the Day)」
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<ひとこと>: 火星にはダイモスとフォボスの二つの月がある。フォボス(Phobos) は火星の衛星として誕生したのではなく、他の天体が火星の引力で捕らえられたとする見方が有力である。日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は火星衛星探査計画(MMX)を計画しており、この探査にはNASAも参加している。この探査機は火星の二つの衛星の近接探査と、フォボスの構成物質のサンプルリターンを行う予定である。2024年の打上、2025年火星圏到着、2029年地球帰還を想定している。
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