著者 塩野七生
出版 新潮社
p52より引用
“また、戦争とは、それが続けられるに比例
して、当初はいだいてもいなかった憎悪まで
が頭をもたげてくるものだ。前線で闘う者は、
何のために闘っているのかさえわからなくな
る。”
目次から抜粋引用
“マリウスとスッラの時代(承前)
ポンペイウスの時代”
歴史作家である著者による、歴史に大きな
足跡を残した古代ローマについて記した一冊。
内輪もめに乗じた他国の侵略から剣闘士の
反乱まで、史実と著者の主観をまじえて書か
れています。
上記の引用は、ローマ市民同士の戦争につ
いて書かれた項での一節。
戦っている理由がわからなくなったら、戦闘
を止めてしまえれば良いのですが、軍律違反
で罰せられるのでしょうね。
大きな力を持った人に振り回されて、見方同
士で戦争をしなければならない、そんなこと
にならないように、しっかりと歴史は勉強し
ておいた方がいいのかもしれません。
内戦やそれに乗じたゴタゴタばかりが描か
れていて、ローマはあまりいい時期ではな
かったようです。
それでも地中海周辺を支配下に置いてしまっ
たのですから、力のある国家だったのですね。
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