ぶうちん村、風わたる。

風の吹くまま、気の向くままなんて、なかなかできませんが、楽しみを見つけながら過ごしたいものです。

絶対に映画を見てみたい・・・「みえない雲」

2007年01月08日 23時50分13秒 | Weblog
 「1本のサイレンが彼女の運命を変えた」のキャッチコピーのついたこの文庫本。グードルン・パウゼブァング作・高田るみ子訳のこの本(小学館文庫)は原子力発電所の事故をテーマにした物語。
 いよいよ明日から読み始める。
 この原作本はチェルノブイリ原発事故の翌年に発表され、ドイツではベストセラーとなったが、やっと映画化され、今年正月から公開されている。
 ・・・ ただし、上映されている映画館は有楽町、千葉、宮城の3ヶ所だけ。やはり原発をテーマにした映画というのは世間受けしないのだろうかと思う。否、配給の段階で電力会社から圧力がかかり公開を控える映画館が多いのか(もしくは事前に映画館側が避けてしまうのか)分からない。
 でも、まずはこの本を明日から読み始めたい。
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戦争のリアリティがここにある・・・「となり町戦争」

2007年01月08日 23時28分25秒 | Weblog
 「東京タワー」に続いて読んでいた「となり町戦争」を今夜読み終えた。
 2月に江口洋介・原田知世の共演による映画の原作本である。
 「戦争」というタイトルからして、あまり読みたくないなと当初は正直思ったが、設定がおもしろそうということで購入、読んでみた。
 
 まぁ、読んでみてください、と言いたい。戦争したい人も、したくない人も。
 爆弾や銃弾が雨あられと降ってくるどんぱちのシーンは一行たりともありません。登場人物も物語そのものも淡々と進んでいきます。その「淡々」の中に戦争というものの不条理さが強く強くクローズアップされていきます。
 この国の体質や国民性が浮き彫りにされていきます。
 
 ただ、イラク戦争がそうだったように、戦争すらビジネスと化され、戦争業務をいかに効率的に商業ベースに乗せられるかということがどんどん研究されているこの時代に、北朝鮮みたいな国を相手取って武力侵攻がどうだこうだと強面に叫ぶ国会議員や右翼人のバカさ加減、がんこに平和と語るまぬけな主張のおろかしさがクローズアップされてしまいます。
 
 決して思想的な本、説教をかます本ではありません。私と香西さんの2人を通して、人間の悲しさを描いているだけです。
 ぜひご一読をオススメします。 
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「東京タワー」・・・単なる不倫ものじゃないところがおもしろい。

2007年01月08日 23時04分46秒 | Weblog
 やっぱり本が好きという悪弊が治らない。どこでも・暇さえあれば本ばかり読んでいる。ただし、ハートカバーはちょっと手が出ない、文庫本ばかりだ。
 年があけてから読み始めたのが「東京タワー」(江國香織)。黒木瞳と岡田准一の共演で話題になった映画の原作本だ。同じ題名でリリーフランキーの著書もあるのでそちらも文庫本化したら比べ読みをしてみたいと前から思っていたが、とりあえずこちらを先行して読むことにしてみた。
 いくつかのサイトから読者の感想を読んでみたが、主人公・透のと詩史のペアよりも破滅的な感情に陥っていく耕二と喜美子のペアの方に関心を持った読者が多かった。私もまた耕二に対して興味を持った。文庫本や映画のキャッチフレーズに「恋はするものじゃなく、おちるものだ」という言葉が使われていたが、これはあまりに商業主義的にすぎると読んだ後に感じた。
 むしろ何があってもなんとか生き抜いていこうとする耕二の姿、結局人間ってもんはなかなか変われるもんじゃないよっていうメッセージを強く感じた。不倫愛という材料を使って。それは耕二とは全く違う人物像として描かれている透にも共通するものがある。2組4人の人物像が人間の生き方の典型として描かれているすばらしい作品だと思う。
 私が読んだ本はいつも本棚に置いておくので、中高生の娘たちが読むには刺激的(表面だけ読み取れないがために)かもしれない。さきほど中学生の娘が「あ~、読む本ないなぁ」などと言って部屋へ引っ込んでいったが、高校生の娘には読んでほしいなと思う。妻も・・・どんな感想を持つかあまり期待できなさそう。不倫ってことだけで毛嫌いしちゃうかもね。 
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