港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


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1970年 『コンドルは飛んでゆく』 サイモンとガーファンクル

2015-12-12 07:33:00 | 続・60年代ポップス変遷史

”El Cóndor Pasa” Simon & Garfunkel



原曲はペルーの民族音楽家ダニエル・アロミアス・ロブレスが1900年初頭に書いた「サルスエラ」の中の挿入歌で
ですが、アンデスのフォルクローレの代表的な楽曲となり、1963年にはロス・インカスがレコードをリリースしています。
この曲にポール・サイモンが英詞を付け、ロス・インカスの演奏に二人の歌をダビングして作られたものです。
しかしながら、何を暗示したのかわかりませんが「カタツムリになるぐらいなら、それを食べる雀になりたい。」という
不気味な歌詞には何らかの深い意味でもあるでしょうか…
日本では1970年の夏にヒットしています。

I'd rather be a sparrow than a snail
Yes I would, if I could, I surely would
Away, I'd rather sail away
Like a swan that's here and gone
A man gets tied up to the ground
He gives the world it's saddest sound
It's saddest sound

↓はサイモンとガーファンクルの『コンドルは飛んでゆく』 YOUTUBEより



私としては、この曲に彼等の唄は不必要で、ロス・インカスの演奏で聞くべきだと思っています。
いくら飛ぶ鳥を落とす勢いであったサイモンとガーファンクルであっても、名演奏を汚してはなりません。

”El Cóndor Pasa” Los Incas

↓はロス・インカスの『コンドルは飛んでゆく』 YOUTUBEより






1970年 『デライラ』 トム・ジョーンズ

2015-12-11 16:29:34 | 続・60年代ポップス変遷史

”Delilah” Tom Jones



バリー・メイスン作詞、 レス・リード作曲によるこの曲は1967年にリリースされていましたが、トム・ジョーンズの
知名度も低くてあまり芳しくなかったようです。『ラヴ・ミー・トゥナイト』のヒットによって一気に名を挙げたことで
日本でも1970年2月から4月にかけてヒットしています。

I saw the light on the night that I passed by her window
I saw the flickering shadows of love on her blind
She was my woman
As she deceived me I watched and went out of my mind
My, my, my, delilah
Why, why, why, delilah
I could see that girl was no good for me
But I was lost like a slave that no man could free

↓はトム・ジョーンズの『デライラ』 YOUTUBEより


1970年 『カトリーヌ』 ダニエル・ヴィダル

2015-12-10 12:15:09 | 続・60年代ポップス変遷史

”Catherine” Daniele Vidal



ポール・モーリアとアンドレ・ボーリーが共同で作曲し、アンドレ・パスカルが作詞して、1969年のユーロビジョン・
ソング・コンテストにおいてルクセンブルグ代表歌手のロミュアルドが幼い頃の淡い気持ちを唄って注目を浴び
た楽曲です。
これを1970年初めにダニエル・ヴィダルが唄って大ヒット、さらに日本語盤もリリースされて完全にダニエル
・ヴィダルの持ち歌になりました。
日本では1970年2月から5月にかけてヒットしています。

Catherine, Catherine, vous aviez dix ans
Souvenez-vous, Catherine, au jardin d'enfants
Il vous offrait ses tartines et ses chocolats
Avec son coeur, Catherine, amoureux déjà

↓はダニエル・ヴィダルの『カトリーヌ』 YOUTUBEより




1970年 『エーゲ海の真珠』 ポール・モーリア楽団

2015-12-09 15:11:15 | 続・60年代ポップス変遷史

”Penelope” Paul Mauriat et son Grand Orchestre



ポール・モーリア楽団による日本での実質第三弾のインストゥルメンタルです。
原題の”Penelope”はギリシャ神話に登場する恋人を待ち続ける女性で、トロイ戦争に出兵した夫のユリシーズ
の帰りを待ち続けた貞淑な妻だといわれています。
作曲はスペインのアウグスト・アルゲロで、オリジナルのスキャットはダニエル・リカーリが担当していました。

↓はポール・モーリア楽団の『エーゲ海の真珠』 YOUTUBEより





1969年の映画音楽

2015-12-08 15:57:50 | 続・60年代ポップス変遷史

映画音楽につきましては、このブログの映画音楽史で大部分を取り上げていますので
1969年の洋楽を語る上でどうしても外せない名曲を少しだけ取り上げようと思ったのですが
これといった名曲も極めて少なくなったため、『ロミオとジュリエット』のみといたします。



『ロミオとジュリエット』 ”What is a Youth?” グレン・ウエストン YOUTUBEより


他にも1969年にヒットした映画音楽としては
真夜中のカウボーイ、ハロー・ドーリー、青春の光と影 などがありました。


1969年に流行したポップスはこれにて終了です。
紹介することができなかった曲もありますがお許しのほどをお願いします。
1969年の締め括りとして、私の個人的な年間ベストテンを掲げておきます。

①シバの女王 レイモン・ルフェーヴル楽団
②雨 ジリオラ・チンクエッティ
③蒼いノクターン ポール・モーリア楽団
④ロミオとジュリエット サウンド・トラック
⑤天使のらくがき ダニエル・ヴィダル
⑥哀愁のアランフェス レイモン・ルフェーヴル楽団 
⑦愛の聖書 クリス・モンテス
⑧サン・ホセへの道 ボサ・リオ
⑨マイ・ウエイ フランク・シナトラ
⑩しあわせの朝 クリフ・リチャード


これまで60年代のポップスの変遷を綴ってまいりましたが1969年に関する記事も終了いたしました。
個人的には60年代ポップスのファンで、1970年代のポップスにはあまり興味もなく、これにて終了としたいところ
ですが、中には1960年代の流れを汲んだ楽曲もありますので、それらを中心にもう少し続けてみようと思います。
ただし、取り上げるの楽曲はかなり個人嗜好が強くなりますのでご了承願います。