欄月の勉強部屋 さんより転載です。
北朝鮮のミサイル発射への対応は、充分だったのか。
まぁ、誰もが「不十分だったに違いない。だって民主党だもの」という認識だと思いますが(笑)。
実際、その通りのようですね。はい。
藤村官房長官がしきりに連呼していた「ダブルチェック」。
「正確性を追求するために、重ねて情報のチェックをしたので、それで時間がかかった」と。
そう、藤村さんは言ってましたよね。
しかし実際は、藤村さん(内閣官房)が、情報収集・伝達の遅れをごまかすため、咄嗟に作った「ウソ」だったようです。
というのも、「ダブルチェック」というもの自体、必要なプロセスとして設定されていなかったらしいのです。
どういうことか?
まずその前に、2009年の北朝鮮ミサイル発射の時の話をしなくてはなりません。
2009年の北朝鮮ミサイル発射の際、誤報をやらかしたとして、問題になりました。
そこで防衛省は、この失敗を検証しました。
で、検証の結果、
SEW(アメリカからの早期警戒情報)が入っていなかったのに、それをすっ飛ばして、防衛省が「発射したみたい!」と言っちゃった
のが原因だったと。
で、検証した結果、
「ミサイル発射については、SEWによる発射情報が、現時点で自衛隊が利用可能な確認手段の中では最も有効」
という結論も、出されました。
で、この再発を防止するため、次のように決め事を作りました。
<1>
まずSEW(アメリカによる早期警戒情報)があるかどうか、ちゃんと確認しましょう
<2>
「防衛省の指揮所」→「防衛相連絡官(大臣への連絡係)」の時も、SEWがあるかどうか、確認をちゃんとしましょう
<3>
分かり易い言葉を使いましょう
<4>
ミサイル発射情報の伝達は、定期的に練習しときましょう
超簡単に書きましたが、大体これがミサイル発射情報を伝達する時の注意事項です。
これを見ても分かる通り、
「ミサイル発射に関しては、SEWの情報が第一である」と定義されているのです。というか、それが全てです。
で、藤村さんが言うような「ダブルチェック」の規定は、どこにもないんですね。
前述の<1>~<4>は、再度申しますが、2009年の北朝鮮ミサイル発射の際の、誤報事案があり、その再発防止のために検証がなされた結果、決まったこと。
つまり、
本当に内閣官房が「情報の正確性を確保しよう」と思うなら、前述の<1>~<4>のプロセスに注意し、ミサイル発射対応マニュアルを正しく守ることこそが、何よりも必要だった訳です。
「情報の正確を期すためにダブルチェックをした」というのは、以上の点から、真っ赤なウソだと判断できます。
ミサイル発射の際の対応マニュアル(それも、2009年の誤報事案を受けて作られた最新版マニュアル)には、そんな文言も、それらしいプロセスも、存在しておりません。
「ダブルチェック」なるものは、後から政府が言い訳のために捏造した文言です。
ミサイル発射の対応策として定められていたものを、公然と無視したのであれば(というか、無視していますが)。
この内閣は文字通り、亡国の内閣と断じざるを得ません。
しかも「ダブルチェック」などという言葉を捏造し、責任逃れをしようとしている。
ちなみに、「ダブルチェック」なるものが決まった会議ですが。
議事録はおろか、そもそもそんな会議自体がなかったらしい。
そんな話が、自民党が関係省庁に問い合わせた結果、明らかになったそうです(笑)。
これについては、話の出所がまだハッキリしませんから、一応「そんな話もある」という程度に留めておきますが。
いずれにせよ、この内閣が保身のためにウソつきまくっていることは、疑いようがありません。
「ダブルチェックなんてものは、マニュアルに存在しない」ってところまでは、ほぼ確認取れてますので。
やれやれ。
これでもまだ、国政を担おうというのでしょうか?