小沢一郎がグループの49人を引き連れて民主党を離党した。消費税法案などの衆院採決で造反してから10日後である。
≪民主党の小沢一郎元代表は2日午後、野田佳彦首相の消費税増税方針に反対して、支持グループ議員と共に離党届を提出した。衆院38人、参院12人の計50人。週内にも新党を結成する方向で、2009年に政権交代を果たした民主党は分裂することになった。一方、民主党は野田佳彦首相が出席した役員会で、小沢氏らを慰留しない方針を確認した。離党届提出を踏まえ除籍(除名)処分とする見通しだ。
小沢氏らの離党により首相の政権基盤が大きく揺らぐのは間違いない。増税法案の参院審議を前に、首相は厳しい局面を迎える。自民、公明両党は増税法案成立後、速やかな衆院解散・総選挙を求める方針だ。
離党届提出後、小沢氏は記者会見し「もはや野田首相の下での民主党は、政権交代を成し遂げた民主党ではない」と強調。消費税増税をめぐる首相の対応を「国民との約束を守ろうとする者たちを処分するというのは本末転倒だ」と批判した。
その上で「新党立ち上げを視野に入れ離党する」と述べた。時期は明言しなかった。消費税増税反対と脱原発を主要政策に掲げる≫=共同。
造反劇直後に新聞各社が行った世論調査によると造反・離党支持はいずれも20%弱、「期待しない」は80%近くに上っている。連日あれだけ「小沢叩き」を展開していれば、当然こうなる。こんな調査にほとんど意味はない。
問題はなぜ小沢が「政党をつくっては壊す」を繰り返すのかである。壊し屋などと揶揄するだけで、深く考察した記事は見たことがない。小沢を遠巻きに眺め、ああだこうだ言っているだけのメディアはもどかしい。
小沢はある意味典型的な「時流を読む」政治家だから、論理の一貫性には乏しい。民主党代表時に原発推進へ舵を切り、今は脱原発を唱える。政策転換するなら、真摯な自己批判をしてからだろう。
小沢で気になるのは、古い付き合いの「友人」が少ないことである。かつて腹心だった熊谷弘はその代表格だ。二階俊博、石破茂、岡田克也…。新進党や自由党の盟友たちはいずれも小沢の元を去った。今も従っているのは、厚顔だけが売りの山岡賢治、創価学会のはぐれ怪人・東祥三ぐらいのものだ。妻和子にも三行半を突き付けられたとか。
田中真紀子=富士山論というのがある。「遠目はいいが近寄るとゴミだらけ」という意味である。小沢にもこれが当てはまるのかもしれない。
消費税や原発は次期総選挙の最大のテーマといえよう。一方の旗を小沢が掲げることには違和感がある。真に日本の将来を憂えるというなら、自らは身を引いて指南役や黒子に徹すべきだ。政治家は人気商売である。今の小沢にこの役は務まらない。
それにしても、三文役者ばかりの茶番劇はうんざりである。橋下某や石原某も同類、困ったね、これは。
≪民主党の小沢一郎元代表は2日午後、野田佳彦首相の消費税増税方針に反対して、支持グループ議員と共に離党届を提出した。衆院38人、参院12人の計50人。週内にも新党を結成する方向で、2009年に政権交代を果たした民主党は分裂することになった。一方、民主党は野田佳彦首相が出席した役員会で、小沢氏らを慰留しない方針を確認した。離党届提出を踏まえ除籍(除名)処分とする見通しだ。
小沢氏らの離党により首相の政権基盤が大きく揺らぐのは間違いない。増税法案の参院審議を前に、首相は厳しい局面を迎える。自民、公明両党は増税法案成立後、速やかな衆院解散・総選挙を求める方針だ。
離党届提出後、小沢氏は記者会見し「もはや野田首相の下での民主党は、政権交代を成し遂げた民主党ではない」と強調。消費税増税をめぐる首相の対応を「国民との約束を守ろうとする者たちを処分するというのは本末転倒だ」と批判した。
その上で「新党立ち上げを視野に入れ離党する」と述べた。時期は明言しなかった。消費税増税反対と脱原発を主要政策に掲げる≫=共同。
造反劇直後に新聞各社が行った世論調査によると造反・離党支持はいずれも20%弱、「期待しない」は80%近くに上っている。連日あれだけ「小沢叩き」を展開していれば、当然こうなる。こんな調査にほとんど意味はない。
問題はなぜ小沢が「政党をつくっては壊す」を繰り返すのかである。壊し屋などと揶揄するだけで、深く考察した記事は見たことがない。小沢を遠巻きに眺め、ああだこうだ言っているだけのメディアはもどかしい。
小沢はある意味典型的な「時流を読む」政治家だから、論理の一貫性には乏しい。民主党代表時に原発推進へ舵を切り、今は脱原発を唱える。政策転換するなら、真摯な自己批判をしてからだろう。
小沢で気になるのは、古い付き合いの「友人」が少ないことである。かつて腹心だった熊谷弘はその代表格だ。二階俊博、石破茂、岡田克也…。新進党や自由党の盟友たちはいずれも小沢の元を去った。今も従っているのは、厚顔だけが売りの山岡賢治、創価学会のはぐれ怪人・東祥三ぐらいのものだ。妻和子にも三行半を突き付けられたとか。
田中真紀子=富士山論というのがある。「遠目はいいが近寄るとゴミだらけ」という意味である。小沢にもこれが当てはまるのかもしれない。
消費税や原発は次期総選挙の最大のテーマといえよう。一方の旗を小沢が掲げることには違和感がある。真に日本の将来を憂えるというなら、自らは身を引いて指南役や黒子に徹すべきだ。政治家は人気商売である。今の小沢にこの役は務まらない。
それにしても、三文役者ばかりの茶番劇はうんざりである。橋下某や石原某も同類、困ったね、これは。