ウエスティに猫な日々

日々の料理と外食、趣味の熱帯魚と読んだ本の感想と我が家の犬と猫の話。
ほか、日々のちよっとした独り言。

「 最後の花束 」  乃南 アサ

2016-03-09 18:30:16 | 
   「 最後の花束 」  乃南 アサ

     

最近買ってきた短編傑作選。 11の短編を収録しています。
色恋をめぐる狂気、、、。   恋は一種の熱病だから傍から見れば誰でも少々変になっていますが、やっぱり乃南さんが書くと、どの作品の女も怖かったです。
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「 くらわんか 」
キャバクラ嬢がお客に本気なのに相手はセフレ扱い。あっさり転勤で捨てられた彼女は、大阪まで追いかけ、巧みに彼の甲殻類アレルギーを利用して殺してしまう。

「 祝辞 」
姉妹のように仲良くしていた友人に婚約を報告したとたん変貌。 婚約者を色仕掛けで落とそうとしてかなわないと分かると、結婚式の祝辞で、花嫁の昔の男関係や、中絶の事実などすべて暴露。

「 留守番電話 」 引っ越した先で、前の住人と間違われて殺されてしまう。
「 青空 」    愛情を受けず暴力で育った5歳児が、訪れた幼稚園の先生を窓から突き落とす
「 はなの便り 」 これはほっとする作品。
「 薬缶 」    結婚して3年。夫が死んでくれたらと願う毎日。目の前に沸騰した薬缶が、、、。
「 髪 」     ダサい後輩にアドバイスしたら、あか抜けてあっと言う間にみんなの注目の的に。 悔しい! つい髪に火を、、、。
「 おし津提灯 」 結婚して子供も出来ているのに旦那の幼馴染の女が何やかやと誘い出しに来る。 女房は快く送り出している。
          その女の料亭の開店祝いに提灯を送ったが、女房が仕掛けをしていて料亭は火事になる。
「 枕香 」   恋人の家に泊まると、客用枕に他の女の匂いが、、、。 台所の包丁が鈍く光る。
「 ハイビスカスの森 」 
「 最後の花束 」 結婚が決まった時から毎回「 ステキな貴男へ 」のメッセージ付きのプレゼントが届くようになる。そして結婚式当日、、、。
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どの作品の女の人も怖く恐ろしい。 女の友情なんてないのかも? 
隣で安らかな寝息を立てている男の横で、女は復讐や殺人を画策しています。
「 くらわんか 」の、ぷぅさんも金払い良く割り切って付き合っているつもりが、まさか殺されるとは夢にも思っていなかったでしょう。
「 祝辞 」「 髪 」「 おし津提灯 」「 枕香 」など女の嫉妬や妬み、執念は本当に怖い。
「 最後の花束 」は、思ってもみない展開で、驚きの結末へ。  絵里佳ちゃんが可哀相すぎます。


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