その「ノマディック美術館」で展開されていた展覧会が、
これまたスケールの大きな写真で知られる
カナダ出身のアーティストGregory Colbertの「ashes and snow」。
とても不思議な写真だ。
ゾウやワシやチーターやクジラが、おとなしく写真に収まっている。
アジア系の子どもたちや、アフリカ系の女性たちと静かに向き合い、
カメラに臆することなく、どっしりとした存在感で焼き付けられているのだ。
巨大な出力が天井から釣り下げられた展示スタイルにも、圧倒された。
とにかくデカイ。大迫力で、ゾウやクジラが目に飛び込んでくる。
それらの写真が撮影されたであろう、同じシチュエーションの映像が
場内で繰り返し上映されていた。
15年間にわたり、Gregory Colbertは
インド・エジプト・ミャンマー・トンガ・
スリランカ・ナミビア・ケニア・南極大陸・ボルネオ諸島を旅し、
人間と自然の融合を目指した芸術をカタチにすべく、制作活動を行った。
その美しさには、息を呑む。
完成度の高さゆえに、誤解されてしまう向きもあるだろうが、
その映像から、現代の歪みを感ぜずにはいられない。
このような仮想世界を構築し、提示することで
メッセージを送らなければバランスが取れない状態にまで、
人間社会は完全に歪んでしまった。
人間至上主義がもたらした西洋人の「懺悔」が凝縮されたアート。
「癒し」のいう名の、「免罪符」的映像のユートピア。
これもまた「不都合な真実」なのだろうか。
Gregory Colbert 「ashes and snow」
これまたスケールの大きな写真で知られる
カナダ出身のアーティストGregory Colbertの「ashes and snow」。
とても不思議な写真だ。
ゾウやワシやチーターやクジラが、おとなしく写真に収まっている。
アジア系の子どもたちや、アフリカ系の女性たちと静かに向き合い、
カメラに臆することなく、どっしりとした存在感で焼き付けられているのだ。
巨大な出力が天井から釣り下げられた展示スタイルにも、圧倒された。
とにかくデカイ。大迫力で、ゾウやクジラが目に飛び込んでくる。
それらの写真が撮影されたであろう、同じシチュエーションの映像が
場内で繰り返し上映されていた。
15年間にわたり、Gregory Colbertは
インド・エジプト・ミャンマー・トンガ・
スリランカ・ナミビア・ケニア・南極大陸・ボルネオ諸島を旅し、
人間と自然の融合を目指した芸術をカタチにすべく、制作活動を行った。
その美しさには、息を呑む。
完成度の高さゆえに、誤解されてしまう向きもあるだろうが、
その映像から、現代の歪みを感ぜずにはいられない。
このような仮想世界を構築し、提示することで
メッセージを送らなければバランスが取れない状態にまで、
人間社会は完全に歪んでしまった。
人間至上主義がもたらした西洋人の「懺悔」が凝縮されたアート。
「癒し」のいう名の、「免罪符」的映像のユートピア。
これもまた「不都合な真実」なのだろうか。
Gregory Colbert 「ashes and snow」