山里の
湯けむりの宿
すこし古びた温泉宿
浴衣の裾をはだけながら
日本酒の利き酒だからと
一口一口が悪かったの
よろよろと足をふらつきながら
ねーねーと
甘えん坊になってみたり
気だるいのろさ加減がなんとも
自分でも気持ちいい
温泉に浸かりながら
庭木の間からみた三日月の
美しかったこと
私は
こんなに遠くにいる
私は
こんなに豊かなきもちでいる
数ヶ月前には
到底考えられなかったこと
桜が三分咲きの
温泉街の川沿いの宿
良い知らせを受けて
胸を撫で下ろせば
嗚呼と
命の輝きは
どこでだって煌めいてゆくものなのです。
空を見上げて
ありがとうてつぶやいていた

湯けむりの宿
すこし古びた温泉宿
浴衣の裾をはだけながら
日本酒の利き酒だからと
一口一口が悪かったの
よろよろと足をふらつきながら
ねーねーと
甘えん坊になってみたり
気だるいのろさ加減がなんとも
自分でも気持ちいい
温泉に浸かりながら
庭木の間からみた三日月の
美しかったこと
私は
こんなに遠くにいる
私は
こんなに豊かなきもちでいる
数ヶ月前には
到底考えられなかったこと
桜が三分咲きの
温泉街の川沿いの宿
良い知らせを受けて
胸を撫で下ろせば
嗚呼と
命の輝きは
どこでだって煌めいてゆくものなのです。
空を見上げて
ありがとうてつぶやいていた
