「旧北炭楓抗発電所」 道央の建築探訪 no157
所在地:夕張市楓33
建設年:大正2(1913)年竣工
指定等:なし
発電所として昭和3(1928)年まで使用し、その後は北炭真谷地炭鉱の
楓抗事務所として使われた。
昭和62(1987)年の閉山から平成6(1994)年まで「石炭ガラス工芸館」として再活用されたがそれも閉館している。
未使用の状態が続き、雪の重みが原因と思われる崩落がかなり進んでいる
このままでは全壊してしまうだろう。
訪問時はまだ何とかレンガの重厚さを保っている箇所もあったが
補修は物理的にも金銭的にも困難と思われる。
国道274号線を夕張市内から穂別方面に向かう
もうすぐ夕張市を超える前に左手に大きな駐車場と観光施設がある
ここは、かつて「メロン熊」で人気があった「北海道物産センター」で残念ながら閉店した。
旧発電所はこの裏手にあり、手前からでも過ぎてからでも車で見に行くことが出来る。
2022年11月撮影
※ここからは2021年6月の夕張市訪問記になります(①もあり)
鹿の谷を出て末広を抜けて北上し、本町に到着した
今回はここが最終地となりました。
夕張市の基幹産業の一つ観光と市役所、警察署などが末広~本町にあります。
「栗山警察署 夕張警察庁舎」
所在地:夕張市旭町4
建設年:
指定等:
元は北炭の請願により1890年に設けた派出所が最初
1921年に夕張警察署に昇格
2017年に栗山警察署に統合される
ポンポロカベツ川が滝となり志幌加別川に合流する落ち込みのところにあり
その辺から見える多角型の留置所?が特異。
右端に多角形の部分が見える警察、その隣が市図書館、中央に滝の落ち込み
*2016年4月撮影
「旧夕張市図書館」
所在地:夕張市旭町40
建設年:
指定等:
ここは部外者でもショックだった
市の建物が廃墟になって、しかも警察署の目の前だし。
子どもや地域の住民が集まる重要なコミュニティが放置状態は
夕張市の厳しさを一段と知らされた。
*現在は清水沢に移転したようです
ここからは本町の気になった建物を
ただ使用されている建物は少ない様子
「夕張商工会議所」
所在地:夕張市本町4丁目
建設年:
指定等:
ここは現役の建物 正面ファサードが良き時代に建てられた感がある
ガラスブロックの多用もいい感じです。
商工会議所自体は昭和28(1953)年の創立なのでそれ以降の建物と思う
壁にはもちろん名画の看板あり。
「旧北酒販 夕張支店」
所在地:夕張市本町4丁目
建設年:
指定等:
商工会議所の向かいにある
四角のがっしりした建物
北海道酒類販売のHPでは事業所に名前がないので閉鎖したと考えられる
「旧簗詰医院」
所在地:夕張市本町4丁目
建設年:
指定等:
こちらも残念ながら医院兼自宅は閉鎖されている
しかし建物はレトロ感ありの医院で現存している建物を見れただけありがたい。
上げ下げ窓にスクラッチタイル、医院名の字体など開業していたらどれだけ素敵だったか
裏手にも廻れるが敷地内になるので深入りは厳禁だ。
清水沢にも同名の医院があるがこちらは解体されていた
親族の医院だったかも知れない
そうそう札幌にもあるんだよね
珍しい名前だし…
「旧桑島整形外科」
廃墟マニアには有名らしいが、それは内部に入るからであって
よくこんな状態とはいえ?他人様の所有物に勝手に入れるものだなぁ
大体、怖いでしょw
医院の隣は院長先生の自宅らしいが、倒壊寸前で中に入るのは危険すぎる
またその奥にも倒壊家屋があった。
逆となりは1階が駐車場になっており外国高級車が埃をかぶっている
これも院長先生の車かも知れない
裏手は葉が生い茂り建物にダメージを与えている
放置されるがままだが、いつ崩れるかわからないので入るのは止めたほうが良い。
尚、さらに1軒隣には木造の感じの良い住宅があったが
廃病院に圧倒され撮影は忘れた。。。
ここでタイムアップとなり家路を急いだ
とにかく札幌や近郊ではあまり見れない倒壊建物が多く、撮影する手を止めたことが何度もあった。
本町は中心部でありながらこの状況だった
残念ながら「夕張リゾート」の破産宣告により「ホテルマウントレースイ」「ホテルシューパロ」「合宿の宿ひまわり」「マウントレースイスキーリゾート」がすべて閉館中ととても厳しく寂しい状況になった。
映画祭での名作映画の大看板、石炭の歴史村などもこの近辺地区に集約されているが…
今回はやはり時間的に厳しく、訪れていない町もあるので
機会があればまた訪問したい
札幌から行くのでコロナ感染がさらに収まってからとしよう。