英語な日々

京都在住の英語講師のと猫と英語と美味しいもののお話。
時々、脳動脈瘤のお話もね。

うめさん連絡ください。

2021-03-06 | 日記

いつも通る路地の角に、木造の小さな古い家がある。

元々、バックパッカーたちの休憩所のような、簡易宿泊所のような使われ方をしていて、軒先に、古いモノクロの絵葉書やレコードが、何十円かの値札をつけられて雨ざらしになっていたりする、ちょっと荒れた不思議な家だ。

そこには痩せた白髪の老婆が犬と暮らしているのだが、その犬がまた、老いさらばえた狐のような顔をした雌犬で、いつも尻尾を垂れているのだ。

時々、飯粒が家の脇に撒かれていて、それを目当てにスズメ達がやってくる。

よく見ると、野良猫保護運動のポスターなんかも貼られていて、動物好きな老婆であろうことは間違いない。

一度、犬に話しかけようとしたことがあったのだが、その老婆に怖い形相で睨まれて、それ以来は、犬に小さく手を振る程度であった・・・犬からはガン無視されていたけれど。

コロナのせいか、この店とも何ともつかない場所は、ここのところずっと閉まっていた。

今朝、不思議な小さな張り紙が貼られていることに気づく。

 

うめさん連絡ください

 

薄墨で書かれた張り紙は、「うめ」の文字のみ朱書きなのだ。

誰かがうめさんを探しているのは確かだろうが、家の軒下に貼られているって、どういうことだろう。

家主が誰かを捜しているのか、それとも、誰かがこの家の主を捜しているのか。

普通に考えると、後者だな。

そういえば、この頃、スズメも犬も、老婆も見かけない。

考えれば考えるほど、不安と興味が交錯する。

 

夢の中に、尻尾を垂らした犬が出てきそうな気がする。

それもこれも、深夜にミステリーを観たからかしらん。

 

尻尾のハゲた猫。ww

 

 

 

 

コメント (2)
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