雑記帳(新居)

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まさかの真剣勝負に

2012-05-26 21:52:00 | バレーボール
日本の五輪出場権獲得は、事前には想像もできなかったような厳しい状況だ。正直なところ、ロシアとセルビアの状態の悪さ(五輪欧州大陸予選のときの)も考慮して、日本が全勝するのが当然だと思っていた。悪く言えば出来レースだ。それがまさかの真剣勝負になってしまった。
日本は最終日のセルビアとの対戦で勝ち点1を獲得すればよいのだが、セルビアも勝たない限り五輪出場がない。当然全力で日本を倒しにかかってくる。
しかし、五輪の最終予選とはこうあるのが当然だ。
                Matches Sets            Points
    COD Pts GameWon LostWon LostRatio   Won LostRatio
item21   RUS 18  6   6   0   18  1   18.000  464 352 1.318
item12   KOR 12  6   4   2   13  7   1.857   463 399 1.160
3   SRB 12  6   4   2   13  8   1.625   470 436 1.078
4   JPN 11  6   4   2   13  8   1.625   468 427 1.096
5   THA  9  6   3   3    9  9   1.000   394 393 1.003


ロシアとの実力差はこの程度のものとはわかっているものの、ロシアにとってはすでに消化試合で、ここまで高い集中力を維持しているとは予想外だった。3セットを通して、最初の1点を日本が奪った場面以外、日本のリードの場面が一度もなく、常に後手の展開になった。
ロシアのミス失点はわずかに4点、対する日本は17失点、その差が計算上そのまま得点差になっている。日本がサーブを攻めていった結果のミスであり、あるいはトスが悪くなったときに打ち切れずミスになったものが積み重なった。
日本が悪い出来とは思えず、特にサーブが絶好調でわずか3セットで12本のサービスエースを決めた。アタック得点はロシア42対日本41とほとんど差がなく、ブロックはさすがに15対5とロシアが圧倒したものの、サーブは1対12と日本が圧倒した。それですら勝てなかった。

ロシアのブロックのプレッシャーが最終予選の他のチームとは全く違うのだろう。ディグ(レシーブ)も日本45に対しロシア42と、ほとんど互角、日本の攻撃へのプレッシャーはさらに増した。日本が拾ってもそこから思ったように攻撃できず、ミスしたり切り返されたりする場面が多かった。また、ロシアはただ高さとパワーに任せて攻撃してくるのではなく、長いコースを基本にしながら、フェイントを巧妙に織り交ぜあるいはコースが空いていると思ったら下にたたきつけてきた。守っている方にとって、これは本当に辟易するだろう。

全仏オープン2012 ドロー出ました

2012-05-26 15:03:00 | テニス
明らかに偏ったドロー。これほどひどく偏ったドローは近来ないと思う。ここ2年のクレーの重要大会優勝者、セレナ、シャラポワ、リーナ、スキアボーネ、ゲルゲス、ウォズニアッキまで全てボトムハーフに集中している。トップハーフに回ったのはストーサーくらい。
それも、今年に入って主要大会は毎回同じパターンのドローで、もううんざり。ドローに細工でもして、たまには違う展開にしてほしい。
また、今年に入って明らかに上位選手のパフォーマンスが安定してきており(特にアザレンカ、シャラポワ、ラドワンスカ)、番狂わせを想像するのはとても難しい。昨年までの、「番狂わせがないこと自体が番狂わせ」という状況ではない。

1/8
アザレンカにとってはまたしても決勝進出まで楽なドロー。ただし、4Rのチブルコワとの対戦は要注意か。クレーを得意とする強打者で、直近のマイアミでの対戦では1-6, 0-4ビハインドの完全に死に体まで追い込まれた。
QFで対戦見込みのストーサーはクレーで強いのだが、アザレンカにとっては完全にカモである。6回対戦してまだ1セットすら失っていない。

2/8
QFまでは順当にストーサーが勝ち上がると見込まれる。シード通りに勝ち上がった場合、3Rでペトロワ、4Rでリシキとの対戦となり、極端なビッグサーバー対決が続くことになる。ただし、リシキは全豪オープンのあとはまたけがの影響もあって極端に不振が続いており、今大会も4回戦まで進める見込みは低いのだが。

3/8
ラドワンスカにとってもまたまたまた楽なドロー。2Rヴィーナス、3Rクズネツォワ、4Rイバノビッチと、過去に大きな実績のある選手ではあるが、往時の力はなく、現在のラドワンスカを脅かすことはないだろう。
QFではケルバーとの対戦が最も可能性が高いと思われ、その場合はそれが最初の関門だろう。似たタイプかつ左利きだからやりやすい相手ではなく、過去の対戦も2勝2敗の五分。昨年全米オープンではケルバーが勝ってSFまで進出、大躍進の足がかりとしており、一方昨年の東レPPOではラドワンスカが勝ってそのまま優勝と、大会の行方を大きく左右する対戦となっている。
ラドワンスカにとってはバルトリが上がってきた方がやりやすいだろう。

4/8
バルトリ、ケルバーとも、もともとクレーは得意ではなく、番狂わせの起こりやすいブロックの一つだろう。しかし、ケルバーは前哨戦で比較的安定した成績であり、負けた相手もシャラポワ、リーナ、クビトバと上位選手ばかりであるため、格下相手の惨敗が続いたバルトリより勝ち上がりの可能性が高いと判断する。

5/8
リーナにとっては序盤からタフな対戦が続く。1Rシルステア、3RがMcHaleかBarthel、4Rはおそらくビンチとの対戦だろう。ここまで切り抜ければ優勝に絡む可能性も高い。ローマで改めて確認したが、クレーではリーナは有力な優勝候補の一人。セレナ、シャラポワ、アザレンカ、このあたりの誰が相手でも勝ちきれる力がある。

6/8
クビトバは全豪オープンベスト4まではよかったが、その後は不振が続いている。かといってほかに有力選手の名前も浮かばず、番狂わせの可能性が最も高いブロックだろう。クビトバにとって、3Rで対戦見込みのNiculescuが大問題、クレーを得意としておりクビトバにとって明らかにやりにくい相手である。ここで敗退する危険は大きい。ここを勝ち抜けたとすると4Rは勝てそうだが、QFでリーナには勝てそうにない。
4Rでは順当ならヤンコビッチかスキアボーネとの対戦が見込まれるが、この両選手とも、得意のはずのクレーで今年はほとんど勝っていない。引退も近いかと思われるほどの落ち方で、一抹の寂しさがある。

7/8
前哨戦の成績から考えても、セレナが優勝本命であることは確か。しかし、セレナのかつての神通力が失われたのも事実だ。3RではゲルゲスまたはHradecka、4Rではウォズニアッキまたはカネピとの対戦が見込まれ、このあたりは要警戒。
かつてのセレナは、前哨戦は全くさえなくてもグランドスラムになるといきなり全力を出して優勝をさらったものだが、最近はそれが逆になってしまった。前哨戦は勝ち切れてもグランドスラムでは予期しない相手に足下をすくわれることが続いている。

8/8
シャラポワ悲願の生涯グランドスラム達成に向けては、今回も至難のドロー。4Rまではそれほど危うい対戦はなさそうだが、QFでセレナに勝つのは絶望的と言っていいくらい相性が悪い。もし勝てたとしてもSFリーナ、決勝はおそらくアザレンカと、至難の対戦ばかりだ。

「負け勝ち」だったかもしれないキューバ戦

2012-05-26 13:30:00 | バレーボール
日本にとっては、昨日のキューバ戦は実は「負け勝ち」(もちろん、負けたわけではないが、勝ち点1を落とした意味)かもしれない。

もし日本が3-0か3-1でキューバに勝っていたら、ロシアの五輪出場は確定しなかった。その場合は、韓国またはタイの片方、日本、セルビアが勝ち点15に到達しうるからだ。
当然ロシアは全力で日本と戦うことになる。

しかし、日本がキューバ戦で勝ち点1を落としたことで、日本とセルビアの片方しか勝ち点15に到達し得なくなり、すなわち、ロシアの五輪出場は確定した。
これでロシアはメンバーを落とすかもしれない。仮にメンバーを落とさないとしても、集中力とかメンタルな部分は五輪出場が決まっているといないとでは全く違うだろう。キューバ戦で勝ち点1を落としたことによって、最難関であろうロシア戦にむしろ有利な状況で戦えるようになったわけだ。

日韓戦のヨンギョンはすごかった。すごかったとしか言いようがない。
12年前のバーバラの活躍が当然のように思い出された。12年前の女子バレー世界最終予選、8チーム総当たり第6戦の日本対クロアチア戦で、日本は2セットを先取しながら、イエリッチの猛打(と、少し目先を変えた、セッターの好トスワークなど)でその後3セットを失い逆転負け、五輪出場をほぼ断たれた。12年前と違うのは、今回は日韓戦に負けたからといって、日本の五輪出場が直ちには危うくならなかったのだが。