江國香織さんが、愛犬の雨くんと音楽について綴ったエッセイ。
アメリカン・コッカスパニエルの雄犬である雨くんは、ビリー・ホリデイ(←わたしも大好き)や、オペラのソプラノが好きらしく、毛が長くて、ちょっと放っておくと、モップのようになってしまうらしい。
行間から、雨くんにふりまわされながら、ふりまわされることによって、雨くんの存在にしっかりと支えられている江國さんの愛情が伝わってきて、ひとつひとつの音楽とあわさって、あたたかい気持ちになります。
小さいころ、アレルギー性結膜炎と、小児喘息を患っていたこともあり、動物をさわるといつも目がかゆくなり、咳がとまらなくなっていたので、動物はかわいいとは思うのだけれど、近づくのは怖い、そんな存在でした。いまでもまだ完全に恐怖心が薄れたわけではないので、動物にふれるときは、内心ちょっとおっかなびっくりになっています。
傍目にはわからないかもしれませんが、動物はきっと気づいていると思う。
言葉でやりとりするわけではない分、動物は、人間よりも、気配や、微妙な感情の動きに敏感なような気がするのです。
けれど、最近、すこしずつ恐怖心が薄れてきました
いつか遠い将来、犬か猫かうさぎかにわとり(もし飼えるなら小馬やロバ、アルプスの少女ハイジに出てくる、ユキちゃんみたいなヤギもいいなあ)と暮らしてみたいです。
読んでいると、昔実家で飼っていた、いまは天国にいる犬に会いたくなりました。
***江國香織『雨はコーラが飲めない』新潮文庫、2007年)***
アメリカン・コッカスパニエルの雄犬である雨くんは、ビリー・ホリデイ(←わたしも大好き)や、オペラのソプラノが好きらしく、毛が長くて、ちょっと放っておくと、モップのようになってしまうらしい。
行間から、雨くんにふりまわされながら、ふりまわされることによって、雨くんの存在にしっかりと支えられている江國さんの愛情が伝わってきて、ひとつひとつの音楽とあわさって、あたたかい気持ちになります。
小さいころ、アレルギー性結膜炎と、小児喘息を患っていたこともあり、動物をさわるといつも目がかゆくなり、咳がとまらなくなっていたので、動物はかわいいとは思うのだけれど、近づくのは怖い、そんな存在でした。いまでもまだ完全に恐怖心が薄れたわけではないので、動物にふれるときは、内心ちょっとおっかなびっくりになっています。
傍目にはわからないかもしれませんが、動物はきっと気づいていると思う。
言葉でやりとりするわけではない分、動物は、人間よりも、気配や、微妙な感情の動きに敏感なような気がするのです。
けれど、最近、すこしずつ恐怖心が薄れてきました
いつか遠い将来、犬か猫かうさぎかにわとり(もし飼えるなら小馬やロバ、アルプスの少女ハイジに出てくる、ユキちゃんみたいなヤギもいいなあ)と暮らしてみたいです。
読んでいると、昔実家で飼っていた、いまは天国にいる犬に会いたくなりました。
***江國香織『雨はコーラが飲めない』新潮文庫、2007年)***