衆院選も投票日まであと3日、「政権交代台風」の勢力は衰えるどころかますます発達中のようで、300議席を大きく超える情勢となっている(らしい)。4年前の小泉旋風の渦を180度ひっくり返す“民意”には、ただ驚くばかりだ。
《総選挙中盤の情勢について、朝日新聞社は22~25日に全300小選挙区の有権者を対象に電話調査を実施、全国の取材網の情報を加えて探った。それによると、(1)民主は非常に優勢で、衆院の再議決に必要な3分の2の320議席を得る可能性がある(2)自民は大敗が確実になり、100議席前後に落ち込む見通し(3)公明は小選挙区で苦戦、20台にとどまりそう(4)共産は比例区でほぼ前回並み、社民は小選挙区で善戦、などの情勢になっている》=朝日com=
100議席を割り込む事態になれば、自民党は解党だ。100などという数字は角栄健在のころの田中派の数だ。現在の最大派閥である町村派でも衆院議員60人余を擁する。古賀派50、津島派45がこれに続く。これだけでもう150になる。100議席ということは、派閥がなくなるということでもあろう。
派閥のリーダーたちが当選するかどうかも微妙なようだ。危うしとみた津島雄二はさっさと子どもに譲った。町村信孝、山崎拓らは比例で引っ掛かるかどうかという状況、町村派のオーナーを気取る森喜朗も選挙区では厳しいようだ。
もともと自民党内では比例復活組を「裏口入学」と軽く見ていた。派閥の長が裏口組だらけでは反転攻勢への気合も上がるまい。
それもこれも、麻生君が解散の時機を読み違えたためだ。小沢の西松献金問題が噴出したときが唯一のチャンスだった。昨年の就任早々やっていても、これほどの惨敗!にはならなかっただろう。
今回の選挙戦では自民党はネガティブ・キャンペーンに終始している。これもマイナスだ。ダメおやじが別なおっさんを指して「こいつは俺よりひどい」とわめいたところで、自分のダメさが薄まるわけではない。
ネガキャンの白眉?がYouTubeの「ブレフォー」だという。自民党サイドはヒット数がぐんぐん伸びていることに気をよくしているようだが、こんなものが票につながると思ったら大間違いだ。
《自民党が衆院選での劣勢を盛り返そうと、なりふり構わず民主党批判を強めている。鳩山由紀夫代表ら同党幹部を皮肉る新作アニメCMをネット上で2本流しているほか、同党を攻撃する冊子も作成。典型的なネガティブキャンペーンだが、民主党は圧勝予測の余裕からか、「放っておいたらいい」(幹部)と黙殺する構えだ。
ネットCMの題名は「ブレる男たち」。鳩山氏や小沢一郎代表代行ら民主党幹部4人を模した影絵の人物が「4人バラバラ、ブレフォーです」と登場する。4人は「テロ対策での給油、反対」「(米国との)貿易自由化」などと合唱するが、白人や農家の男性から「なに言ってんだ」と突っ込まれ、「とも言えなーい」と前言を翻す内容だ。
21日から動画サイト「ユーチューブ」などに流し、同サイト内での再生回数は既に27万回を突破。先行して7月中旬から配信している、鳩山氏とおぼしき男性が女性に口当たりの良い言葉をささやきかける1作目のCMも、閲覧回数が61万回を超えた。
「民主党の問題点を若い世代に分かりやすく伝えるのが狙い。おおむね好評」。自民党広報本部の担当者はこう胸を張るが、別の党職員は「政権与党として品がない。票につながるかも分からない」とまゆをひそめる》=時事com=
まあ、今回大負けするのは仕方ない。安倍、福田と2代にわたって政権を投げ出した罪はあまりに重い。しっかりと負けて、一から出直すしかない。どぶの水に慣れきった胡散臭い連中は切り離し、「政策政党」に代わるしかない。
水ぶくれした民主党はよたよた歩くことになる。足取りは極めて心もとないが政権維持で何とかまとまるだろう。でも、いつまで持つか保証の限りではない。
日本の迷走はむしろ選挙後から始まるのかもしれない。振幅の大きい選挙が繰り返され、しかも暮らしは好転どころか下落の一方ということになると…。
まずは30日の結果を見ましょうか。
《総選挙中盤の情勢について、朝日新聞社は22~25日に全300小選挙区の有権者を対象に電話調査を実施、全国の取材網の情報を加えて探った。それによると、(1)民主は非常に優勢で、衆院の再議決に必要な3分の2の320議席を得る可能性がある(2)自民は大敗が確実になり、100議席前後に落ち込む見通し(3)公明は小選挙区で苦戦、20台にとどまりそう(4)共産は比例区でほぼ前回並み、社民は小選挙区で善戦、などの情勢になっている》=朝日com=
100議席を割り込む事態になれば、自民党は解党だ。100などという数字は角栄健在のころの田中派の数だ。現在の最大派閥である町村派でも衆院議員60人余を擁する。古賀派50、津島派45がこれに続く。これだけでもう150になる。100議席ということは、派閥がなくなるということでもあろう。
派閥のリーダーたちが当選するかどうかも微妙なようだ。危うしとみた津島雄二はさっさと子どもに譲った。町村信孝、山崎拓らは比例で引っ掛かるかどうかという状況、町村派のオーナーを気取る森喜朗も選挙区では厳しいようだ。
もともと自民党内では比例復活組を「裏口入学」と軽く見ていた。派閥の長が裏口組だらけでは反転攻勢への気合も上がるまい。
それもこれも、麻生君が解散の時機を読み違えたためだ。小沢の西松献金問題が噴出したときが唯一のチャンスだった。昨年の就任早々やっていても、これほどの惨敗!にはならなかっただろう。
今回の選挙戦では自民党はネガティブ・キャンペーンに終始している。これもマイナスだ。ダメおやじが別なおっさんを指して「こいつは俺よりひどい」とわめいたところで、自分のダメさが薄まるわけではない。
ネガキャンの白眉?がYouTubeの「ブレフォー」だという。自民党サイドはヒット数がぐんぐん伸びていることに気をよくしているようだが、こんなものが票につながると思ったら大間違いだ。
《自民党が衆院選での劣勢を盛り返そうと、なりふり構わず民主党批判を強めている。鳩山由紀夫代表ら同党幹部を皮肉る新作アニメCMをネット上で2本流しているほか、同党を攻撃する冊子も作成。典型的なネガティブキャンペーンだが、民主党は圧勝予測の余裕からか、「放っておいたらいい」(幹部)と黙殺する構えだ。
ネットCMの題名は「ブレる男たち」。鳩山氏や小沢一郎代表代行ら民主党幹部4人を模した影絵の人物が「4人バラバラ、ブレフォーです」と登場する。4人は「テロ対策での給油、反対」「(米国との)貿易自由化」などと合唱するが、白人や農家の男性から「なに言ってんだ」と突っ込まれ、「とも言えなーい」と前言を翻す内容だ。
21日から動画サイト「ユーチューブ」などに流し、同サイト内での再生回数は既に27万回を突破。先行して7月中旬から配信している、鳩山氏とおぼしき男性が女性に口当たりの良い言葉をささやきかける1作目のCMも、閲覧回数が61万回を超えた。
「民主党の問題点を若い世代に分かりやすく伝えるのが狙い。おおむね好評」。自民党広報本部の担当者はこう胸を張るが、別の党職員は「政権与党として品がない。票につながるかも分からない」とまゆをひそめる》=時事com=
まあ、今回大負けするのは仕方ない。安倍、福田と2代にわたって政権を投げ出した罪はあまりに重い。しっかりと負けて、一から出直すしかない。どぶの水に慣れきった胡散臭い連中は切り離し、「政策政党」に代わるしかない。
水ぶくれした民主党はよたよた歩くことになる。足取りは極めて心もとないが政権維持で何とかまとまるだろう。でも、いつまで持つか保証の限りではない。
日本の迷走はむしろ選挙後から始まるのかもしれない。振幅の大きい選挙が繰り返され、しかも暮らしは好転どころか下落の一方ということになると…。
まずは30日の結果を見ましょうか。