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「ORKの口伝」はフィクションです
実在する全てと無関係です

ORKの口伝50

2008-04-26 | フィクション
この文章は全てフィクションです
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「オレヴァホ・ラフ・クノダイスキーの口伝50」

ゴベ

稲の一種
研究機関で品種改良中に偶然出来た
変異種である

収穫するまでは他のジャポニカ種と
変わりが無い
しかし
籾摺りをし玄米まで仕上げると
その差異は顕著に表れる

玄米は赤茶色をしており
精米を終えてもまだ赤い
この赤色の原因は鉄分によるものである
土壌及び水分中の鉄分を吸着する力が強く
それを種子に蓄えるのである
それ故
主食とするには難がある

名前の由来は
研究員が試食したときに発した言葉より
「この米は不味い!」と言おうとした所
あまりの不味さにうまく喋れず
「このゴベ・・・」といってしまい
そのまま名付けられてしまったとのことである
これは余りにもあんまりなネーミングだと
私は思うが

このように作った人達でさえ
美味しくないと思うこのゴベであるが
貧血対策の栄養補助食品としては
大変優秀であり
「鉄血米」の名で販売されている

単体で炊飯すると食べられたモノでは無いが
白ご飯中に一割程度までならば
あまり鉄の味を気にせずに
食すことが出来る
それでも気になる人は炊き込ご飯で食べれば
美味しく食べることが出来る
鉄欠亡性貧血でお困りならば
試してみる価値は有ると思われる

私はゴベ100パーセントのご飯を食べたが
正直参ったのである
錆釘を口の中に入れて居る様で
思わず吐き出してしまった
この研究所を訪れて挑戦した人は
数多く居るそうであるが
いまだにゴベ100パーセントのご飯を
美味しいと言った人は
一人も居ないそうである

思うに
ゴベ100パーセントご飯を美味しいと言う人は
味覚異常を疑うべきである
病院で検査を受け
然るべき処置を相談することを奨める
それで何も異常が見付からず
美味しいと言うのであれば
まぁ
タデ食う虫も好きずき
世界は不思議で出来ているのである
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この文章は全てフィクションです

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