札幌・北海道のレトロ建物大好きおぢさん日記

札幌(北海道)のレトロでモダンな建物を見たり撮影するのを趣味としています。

小樽 蔵めぐり ⑥

2022-01-31 12:54:30 | 小樽市

参考図書は資料として素晴らしくかなりの軒数が記載されているが廻ったのは半分を少し超えたところ
今後、機会をもち追加していきます。

*参考図書「小樽 蔵めぐり イラスト帖」2017年6月16日発行
*一般住宅の名前・住所は略で 地図は載せません

 

「北海製罐倉庫①(旧井尻倉庫)」

 

色内2丁目6-1
1892(明治25)年建築
木骨石造り3階建て

小樽市の有名な観光施設である北海製罐の材料倉庫で使われている。

この倉庫は通称「出抜き小路」と呼ばれる細い小路にあり
搬入搬出には多少不便だなと思った。

元の井尻倉庫はニシン漁で財をなし、倉庫業も始めた中の1棟である。

 

 

2020年10月撮影

 

 

 

「北一硝子倉庫②(旧大家倉庫)」

色内2丁目3-12
1891(明治24)年建築
木骨石造平屋
*小樽市指定歴史的建造物第1号

平屋造りだが屋根が越屋根で奥行きもありとても大きな倉庫である
小樽運河を代表する倉庫であり、入口の二重アーチが印象的だ。

現在はこれも小樽を代表する企業の北一硝子が所有している
この倉庫は小樽市が指定した歴史的建造物の第一号登録である。

 

2020年10月撮影

 

 

 

「北一硝子倉庫③(旧右近倉庫)」

色内3丁目10-18
1894(明治27)年建築
木骨石造平屋
*小樽市指定歴史的建造物第65号

この倉庫も大きな倉庫で3棟並んで建っている。

写真では見えないが越屋根があり明かりを取っている
右近家は江戸~明治の大船主であり小樽拠点の倉庫であった
正面のペディメントは「一膳箸」と読むそうだ。

こちらも北一硝子が所有している。

 

2020年10月撮影

 

 

 

「北一硝子倉庫④(旧広海倉庫)」

色内3丁目10-19
1889(明治22)年建築
木骨石造平屋
*小樽市指定歴史的建造物第66号

小樽市運河は南北に長い水路でその北で終わったところに
右近倉庫、増田倉庫と並んで建っている。

とりわけ大きな越屋根とアーチ型の入口が印象的だ
三分の一が手前の建物に隠れて見えないのも面白い。

右近家と同じく広海家も日本海の北前船の大船主であった。

 

2020年10月撮影

 

 

 

「北一硝子倉庫⑤(旧増田倉庫)」

色内3丁目10-21
1903(明治36)年建築
木骨石造り2階建て
*小樽市指定歴史的建造物第22号

北一硝子所有の倉庫が3棟並ぶがこの倉庫は越屋根ではなく切妻である。

3棟それぞれの特徴があり面白い
増田家も大船主としてニシン漁でたいそう儲けたそうだ。

 

 

2020年10月撮影

 

 

 

「運河公園休憩所(旧日本石油倉庫)」

色内3丁目6-18
1920(大正9)年建築
木骨石造平屋
*小樽市指定歴史的建造物第53号

運河公園は旧日本郵船小樽支店の前につくられており
訪問時は子供たちが走り回ったりスケボー少年がいたりと観光地とは少し違った雰囲気だった。

倉庫はこの公園のオープンに合わせて1998年に新しい軟石で
建て直されたものだそうだ。

休憩所なので中に自由に入れ木骨石造りがよくわかる。

 

 

2020年10月撮影

 

 

 

「小樽ナトリ倉庫(旧日本郵船小樽支店残荷倉庫)」

色内3丁目7-6
1906(明治39)年建築
石造平屋
*小樽市指定歴史的建造物第54号

旧日本郵船小樽支店の隣にある、木骨ではない石造りの倉庫。

腰折れ屋根、寄棟、小屋組などの特徴を持つ
現在は小樽ナトリが住宅設備品、建築材料などの卸商品と事務所を兼ねて使用している。

 

2020年10月撮影

 

 

 

「小樽GOLD STONE(旧渋沢倉庫)」

色内3丁目3-20
1895(明治28)年建築
木骨石造平屋
*小樽市指定歴史的建造物第20号

小樽運河史によると両脇の倉庫が先に建てられ
それらを取得した渋沢倉庫が真ん中の倉庫を建て合体させた説と
渋沢倉庫が取得したころにはすでに3棟が存在していた説がある。

大河ドラマで放映された渋沢栄一の会社である。
その後、音楽関係の会社が取得しライブハウス、カフェレストラン
イベントスペースなどの用途で活用されている。

 

2020年10月撮影

 

 

 

「Y川家倉庫(旧磯野支店商店倉庫)」

色内2丁目2-14
1906(明治39)年建築
れんが造り2階建て
*小樽市指定歴史的建造物第83号

色内町の歴史的倉庫は運河や港が近いためか大型の倉庫が多い
その中で旧磯野支店倉庫は小型でれんが造りである。

磯野氏は小樽で商売を始め実業家として大成した人物
この倉庫は後にレストラン「海猫屋」が営業し、村松友視の「海猫屋の客」
の舞台になり話題を呼んだ。

市民にとっても大切にしたい建物ではないか

 

 

2020年10月撮影

 

 

 

「小樽運河食堂(旧浪華倉庫)」

港町6-5
1925(大正14)年建築
木骨石造り2階建て
*小樽市指定歴史的建造物第77号

旧浪華倉庫はかつて大財閥ともしのぎを削った神戸の鈴木商店が
使用した倉庫であった。

運河と港に挟まれた好立地にあるためか観光客が多く
食堂は賑わっていたようだ
だがコロナ過により観光客が激減して閉業となり空き倉庫となっている。

2021年にニトリが取得した。
ニトリは他の歴史的建物と併せ、小樽市内で4か所目の美術館とするようだ。

 

2020年10月撮影