大江戸「 町 」物語 月 時代小説アンソロジー 文庫書き下ろし
辻堂 魁 ・千野隆司 ・中谷航太郎 ・倉阪鬼一郎
時代小説は、地名・人物名や役職名などが難しく、歴史にも疎いので好んで買ってまでは読みませんでしたが、
居酒屋ママさんの妹さんが好きで私のところに回ってきます。 20冊ぐらいあるので頑張って読まねば、です。
最初のページに江戸の町の地図と町の説明があり、話の中に入って行きやすいです。
「 介錯人別所龍玄始末 一期一会 」 本郷 辻堂 魁
介錯人・別所龍玄は若いのに沈着冷静で腕にも定評がある。爺様の代から父そして龍玄と首打ち役を継いでいるが心に揺らぎがある。
5才年上の幼なじみの妻・百合の一言で、心の波紋が鎮まり澄んだ安堵を覚える。
~~~~~
切腹の介錯や罪人の処刑などその時代には無くてはならない仕事で、誰かがやらなければならないんでしょうが辛い仕事ですね。
「 珠簪の夢 」 小石川 千野隆司
登世は24歳で子ができぬため離縁され、叔父の与次郎の計らいで住み込みで女郎屋の台所を受け持つ女中をしている。
そこで働く女郎さんの様々な生い立ちや売られてきた理由やこれからのこと。
33才のお舟さんと23才のお粂さん。 お鯉さんにお夕さん、お楽さん他。
~~~~~
きつい仕事で体を壊してしまったが宇兵衛さんに受け出してもらえ養生出来たお舟さんは良かったけれど、
年季明けを励みに働いているのに父親の賭け事の借金でもっとひどいところに鞍替えされるお粂さんはあまりにも可哀相。
私には耐えられませんが、その時代には仕方がないことなんでしょうね。 今の時代に生まれて、父親に売られなくて本当に良かった。
「 隠密牛太郎・小蝶丸 縁切榎 」 板橋宿 中谷 航太郎
「 藍染川慕情 」 谷中 倉阪 鬼一郎
それなりに繁盛していたそば屋の「 藍染蕎麦 」は、妙な噂が立ち客が入らなくなり店じまいすることになった。
5才だったひとり娘のおみかが急なはやり病で亡くなり、半月後、女房のおそめも後を追うように亡くなった。
病気がうつるぞという噂が立ち、客が減り文吉は仕事に身が入らず味も落ち、とうとう店じまいすることになった。
暖簾だけ懐に大川に身を投げようとしたが果たせず、その時、娘と女房の声が聞こえる。
2人の声とともに屋台のかけ蕎麦を食べて、屋台で一からやり直そうと決心する。
~~~~~~
辛いけれどいい話でした。 胸が締め付けられるようでした。
文吉さんが立ち直るまで娘と女房が声をかけて、足をくじいた文吉さんの屋台を一緒に担ぎ上げ、最後に姿を見せ別れを告げ去っていきます。
まだ若い文吉さんに残された日々は淋しくて永いですが、どうか幸せに暮らして欲しいと願います。
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時代小説は、地名・人物名や役職名などが難しく、歴史にも疎いので好んで買ってまでは読みませんでしたが、
居酒屋ママさんの妹さんが好きで私のところに回ってきます。 20冊ぐらいあるので頑張って読まねば、です。
最初のページに江戸の町の地図と町の説明があり、話の中に入って行きやすいです。
「 介錯人別所龍玄始末 一期一会 」 本郷 辻堂 魁
介錯人・別所龍玄は若いのに沈着冷静で腕にも定評がある。爺様の代から父そして龍玄と首打ち役を継いでいるが心に揺らぎがある。
5才年上の幼なじみの妻・百合の一言で、心の波紋が鎮まり澄んだ安堵を覚える。
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切腹の介錯や罪人の処刑などその時代には無くてはならない仕事で、誰かがやらなければならないんでしょうが辛い仕事ですね。
「 珠簪の夢 」 小石川 千野隆司
登世は24歳で子ができぬため離縁され、叔父の与次郎の計らいで住み込みで女郎屋の台所を受け持つ女中をしている。
そこで働く女郎さんの様々な生い立ちや売られてきた理由やこれからのこと。
33才のお舟さんと23才のお粂さん。 お鯉さんにお夕さん、お楽さん他。
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きつい仕事で体を壊してしまったが宇兵衛さんに受け出してもらえ養生出来たお舟さんは良かったけれど、
年季明けを励みに働いているのに父親の賭け事の借金でもっとひどいところに鞍替えされるお粂さんはあまりにも可哀相。
私には耐えられませんが、その時代には仕方がないことなんでしょうね。 今の時代に生まれて、父親に売られなくて本当に良かった。
「 隠密牛太郎・小蝶丸 縁切榎 」 板橋宿 中谷 航太郎
「 藍染川慕情 」 谷中 倉阪 鬼一郎
それなりに繁盛していたそば屋の「 藍染蕎麦 」は、妙な噂が立ち客が入らなくなり店じまいすることになった。
5才だったひとり娘のおみかが急なはやり病で亡くなり、半月後、女房のおそめも後を追うように亡くなった。
病気がうつるぞという噂が立ち、客が減り文吉は仕事に身が入らず味も落ち、とうとう店じまいすることになった。
暖簾だけ懐に大川に身を投げようとしたが果たせず、その時、娘と女房の声が聞こえる。
2人の声とともに屋台のかけ蕎麦を食べて、屋台で一からやり直そうと決心する。
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辛いけれどいい話でした。 胸が締め付けられるようでした。
文吉さんが立ち直るまで娘と女房が声をかけて、足をくじいた文吉さんの屋台を一緒に担ぎ上げ、最後に姿を見せ別れを告げ去っていきます。
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