座椅子争奪戦

この破れかけた座椅子の何処が良いのか?
かりなとの戦いは、雷だけではないのだ。
かりなは、人間様の座椅子に威張って座る。
何度も言い聞かせている
「かりなが座ってはいけない」
と・・・
多分解ってはいる。
何故なら、私がいなくなると座るから。
様子を伺いながら座る。
少し前なら、
「退きなさい!」
と、怒ると渋々ではあるが退いていた、
が…
雷で自分の方が強い、上位だ、と思ったのか退きやしない。
無理矢理引っ張ると噛み付かんばかりに威嚇する。
「殺す、こいつ絶対殺す」
殺意まで芽生える

仕方がないから、かりなの上に座ると、さすがに退いた。
今はこんな事を繰り返しているが、この強行策もいつか破られる日が来るだろう。
殺すか殺されるか、座椅子争奪の戦いは続く。
(注)「犬が座椅子に座る」と言う表現は
いかがなものか。
そうそう、台風でも暴れ出したさ…吹雪、雹、雨でも、暴れ出したらどうしよう

この戦いも続くのか。

この破れかけた座椅子の何処が良いのか?
おまけの話
2001年9月11日のアメリカ同時多発テロから、早いもので20年が経った。
そのテロの影響で日本でも、ゴミ箱が撤去されたり、公共交通機関では必ず「不審な荷物があったら届け出て下さい」と言う放送が流れていたりした(この事で面白い話があるのだけど、また別の機会に)
同時多発テロから2年程経った時に、友達に逢いに埼玉へ旅行に出掛けた。
観光で、完成したばかりの六本木ヒルズに行った時の話。
自動回転ドア男児死亡事故が起きたばかりの頃で、その回転ドアの前には、通行止めの板が張り巡らされ、嫌でもそこが事故現場だとわかる。
しかし、観光客はわんさと詰めかけていた(私も勿論おのぼりさんよ)
展望階に登るエレベーターは何基くらいあったかなぁ。ほとんどのエレベーターでは、お客さんが何人も列を作って並んでいた。一基一基のエレベーターの前にはお客様係がそれらの人を整列させていた。
お客様係は日本人に混ざって外国人もいた。
どの列に並ぼうかと眺めていたら、その中の一基のお客さんが、なんだか少ない事に気づく。
あれっと思って、お客様係を見てみると、中東系の男性だった。
ここにも、9.11の影響が出ていたのだ。
この人が何かをする訳でもないだろう。
遠い異国で頑張っている人を…馬鹿げている。
なんて思いながら、私たちも他の列に並んだ(悪)