月形町、浦臼町、新十津川町を一緒にします。
参考には「旭川と道北の建築探訪」2000年11月発行、
「北海道建築大図鑑」2020年11月発行を参考にしています。
「旭川と道北の建築探訪」には浦臼町から5件、新十津川町から1件が記載され
「北海道建築大図鑑」には上記以外で月形町から1件、新十津川町から1件が記載されました
ほかにネットや現地で見つけた建物を紹介します。
「月形樺戸博物館」 旧樺戸集治監本庁舎
所在地 月形町月形1219
建築年 明治19(1886)年 → 昭和47年、平成8年修復
指定等 月形町文化財
開館時 3月20日~11月30日(期間内は無休)ほかは休館日
9時30分~17時00分(入館受付は16時30分まで)
入館料 一般300円
入館料 一般300円
平成に入っての修復のため、古い建物だが随分と綺麗に見える
ここは月形町の中心で、敷地内には役場もある。
駐車場は広くて停めやすい
中に入るなら入館料300円を払う 館内は撮影禁止のようだが
中に入るなら入館料300円を払う 館内は撮影禁止のようだが
昔の刑務所を詳しく知ることができるようで見ごたえがありそうだ
旧本庁舎は入り口を挟んで両翼が飛び出ている造作で
寄棟屋根、下見板張りに縦長の上げ下げ窓、庇の持ち送りなども少し変わっている。
旧本庁舎は入り口を挟んで両翼が飛び出ている造作で
寄棟屋根、下見板張りに縦長の上げ下げ窓、庇の持ち送りなども少し変わっている。
入り口の石畳の中央が凹んでいるのは多い時には1300人は居たといわれる
囚人が付けていた鉄球鎖によるものと言われた。
囚人が付けていた鉄球鎖によるものと言われた。
2022年8月撮影
「月形樺戸監獄石油庫」
所在地 月形町月形1219
建築年 明治27年~大正8年の間
指定等 なし
開館時 なし
旧集治監本庁舎とともに当時の建物で現存しているのはここだけ。
レンガ造りと入り口の意匠や鉄扉から当時の石油の貴重度が伺われる
見事な造りであるが、本庁舎の裏手にひっそりと建っているので
人の目に触れているか疑問だ。
見事な造りであるが、本庁舎の裏手にひっそりと建っているので
人の目に触れているか疑問だ。
2022年8月撮影
「月形ライオンズクラブ創立5周年記念碑」
所在地 月形町月形1219
建築年 昭和44(1969)年
指定等 なし
開館時 なし
碑のデザインが北海道建築の父といわれる「田上義也氏」なので撮影した
場所は上記の樺戸博物館と同じ敷地内である。
場所は上記の樺戸博物館と同じ敷地内である。
この碑は月形ライオンズクラブの5周年を記念して建てられた
田上氏も札幌のライオンズクラブ会員でこの1969年に「エルムライオンズクラブ」で会長に就いた
そういう経緯でデザインを依頼したのであろう。
田上氏も札幌のライオンズクラブ会員でこの1969年に「エルムライオンズクラブ」で会長に就いた
そういう経緯でデザインを依頼したのであろう。
正面から見るとライオンズの「L」を意味したデザインとわかる。
2022年8月撮影
「友成家住宅」 旭川・道北の建築探訪NO80
所在地 浦臼町キナウスナイ
建築年 明治36(1903)年
指定等 なし
開館時 なし
この住宅を建てたのは明治24年に徳島県から入植した友成氏で
その後三代に渡り町に貢献された。
住居は四国から呼び寄せた棟梁が3年かけて建築したもの。
行ってはみたが個人住宅であり住宅までのアプローチが長く
門があるので先へは行けず、他の方角からも木々で見えないため
今回のような写真のみとなった。
2022年8月撮影
「日本基督教会浦臼聖園教会」 旧聖園講義所 旭川・道北の建築探訪NO81
所在地 浦臼町字浦臼内183-38
建築年 昭和34(1959)年
指定等 なし
開館時 なし
浦臼町の歴史的建物は国道275号線沿いに多い
この教会もそうだ。
この教会もそうだ。
旧教会堂は明治39年に現在地に移転、昭和34年、平成5年にも改修されている。
外壁はドイツ下見板張りであったが最新の外壁を見ると板張りには見えなく
再度の改修があったようだ。
屋根にそびえる尖塔も改修され意匠が変わっていた
尚、教会のデザインは田上義也氏が設計した旧日本基督教会北1条教会を
参考にしたとある。
参考にしたとある。
2022年8月撮影
「旧高見医院」 旭川・道北の建築探訪NO82
所在地 浦臼町
建築年 昭和初期
指定等 なし
開館時 なし
現存していない
「コーヒーと食事 舘」 旧浦臼郵便局 旭川・道北の建築探訪NO83
所在地 浦臼町字浦臼内183-58
建築年 昭和10(1935)年
指定等 なし
開館時 10:00~22:00 定休日 日曜日、不定休
当初は尾花氏が建てた郵便局舎である。
こちらも国道275号線に面しており、空き地を挟んで浦臼聖園教会と隣だ。
郵便局としては昭和42年まで使用され、昭和56年から現在の喫茶店が営業している。
外壁は木製から新建材の下見板張りに改修された他は上げ下げ窓やマンサード屋根
内部も一部は郵便局を彷彿とさせるものが残っているそうだ。
内部も一部は郵便局を彷彿とさせるものが残っているそうだ。
お店ゆえ客として入ることが出来るので次回の機会に利用してみたい。
2022年8月撮影
「尾花商店店舗・蔵」 旭川・道北の建築探訪NO84
所在地 浦臼町字浦臼
建築年 昭和初期 蔵は大正12年(1923年)
指定等 なし
開館時 なし
国道275号線沿いで古くから木造の店舗で営業をしていたが、大正15年の大火で全焼した
ただ石の蔵だけは残った
それでその後に建てられたものに石造りが多かったとされている。
ただ石の蔵だけは残った
それでその後に建てられたものに石造りが多かったとされている。
店舗は寄棟屋根の石造りで現役である
以前は窓に防火用の鉄扉があったようだが撤去され鉄格子が残っている
火事に耐えた蔵は切妻屋根で屋号を乗せている。
2022年8月撮影
「旧𠮷井商店」
所在地 浦臼町浦臼第4-182-103
建築年 不明
指定等 なし
開館時 なし
前記の「舘」から国道275号線を新十津川町方面へ進むとすぐにローソンがある
その隣に洋風の住宅を見た。
大きめの、はかま腰屋根の木造2階建てで
ファサードに下見板張りと縦長上げ下げ窓を3つ続けた2階
1階は出窓と玄関の意匠を合わせており、庇を設けている
窓の桟割りも同様だ。
ファサードに下見板張りと縦長上げ下げ窓を3つ続けた2階
1階は出窓と玄関の意匠を合わせており、庇を設けている
窓の桟割りも同様だ。
横面はモルタルだろうか表面は板張りではない
以前は商店だったようだ
その名残りの看板が右端にあるが、文面のセンスが好きだね。
2022年8月撮影
「古民家カフェ ほわいえ」
所在地 浦臼町浦臼第6-172-75
建築年 不明
指定等 なし
開館時 休業中
国道275号線の北門信用金庫と尾花商店の間を右折する
すると右側の奥に古民家が見える。
すると右側の奥に古民家が見える。
ここは2019年の8月11日(日) 〜9月16(月)まで
【札幌市立大学片山ゼミ浦臼町プロジェクト】が街おこしの一環で
期限付きで営業した古民家カフェである。
【札幌市立大学片山ゼミ浦臼町プロジェクト】が街おこしの一環で
期限付きで営業した古民家カフェである。
グーグルマップにも載っており臨時休業とある。
元の持ち主や建築年などすべて不明だ
車を置いて歩いて家の前まで行って見る
車を置いて歩いて家の前まで行って見る
やはり営業の終了後から3年経っているので、建物の痛みがあるように見えた。
浦臼町は古くから入植された土地なので、探せばまだ古民家は残っている気がする。
2022年8月撮影
「新十津川農業記念館」 旧新十津川村信用購買組合 旭川・道北の建築探訪NO85
所在地 新十津川町中央1-1
建築年 大正10(1935)年
指定等 なし
開館時 見学は受付まで
火、水、木、土、日曜日
午前10時~午後4時
金曜日
午前10時~午後1時
休館日 月曜日 11月~4月(冬期休館)
入館料 一般200円
火、水、木、土、日曜日
午前10時~午後4時
金曜日
午前10時~午後1時
休館日 月曜日 11月~4月(冬期休館)
入館料 一般200円
農協の前身である信用購買組合として使用された建物で現在も中を見ることが出来る。
建物のある敷地は中央公園で、他に開拓記念館があり元は旧新十津川小学校の跡地でもある。
この一角の角地に当初はあったが後に現在地に移設した。
昭和61年に町の開基90周年を記念して復元されたもので
正面玄関の角柱も復元である
正面玄関の角柱も復元である
小ぶりだが堂々としたファサードに一役買っている。
外壁のレンガはイギリス積み
内部は1階は当時の事務所風景
2階は農業開墾の資料が展示されている。
内部は1階は当時の事務所風景
2階は農業開墾の資料が展示されている。
すぐ近くにあったこの蔵は詳細不明
2022年8月撮影
「金滴酒造」
所在地 新十津川町中央71-7
建築年 店舗、昭和30(1955)年
指定等 なし
開館時 売店 平日(8:30~17:30)、土日・祝祭日(10:00~16:00)
定休日 土日・祝日不定休(基本的に土日・祝日)
定休日 土日・祝日不定休(基本的に土日・祝日)
金滴酒造は1906年(明治39年)創立の歴史のある酒造店である
第二次大戦時には3社を吸収合併をした。
時は流れて清酒の売上不振により2008年に民事再生法の適用を受けた
そして現在も酒を造り販売している。
建物はいつの建築かは不明だが、どれも歴史のあるものに見える
1階が売店の事務所棟は両側に切妻のレンガを組んでいる。
また裏手にある酒蔵などにも一部レンガが用いられ
昭和7年に火事のため焼失したことがあったので防火壁としたのかも知れない。
昭和7年に火事のため焼失したことがあったので防火壁としたのかも知れない。
2022年8月撮影
「新十津川町古民家」
所在地 新十津川町大和97-14
建築年 昭和8(1933)年
指定等 なし
開館時 なし
この住宅は実際に売りに出されているもので、不動産屋から700万円の価格がついている。
各部屋内の写真が載っていたが、洋室は綺麗にリフォームされ外観のイメージとは全然違う。
特にバスルームやトイレの水回りもよさ気だ。
全部で6LDKあり、2階は総和室で昔の技術を見るような欄間の彫り物や障子などが垣間見れた
また玄関に入ると2階への階段は趣があるし屋根裏も面白いスペースだ
その辺も往時の良さを残しているのだろう。
また玄関に入ると2階への階段は趣があるし屋根裏も面白いスペースだ
その辺も往時の良さを残しているのだろう。
場所は国道275号線を北上し、右手に新十津川消防団第4分団の建物が見えたら交差点のはす向かいにある。
国道沿いなので商売に考えてはどうか。
2022年8月撮影
「石窯カフェ ヤマト」
所在地 新十津川町大和1275
建築年 昭和35(1960)年ころ
指定等 なし
開館時 午前11時~午後7時 (ラストオーダー 午後6時半)
定休日 火・水曜
定休日 火・水曜
古民家をリノベーションしたカフェで石窯で焼いたピザが人気である。
新しくはしているが昭和30年代の建物と推測すると、使えるものはまだまだある
ファサードには当時のままの部分もあるだろう 特に玄関廻りの意匠がすっきりしていい
内部の改装はわからないが天井やガラスなどが懐かしく感じる。
ファサードには当時のままの部分もあるだろう 特に玄関廻りの意匠がすっきりしていい
内部の改装はわからないが天井やガラスなどが懐かしく感じる。
なにか歴史的建物というよりは、昔の実家や祖父母の家に行ったような懐かしさ
国道275号線から山側に入るが車なら時間はかからない。
個人的にももう一度行きたいお店である。
2022年8月撮影
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