皆さま、こんにちは。
日本では。。。季節が春に移り変わり、桜のつぼみがほころび始める頃。 ポカポカした陽気が一転、急に冷え込むことがあります。 このような、冷え冷えした寒さが戻ることを『花冷え』といいます。 花冷えの『花🌸』とは桜のこと。
と、季節が真逆のメルボルンのこちらでも同じ様に言えるか分かりませんが、春に移り変わりつつある最近は寒くなったり、暖かくなったりが続いています。
桜もそろそろかなぁと先日は、『Banksia Park』に行ってみましたが、今にも咲きそうなつぼみをつけているもののまだ一部しか咲いていませんでした。
Banksia Park Cherry Grove
The delicate blossoms of Banksia Park’s cherry trees may be fleeting, but the history of this beautiful grove tells a story of resilience and lasting friendship.
思い起こせば、上の子が中2(Year8)の今くらいの時期、知り合いのママ友さんから
『誰それさんの子がどこどこのセレクティブスクール受かったんだって!』と聞いたことがありました。
その時は『へーーーーー』くらいの感じで一体それがどんなものだか全くわかっていなかったことを思い出しました。
以前にオーストラリア(私の住むメルボルンはビクトリア州)の学校のシステムの記事を書いたことがありました。
ビクトリア州の学校システム・ランキング - 私のメルボルンライフ
日本だと自分の経験も踏まえ大体こんな感じかなぁとか、同じ学校に通う周りの友達の様子も反映させつつ子供の進路なども考えると思うのですが、こちらは色々な選択肢があり千差万別です。
しかも当初は学校のシステム自体がよくわかっていなかったので自分で一から色々と調べるしかありませんでした。
一番はその子に合った方法で進路の方向付けをしてあげれば良いのではないかと思います。
またそれぞれのご家庭での考え方もあるので一概には何が最善とは言えないと思います。
が、ここ数年仕事で小学校部門(公立・私立・カトリックその他)の様々な環境に携わってみていると中等教育部門(以下セカンダリー)の学校選びの方を重要視するという意見もありますが、私は、まずは小学校選びの方が重要なのではないかと思います。この後、学校選びのポイントなど書いてます。
何故かというと子供の基礎学力や言動を形成する上でPREPからの7年間は今後の軸にもなってくるからです。
特に、私立校・カトリック校は一言でいうと厳しく、子供一人一人の行動に先生もとても注意を払っていると思います。
かといって公立校が注意を払っていないというわけではないのですが、どちらかというと物事の許容範囲が広いというか、もう少し自由感があるかなぁという感じ。
うちの子供の場合は小学校はカトリック校でセカンダリーは公立校だったので、逆にちょっとそのギャップが大変だったかもしれません。(特に敬虔なクリスチャンとか洗礼を受けたというわけではなく学校もそこまで宗教色が強い、というわけではありませんでした。)
教師歴20年以上の教育実習でお世話になった(カトリック小学校の)ベテラン先生は、授業中子供たちが言ったことをちゃんとできていないとどか〜んと雷が落ちるくらいにとっても怖かったのですが、その先生曰く、公立も私立もカトリックもそんな変わりないわよと言っていました。が、『いや、でもその先生からはとても熱意を感じられました(心の声)』
また仕事で行った私立Grammar校は校風が良く、サポート体制も整っているし、先生方もとても感じが良く言動も自然で素敵な方々でした。
私は、小学校・中学校は学区内で、高校・大学は私立の女子校でした。建物も立派だし、制服や小道具系、全てに関してお金かけてるなぁという感じでしたが、今思うと親に感謝ですね。
オーストラリアの公立は制服代や教科書、ラップトップ、その他遠足などの諸経費はかかるものの授業料はあくまでも無料(寄付という形態)。校内に売店はあってスナックやちょっとした食べ物は購入できますが、給食はなし。
例えば兄弟姉妹を私立に6年間通わせ、更に塾や習い事となると家が一軒建ってしまうくらいの高額。カトリック校は額が一桁違い私立と比べるとグッと費用は抑えることができます。
その後上の子は家の近くの公立のセカンダリースクールに6年間通うことになりますが、今年最終学年(VCE)になります。*The Victorian Certificate of Education
スクールランキングも圏外の圏外、入学して3年目くらいには教師陣の熱意があまり感じられないと、本人曰く気付きはしたものの、その後すぐコロナ自粛期間もあったのでそのままその学校に在籍することになりました。
多少自由感はありますが、進路を決める上で大切な体験してみたい専門コースを主要教科以外に週1で選択させてくれるプログラムがあり、大学やTAFEなどに通いCertificatelevelを取得し将来何をやりたいのか?ということの助けにもなったことと思います。
何よりも上の子はどちらかというと社交的で周りとワイワイ楽しみながらたくさんの友達に囲まれてというのが好きなのでこれはこれで良かったのではと思いますが、これからの数ヶ月は最終試験に向けての真最中なので最後まで気を抜かず頑張ってもらいたいものです。
現在は色々な大学のオープンキャンパスに参加していますが、まだ具体的には決まっていない様です。
日本とは違い浪人するという選択はなく、ギャップイヤーで1、2年期間を空ける場合もありその間色々な職業体験をしながら、今後の進路を決めたり、進学する場合はどこかしらの大学で勉強する、または最終スコアが希望の大学のコースに届かない場合はまず準備コース(Pathway)からという選択になる様です。
こういうところから見ても、確かに高校卒業レベルの学力取得は必須ですが、ただ良い大学に入るために暗記ベースの受験勉強をするというわけではなく、自分が専門的に何を習得したいか、それをするためには大学で何を学ぶのか?将来生計を立てていく上で生業になり得るのか?ということに重きを置いているように思います。
学校選びの話をすると、こちらの中等教育学校(セカンダリー)は奨学金制度や私立校は入学試験がある学校もあり、選抜校以外の公立校は特に入学試験はなく学区によって決まります。(最近は越境通学も厳しめになっている様です)
また、学校独自の進学に特化したコースやSEAL(Select Entry Accelerated Learning )を採用している学校は入る前にテストがあるのですが、学校を決める上でスクールランキングというのが参考になっている様です。
セカンダリーを選ぶ際に考慮すべき最も人気のある6つの要素をリストアップしてみるとこんなところが着目点となっている様です。(一部抜粋↓)
1. 学業面での評判
学校を選ぶ際にまず注目したいのは、その学校の学業成績です。生徒の成績は?VCEの平均点は?VCE修了者の何%が大学に進学しているか?その学校が得意とするVCE科目は何か?
2. 施設とリソース
もう1つ考慮すべき点は、学校が提供する施設やリソースです。最先端の技術や研究室があるか。幅広いVCE科目を提供しているか?近代的な教室があるか。設備の整った図書館があるか?テクノロジー、パフォーマンス、野外教育が充実しているか?これらはすべて、子供の学習体験に大きな違いを もたらします。
3. 生徒と教師の比率
セカンダリーを検討する場合、生徒数と教師数の比率は、子供がどれだけの個別指導を受けられるかの目安になります。これにより個別的な配慮が行き届くことになり、学習にとって有益となります。
4. 課外活動
優れた学校は、スポーツチームから演劇クラブ、ロボット工学に至るまで、多種多様な課外活動を提供しています。子供がどのような活動に興味があるのかを考慮し、選択する学校が充実していることも大切かもしれません。
提供されているプログラムの質にも細心の注意を払いましょう - プログラムがきちんと運営され、そのプログラムを最大限に活用できることを確認要。
5. 立地と学費
学校の立地。自宅から近いか?公共交通機関で簡単にアクセスできるか?もちろん、公立高校は私立高校よりも学費が安くなります。
6. 校風
学校の文化は、このリストの最後の要素です。この雰囲気を定義するのは難しいかもしれません。結局のところ、毎日6時間をそこで過ごすことになるのでカトリック系の学校なのか、無宗派の学校なのか。学校の核となる価値観は何なのか? 校風を知るには、学校を訪問してミッション・ステートメントに目を通すことも大事です。そうすることで、学校の理念や何を達成しようとしているのかがわかります。
最も重要なのは、子供が楽しく学習に取り組めるかどうかです。その子にとって最良の学校とは、学校ランキングの順位に関係なく、その子の可能性を最大限に引き出してくれる学校なのでは?と思います。
実際こういうランキングがあることで、成績が思わしくない生徒たちは、ランキングに反映されるテストを学校側が受けさせないように仕向ける(闇)なんて話も聞いたことがあります。そうやって得たランキングが高いだけの学校があるとするならばそこへ行かせたとしても実際はどうなのだろうか?と疑問に思います。
さて、下の子ももれなく上の子と同じ学校へ通っていますが、セカンダリー入学と共に始めた陸上競技などでも勉強でも割と自ら率先して集中し好成績が出るよう頑張っていました。その子自身の特性もありますが、小学校から今までの国内共通テストなどの結果から見ても上位10〜20%に位置していました。
上の子の学校についての意見も参考にし、もしかしたらもう少し周りもアカデミックな環境で勉強した方が良いかもしれないなと思い、昨年のちょうど今頃の中1(Year7)ターム3くらいから、一年後の中2(Year8)で受験するセレクティブスクールの準備を始めました。
塾に週一回とそれにプラスして今年からセレクティブスクール受験のための模擬試験コースへ通っていました。
なんでもこの狭き門をくぐるために、小学校入学時くらいから塾に通い続けている、なんて話も聞きます。
そもそもビクトリア州には4校しかなく、公立校で上の6つのリストをほぼ網羅しているので人気校ではあるようです。
そもそもセレクティブスクールとは何?かというと・・・
ビクトリア州の選抜制高校は、9年生から12年生までの生徒を対象としています。
以下の学校があります(4校)
1. Melbourne High School (boys only) in South Yarra.
サウス・ヤラにあるメルボルン・ハイスクール(男子のみ)
2. The Mac.Robertson Girls' High School (girls only) in Melbourne.
メルボルンのマック・ロバートソン・ガールズ・ハイスクール(女子のみ)
3. Nossal High School (all genders) in Berwick.
バーウィックにあるノサル・ハイスクール(男女共学)
4. Suzanne Cory High School (all genders) in Werribee.
ウェリビーにあるスザンヌ・コリー高校(男女共学)
試験について(受験料は$160、所定のサイトより登録します↓)
*今年(2023年)からプロバイダーがEduTestからACERへ変更になってます。
2023年は7月15日(土)に開催。割り当てられた会場へ向かうとなんと長蛇の列。。。
試験は午前の部と午後の部があり、開始から終了までなんと4時間半!うちは午前の部だったのですが会場へはAM7:30入りで、実際の開始時間は8:30。冬の真只中のかなり寒い日だったので受験生はトイレも苦労したそうです。
入学試験は筆記試験であり、面接はありません。到達度よりもむしろ能力をテストするように設計されており、高次の思考スキルに重点を置いています。
どのセクションにおいても、要求される知識はYear 8のカリキュラムを超えることはありません。(いやいや超えてます、かなり難易度は高いですー本人談)
2023 年、入学試験には以下が含まれます(5項目が平均的に高いというのが望ましいようです、どれかの項目が非常に高くても他の項目が平均以下だと良いとは言えないようです)
推論問題(REASONING)- 読解と数学の推論問題は、生徒の生活および学問的な知識や技能を活用し、問題や課題 に適用する能力を評価します。
1. 読解(Reading) 50Questions/35Minutes
様々なジャンルの文章を使用し、受験者の読解力を評価します。理解力から推測分析力まで幅広く評価されます。
2. 数学(Mathematics)60Questions/30Minutes
このテストでは、学年相応の数学的知識と推論、および実社会の背景への数学の応用を評価します。以下の分野が評価されます: 数、代数、測定、幾何、統計、確率。
一般的能力(GENERAL ABILITY)- 一般的な能力問題は、高次の思考力や問題解決能力を証明することにより、各試験分野における生徒の学習能力を評価します。
3. 口頭能力(Verbal)60Questions/30Minutes
言葉、概念、論理を用いて思考し、推論する能力を測定します。語彙、語句関係、分類、推論、演繹が評価されます。
4. 数量(Quantitative)50Qurstions/30Minutes
このテストでは、抽象的な背景と実世界の背景の両方において、数字、パターン、図形を使用して受験者の思考力と推論力を評価します。評価される分野は推論(論理、数値、抽象、空間)と問題解決です。
筆記エッセイ(Writing)- 今回のお題は、『Space(宇宙について)』
5. 記述問題(Writing Tasks)2parts-20Minutes/20Minutes
このテストでは次のことが要求されます。
創造的および説得的なジャンルにおいて、創造的なライティングスキルを証明する。的確な表現で自分の考えを伝え、考えを首尾一貫してまとめること。
ヒエェェ…書いてる私でさえ目が回ります😵💫😵💫😵💫
しかも解答するだけではなく、限られた時間との闘いで、わからない問題があってもどんどん進めていかないと時間内に終わるのは到底無理だそうです。
ということで、約1ヶ月後結果発表がありました。
最後の方の模試では段々と難しくなり下降気味だったので、どうかなぁというところ。
今回は残念ながら不合格だったとしても、今の学校で中3(Year9)からの選択科目での数学は飛び級でYear10に入れるようだし、全体的に学力の底上げができたので、この1年頑張ったことは決して無駄にはなっていなかったと本人も自信がついたようです。
本人は受験後、『難しかったけど、集中力を途切らさないように全力で頑張った』と言っていたので記念受験で良い経験にもなったことでしょう。
さてさてN君、初のセレクティブスクール合否はというと…
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無事『合格🌸』しました!!!
4校あるうち、一つは遠方の街を挟んで西部地区、一つは女子校
なので必然的に2校に絞られるわけなのですが
こちらも家からはちょっと遠いのですが、本人希望もあり男女共学校へ来年から通います。
同じ学校からは韓国籍の女子と、N君男子の2人。本当は一緒に受験した仲良し男子3人で行きたかったのだけどね。
また、こちらの学校はLOTE(第2外国語)で日本語を選択できます。
実はN君、今から10年前の日本語土曜校の幼稚園面接で、受験日の連絡メールが受信できておらず当日電話で知らされ準備もできないまま面接を受け、上の子が通っているにも関わらず落とされてしまったことがあります。
これ以降、同じ年齢の子たちと日本語を通して様々な経験を学ぶという環境を断たれてしまい、私も少しは教えていたものの、これを機会に新たな環境で10年越しのリベンジとなりそうです!(冗談です)
そんなこんなで色々ありますが、今年1年は日本での法事もキャンセルし、人々がたの〜しそうにSNSでアップデートしている旅行の様子を横目で見つつ、子供への日々の声かけや、毎日の学校での出来事に耳を傾け、表情や様子・態度を見つつ、あまり口うるさく言わず、栄養バランスのある食事を提供し…などなど
基本褒める(褒められて嫌な気持ちになる人は稀)でも、怒る💢時は、事前に『これからぶったるんでたら怒鳴るからね(BOYSなので厳しめ+昔剣道部所属)』と前置きを入れておくと、子供も突然、闇雲に怒られた!とは感じないかもしれません。(タイガーママではありません🐯)
旦那に、『N君、どこどこ高校合格したよ』と言ったら、まるで冒頭の私の様に『へーーーーー、なんていう学校だって?スペルは?』と全くもって知らなかった様子。
ちょっとホッとしたのもありますが、落ち着いたら日本へ行こうかなぁと思ってはいたものの、航空券は高いし、上の子の試験期間も続くし、来年から入学する学校のスクールツアーや、オリエンテーションなど色々な準備もありまだOn goingで続いていきそうです。
後1週間で春のスクールホリデー。季節もかなり春らしくなってきそうですね。
*途中ちょこちょこと編集入れて改良版を出してますので、また覗いてください💓