…………………………(鉄筋屋さん 2)…………
「電気屋!おい設備屋!お前らも手伝え!」
と、ののしる言葉がほとんど聞かれなかった私の現場は《建設現場の子守唄》にも書いたように、設備業者担当にとって楽しい現場であったと思う。
しかし、陰で設備業者さん達に(根回し)を囁いている私は、悪い人なのであろうか・・・。
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鉄筋工事を監理している現場マンへの応援として・・・
(日立建機PR誌ティエラ67号より)
工事期間中に○○検査と名のつくものがたくさんある中で、最多のものが鉄筋でしょう。
「何故?」
と思ったことはありませんか?
今日はその鉄筋(配筋)工事について話をします。
「鉄筋コンクリート」の言葉から鉄筋が重要という感覚が伝わって来ます。
世間では固まったコンクリートは
『固くて丈夫なモノ』と思う反面、
『鉄』からくる「錆びる」「腐食する」という印象も抱いています。
その上、鉄筋はコンクリートに埋まってしまえば見えなくなるため、
「本当に入っているのか」
「手を抜いているのでは……」
と疑心暗鬼にさえなります。
だからこそ、検査を受けて写真に残す必要があるものなのです。
竣工後数年して壁にクラック(ヒビ)が入ってもコンクリートを壊して
鉄筋の確認をすることが出来ない限り、工事記録写真が絶対的にモノを言
うことになるのです。
鉄筋工事の撮影がマスター出来たら
「一人前にあと少し」
と言われます。
それは設計図の内容を十分把握でき、写真に残せる技術力を認められた証しなのです。
配筋写真をいざ撮影する時になって、組み上り状態が一見設計図の通りのようでも、鉄筋にスケールを当ててみたら間隔が広いとか狭いとか、太さが違うなどの
「手直し修正」
になる事は結構あります。
苦労して組んだものの、見た目の状況から直角に見えなくて
「やり直し」
を命じられれば、職人さんのヤル気も信用も無くしてしまいます。
また、配筋検査を行なう時に型枠が出来ていて、斜め方向からの
「のぞき見検査」
では何の役にも立ちません。
「鉄筋は入っていればよい」
というものでは決してないことを肝に命じて置くことです。
昔の失敗話を1つ・・・。
生コンの打設手配は一週間前にすべて完了したのに「配筋検査願」の申請を忘れ、打設前日に急きょ検査を受ける事態になりました。
重要部分が2か所ありながら、自主検査で満足して、そのまま工事を進めたことが心証を悪くしたようでもあり、
「○○部分の配筋が確認出来るまで生コンの打設はしない事!」
と検査官から言われたのです。
このときは鉄筋を検査出来る状態までに型枠を解体し、再検査を依頼して承認を得て、徹夜で型枠の復旧となりました。
「その箇所はこの写真を見て下さい」
と言える写真が無く、悔しい思いを痛感したものでした。
例え写真があったにせよ、配筋検査を省略したら、確実にペナルティが返ってくるということです。
《続く》・・・コメント待ってるからね~
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