13日の日曜日、故郷のいわきを日帰りで訪ねた。父親と、26年前に亡くなった恋人の墓参り、入院中の叔父、伯母の見舞いを足早に済ませてきた。
昼食は自宅でヤナギガレイ。5年ぶりだ。
震災以降、故郷の魚を食べることはできなくなっていた。特に、ヤナギガレイのような海底に棲む魚は放射線への不安から漁が制限され、市場にも出なくなった。これまでの人生の中で食べたものの中で、間違いなく最も美味だと思っている食べ物だが、震災直後から「もう一生食べられないんだろうな」と諦めていた。
ようやく、故郷の海に揚がった魚が食べられるようになった!
舌が記憶していた。淡く、かつ、深い味。唯一無二の「ヤナギガレイだけの味」。
「この、品のある味が…」。5年ぶりの味に、私と母が同時に口にした。
いろいろなシーンで、歩みは始まっているのだ。
それを実感したふるさと行脚であった。
26年前亡くなった女性の墓の敷地の雑草を丁寧に取り除いた。
いつ来ても、ここからの太平洋の眺望は素晴らしく爽やかだ。
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