硬い話題を柔らかくどうでもいい話を真面目に語ることをモットーに書いています。
「伊藤忠」読了。
評価は70点くらい。
前半は伊藤忠の歴史を追うと同時に
近代日本史を振り返る内容。
分厚い本なので読み手によってはこ
の社史の長さに苦痛に感じる方もい
るのでは。私は度々中断した(-。-;
後半の岡藤氏に焦点を当てた箇所は
非常に興味深かったのでもっとペー
ジを割いて欲しかった。多くのビジ
ネスマンに参考になる内容だけに勿
体ない。
あと、丹羽氏に関して取材をしてな
いのかほとんど触れられていない点
も大いに不満があり減点。
どんな巨大企業でも始めは家業
ような小さなスタートだったこと
は我々のような中小企業の商社に
一筋の光を射すような勇気を与えて
くれたかもしれない。
赤字が続くと経営に萎縮が出てくる。
経営方針が間違えていないかとか
不採算部門はどこかと原因を探る
なら救いがあるものの、部下のせい
にしたり、外的要因によるものだ
と赤字に向き合わない経営者が
いたら、そこからのV字回復は
到底望めない。
人は我が身が可愛いと考えるのは
ある意味間違えではない。
であれば前述の無責任な経営者が
存在しても何ら不思議ではないし
実際にお会いしたこともある。
では赤字会社の社長は全て他人に
責任を擦りつけるタイプかと言えば
必ずしもそうではない。
むしろ真面目に商売に取り組んで
いても赤字から脱却出来ない会社も
少なくはないはずだ。
何故ならゼロから売上を上げる、
利益を捻出するというのはとてつも
なく難しいからだ。
教科書に書いているような、コスト
ダウンや合理化など綺麗な文字の
世界ではない。
日々もがき続ける世界なのだ。