清水入緑地の林縁で見られる「ハゼノキ(櫨の木・黄櫨の木)」。ウルシ科ツタウルシ属の落葉小高木で雌雄異株。果実から木蝋を採るため、江戸時代に琉球から持ち込まれ「リュウキュウハゼ(琉球櫨)」の別名がある。写真の株は雄株で残念ながら果実は見られない。ハゼノキが美しく紅葉するさまを“はぜもみじ”と呼び、秋の季語でもある。
『ちいさい秋みつけた』
作詞:サトウハチロー 作曲:中田喜直 昭和30年
(JASRAC許諾期間終了のため歌詞省略)
堀之内駐在所付近の民家から歩道に枝を伸ばしていた「シロミナンテン(白実南天)」。ナンテンは赤い実が普通だが、こちらは黄白色の実を稔らせる。メギ科ナンテン属の常緑低木で、ナンテンは冬に紅葉するがシロミナンテンは紅葉しない。葉や実にはアルカロイド系の毒がある。
マメ科コマツナギ属の「トウコマツナギ(唐駒繋ぎ)」。地を這うように咲くコマツナギと違って、背丈は2メートルを超えるほどにもなる。写真は果実で長さは5~6センチ。中には直径2ミリほどの種子が7~8個入っている。トウコマツナギは名前の通り中国原産の落葉小高木。
清水入緑地の道端に群生している「アオミズ(青みず)」。イラクサ科ミズ属の一年草で、草丈は20センチ程度。今まで良く見ている野草だが、調べてみると同じ仲間のヤマミズは載せていたが、アオミズは初掲載だった。7~9月に花を咲かせ、秋に果実を稔らせる。果実は痩果で長さは1.5ミリほど。同じイラクサ科のウワバミソウをミズやミズナ(水菜)と呼ぶが、アオミズやヤマミズを図鑑で調べると“水”の漢字を使っていない。単純に“青水”ではなく、何か理由があるようだ。ご存知の方がいらっしゃればご教示賜りたい。
堀之内沖ノ谷戸公園で見られる「ツルニンジン(蔓人参)」。キキョウ科ツルニンジン属のつる性多年草で、夏に釣鐘状の花を咲かせ秋に果実を稔らせる。果実は直径2.5センチほどの蒴果で、中に薄い翼のある長さ5ミリほどの種子がたくさん詰まっている。