silly ski squadronスキー雑記

バカなスキー集団。スキーならなんでもやります京都方面本部。
突撃我ニ続ケ!!

素晴らしきかな人文科学

2010年11月11日 23時45分17秒 | 糖尿・メタボリック・自転車
『街場のメディア論』内田樹(うちだたつる)氏著を読みました。
『日本辺境論』を読んで、面白いなあと思っていたのですが実はそれは嘘で、内田樹をネットで調べたら実は『下流志向─学ばない子どもたち、働かない若者たち』や『日本辺境論』も内田氏の著作と知ったのです(笑)。
圧巻は第七章の『贈与経済と読書』です。あまり詳細を書くと、せっかく著者からうけた“贈り物”の価値が拡散してしまいそうなので、ご興味のある方はご購入か図書館へ。
興味はあるが何回も買ってはギブアップのレヴィ・ストロースのことも分かりやすい説明で書かれているし、私はすっかり嬉しくなってしまいました。
内田氏お奨めの『疑似科学と科学の哲学』伊勢田哲治氏著も即日Amazonに注文してしまいました。
現在手元にあるので早くページを開きたくてうずうずしております。
一般に、、、というか私の考えている漠然とした科学のイメージというのは、誰が何回実験しても実証されるものをそう感じているのですが伊勢田氏の本でどう変わるか楽しみです。

話は変わりますが、さて医療ってなんでしょうか?
別にカテゴリアする必要もないと思いますけど、自然科学系手法(いわゆる理系な)を用いてはいるが人間を対象とすることにより非常にややこしいものと感じます。けどやはりこれは科学です。
理系っぽいことなんて誰でも出来るのです。
戦国basara2とbasara3ではどちらの方が面白いかを統計学的手法で処理するとかね。なんでもかんでもp>0.05で有意差アリとか書けば科学っぽくなる(笑)。
問題は主題へのアプローチや、スタディのデザインなんですね。
なので、科学的ということは疑問を持つということなのだと思います。
よくある心理テストみたいなもので。。。以下のようなものはないですか?
※あなたは肉食系?度テスト
設問1:どんな服装が好きですか?
a:ブランドのスーツ
b:ブランドのカジュアル系
c:ノーブランドで個性的なスーツ
d:あまり気にしない

。。。。。選ぶものがねえよ!!!
中にはどれでもないと言う選択肢を用意しているものもありますが、それも選択肢の一つとして妥当でない。とか、そもそも個性的ってどういうことよ、と躓く人。ハイあなたは軽度の哲学病=科学原理主義者かも知れません。
こんな場合は『解なし!』と叫んでこのテストをやめてしまうか、もし目の前に出題者がいれば根掘り葉掘り、じゃあ私は主にそこそこのブランドで尚かつカジュアルでもないコンサーバティブでもないのが好きなんだがどうしたらいい?それも場合によってはスーツもとても好きだ。とか訊きます。
うわあ我ながらめんどくさい人間だ(笑)
どうしてもアンケートに答えるならば、答えるということを選んだ時点で設問に対しては疑義を挟まないという誓いを自分に立てることが必要です。

ではこんなのはいかが?
血糖が高い人がいます。食事療法も運動療法も指示通りされている。そしてインスリン分泌などからみて経口血糖降下剤(この際、DPP-4阻害剤でもグリニドでもなんでも)の良い適応なのだがそれでも下がらない。
もういちど洗い直しだ。
よくよく食事内容を尋ねるとカロリーは守れているが、歯が痛いので流動的なものばかり食べている。
実は歯周病があって、それを治療して貰ったら血糖コントロールが改善した。
とかそんなことですね。
別に歯周病じゃなくても何らかの慢性炎症が存在したでもいのですが。
こういうことを、ええ?なんでかなあ、おかしいなあ?と思うのが哲学的(科学的)であると思うのです。そうでない場合は立ち止まらずに、じゃあ薬の追加、だめならインスリンの注射って感じになってしまう。
ある例をお話ししますと。
『この薬を飲んだら具合が悪くなった』と言う訴えに『メカニズム的にそんな副作用は絶対ない!』と怒り出す先生がたま~におられます。
あ、悪口じゃないですよ!有名人でもない同業者の悪口いうなんて医者としてサイテーですし。
でですね。その先生のいうことも分かるんですよ。でも可能性はゼロではないし『まぁまぁ稀にそういうこともありますし確かにその先生のいうことも間違いじゃないと思いますよ』と躱して別の薬を試してもらうことにしています。
その先生も『ん~、もしかしたらそんなこともあるかも知れないなぁ』と自分に疑問を持たれればそんな齟齬は生じないと思うのです。

なんだか話が無茶苦茶になって来ましたので今日はここまで。

街場のメディア論 (光文社新書)
内田 樹
光文社


疑似科学と科学の哲学
伊勢田 哲治
名古屋大学出版会
コメント (3)
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運動は過食の免罪符になるか?

2010年11月11日 01時20分11秒 | 糖尿・メタボリック・自転車
運動してるのに体重が落ちない。痩せないという話をよく耳にします。
食事は増やさず運動してるのに何故でしょう?とよく尋ねられます。
例えば体重(脂肪)を1kg減らすには7,000lcal必要です。脂肪は1gで9kcalですが水分を含むため1gを7kcalで換算して下さい。
でまあ二週間に1kg減らすとすると一日あたり。。。7,000kac÷14日=500kcalとなります。500kcal減らすにはどれくらいの運動量が必要でしょうか。
例を挙げると最大酸素摂取量66%の運動を40分してようやく158kcalです。無理のない60%~70%の運動をするとすると120分もしなくちゃなりません。

私の一週間の運動メニューをFig.に示しました。赤い部分が実際にエクササイズした部分です。
総合計4時間39分で1,897kcalにしかなりません(1日あたり平均約270kcal)。それから比べると毎日30分程度のんびり散歩していても健康のためには良いでしょうが減量は殆ど不可能と言えます。
結論:少々の運動は過食をカバーしません。
免罪符なのは気分だけということが出来ます。
メタボリック対策に自転車などを取り入れている方は、時間を延ばしたり追い込むのも結構ですが(追い込んでも脂肪燃焼よりグリコーゲンが使用されてしまうのですけど)やはり食事を減らす。これが一番です。
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