Chef's Note

『シェフの落書きノート』

キャッチコピー

2007-07-22 | 美味しいお話
あるラーメン屋さんに行った。

カウンターに座って、一押しメニューとやらを注文。
店は2組のお客がテーブルにいる。

麺を食べ、スープを飲んだ…。
感想は…?

書くほどのことではない…。
単に「こいつの魂って、こんなもんか…。他の仕事に転職したほうが世のためだな…」
そう素直に思った。

この程度のラーメン…
看板上げて、値段つけて売って、作ってる人が堂々と客前に顔をだしていること自体がおかしい。

ひとくちの麺とひとくちのスープ…
それでお金を払って店をあとにした。

「どうかしましたか?」
そう聞かれることもなかった。

店前に『一杯入魂』という旗(のぼり)が3本立っている。
店内にも立派な一枚板に『一杯入魂』とデカデカと…。

料理を作る時、接客をする時。
僕は、心を砕くことに集中する。
それが出来ていないと自分で判断した時、忙しくても一旦はずし…
目を閉じて、深呼吸して集中力を高めてから、仕事に戻る。

その間は、1分間位だと思う。
しかし、それだけで集中力は変わる。

『魂』なんて入れたことは…たぶんない。
入れ方がわからん…。

『一杯入魂』だの『極み』、『究極』だの…
そんなキャッチコビーを掲げているものには、大体がろくなものがない。

大切なのは…『金』
「お前の魂は、700円か…安物だな…」
そう思う。

使ってよい言葉とやすやすと使ってはいけない言葉がある。
一杯のラーメンに魂を入れているのではなく…
金ほしさに、自分の魂を売っている経営者。

そんな店が多すぎる。

ある知人が、外国旅行から帰ってきた。
「あの街は、どこのお店に入っても美味しかったよ。街にも活気があふれていて…。楽しかった~!」
顔中に楽しさが溢れて、足取りは弾んでいた。

そんな活気溢れる街に店をだせたら…面白いだろうなぁ~!



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