
二月、八月を指します。
国内はお盆夏休みの八月、正月明けの二月で、海外は旧正月期間とその後の二月が特にビジネスの閑散期と捉えている。
したがって我々貿易商社は年明けの受注が激減するのを見計らって予め年末までの営業活動が勝負どころとなる。三月決算であれば四月から十二月の業績で稼げる利益が決まり、一月から三月は貯金(貯まった利益)を取り崩しながら決算を迎える事になる形だ。仮に十二月までに相応の利益が残っていないと赤字決算を強いられる場合もあるので気が抜けない。
そうするとスタートダッシュが重要になってくるのは言うまでもない。
四年前に営業部長として初めて携わった時はスタートから出遅れて結局計画を上回る月がなく散々な年が二年続いた。
落ち込んでいた際にふと昔に読んだ巨人の優勝データ分析した記事を思い出した。うっすらとしか覚えていないがその記事は優勝した年には大方ペナントレースで常に首位にいたという内容だったと思う。
所謂先行逃げ切り型のこの発想は営業でも取り入れることが出来ると考え即実行に移した。
実際にスタートダッシュをして計画を上回る数字が前半に続くと余裕を持って営業活動が出来る。毎月ギリギリ数字をクリアするのではなく計画をガツンと突き抜けるくらいの数字を叩き出すのがポイントだ。
そのためには二月は閑散期で憂いるのではなく来期計画達成に向け周到な準備にすれば展開は180度変わる。
気がつけば三月に入った。
頭の中は来期のスタートラインだけをジッと見つめている…