五月二十二日(月) 曇り
道路に沿ってのバンノー板仮囲い(高さ3m、鉄板製)の塗装をしている。
鉄板に各々の現場で何度も塗りたくっているものだから、塗料にも厚みが出ている。
ハンマーで叩くとパリパリとペンキが剥(はげ)落ちる部分もある。
弋工が組立中にも塗料の破片が剥がれて、側溝に落ちたので泥の片付け兼用に掃除をした。
仮囲いの色は各ゼネコン(建築会社)も各社独自のカラーを守っている。
私の所も、
「色はいつもの通りだよ、面積は210㎡だよ、よろしくね」
とだけで、清水塗装店の原田さんは一切を仕切ってくれた。
『名古屋デザイン博』があるのに、この仮囲いに所長のセンスで色を塗ると街もキレイに
賑(にぎやか)になれば、少なくとも現場お決まりの殺風景さは少なくなると思いませんか?
サイケディリックな絵も良いし、デザインだと言う絵も面白いのだが、塀(へい)があると落書き
したくなる《イタズラ心》はどこに行ったのでしょうか。
―――昔―――――
K小学校の増築工事の時。
長々と運動場を区切る仮囲いを設置して、塗装は剥げたままをグランドに
向けて、子供達には うっとおしくなる境界を作った。
子供達のサッカーボールが飛び越えて来たら・・・との配慮もあるが、
仮囲い付近からはよくボールが当たっている音が聞こえていた。
私はチャメッケを出した。
約5mの区間をワザと
『落書きコーナー』
と看板に書いてみたら、目ざとい子供はその日の内に塀にくっ付き始めた。
最初は絵を書いていたのが、何時の間にか「バカヤロウー」「××死ね」等、
私の昔の時代と同じ下手な落書き文になってしまった。
落書きの楽しさは変わっていないのだネ。
人が書いた所へ『遠慮なし』に書き加えるものだから、迫力はある。
下塗り用の塗料と小さな刷毛で遊んで、服にペンキを付けて帰宅した子供を
親様達はどの様に見たのでしょうか?
約一週間そのままにしておいたけれど、現場内に何故かボールの飛び込みは
殆どなくなった。
一騒ぎが終わった頃に塗装工が仕上げ塗り(指定色で上塗り)を行った。
だんだん消えていく『下塗りの絵、文字』を見ていると子供たちの声が耳に
に残った。
「塗らなくて(消さなくて)もいいじゃん、このままで・・・」
私もそう思うが、やっぱり大人にも現場にも常識というモノが―――だ。
もし、今度学校の増改築のチャンスがあれば
『仮囲いデザイン展』
と称して自 由に描いてもらう案を校長先生に提案しよう。
塗装職人に代わって先生が刷毛を使うのも面白いだろう。
塗料を支給して学年別とかクラス別に図案を考えて図工、美術の時間に
仕上げていく。
この夢はいつか実現させてみたいものだ。
父兄会時には親が高い所を手伝ったり、文化祭には他校にも見せるとか
面白いだろうなア・・・ ――――――
何の変哲もない仮囲いに昔どおりの《決まった通りの塗装》をする事を当然だと考えて、ただ塗
る事を指示しているのは、全くセンスが無いと私は思っている。
思いつつも今日は仕方無いが、いつかチャンスを狙っておこう。
昼から土間の配筋検査が行われた。
縦、横共@200㍉シングル筋なので問題はなかった。
地中梁の天端に多少土が残っていたのを『よく水洗いしておく様に』という事で、手直し事項
は一応「無し」と打ち合わせ簿には書いておいた。
しかし、空模様がどうもいただけない。雨は決定的だ。
土間の仕上げはコンクリート一発押さえ(直接コンクリートを金ゴテでならして同時に仕上げ)
なので雨は喜ばしくない。
後日手を入れて雨に打たれてザラついた所を直さないといけない。
一応はカーペットを貼る為の下地程度に仕上げておけばいいのだから、雨が降ってたらダメ
だとは限らないが、降らないのに越した事はない。
明日天気になあれ・・・。私は雨男ではない―――筈だ。
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