『殺し屋のテーマ』 ペリー・ボトキンのギター
”The Executioner Theme” Perry Botkin 【YOUTUBEより】
1958年制作、アーヴィング・ラーナー監督によるアメリカ映画『契約殺人』の主題歌です。
全編に流れる『殺し屋のテーマ』はペリー・ボトキン・Jrの作曲で、ペリー・ボトキンの演奏によるものですが
アメリカでは全くヒットしておらず日本だけでヒットした模様です。
このペリー・ボトキンは1907年生まれのギター・,バンジョー・ウクレレなどの弦楽器奏者で、その息子で
1933年生まれのペリー・ボトキン・Jrは14歳から作曲・編曲家として活動、カスケーズの『悲しき雨音』の
編曲で一躍有名になりました。
映画としてはB級のフィルム・ノワール作品で主演のヴィンセント・エドワーズもほとんど無名に近かったため
興業的には成立しないとの判断で制作直後には輸入されませんでした。しかし、その後の1962年から放映が
スタートしたテレビドラマ『ベン・ケーシー』によってヴィンセント・エドワーズの人気が急騰したことで
あわてて輸入・公開の運びとなりましたが映画としての興業は失敗に終わったようです。
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この曲の原題にある”Executioner”は死刑執行人・処刑人という意味ですが日本では殺し屋と訳されました。
殺し屋という言葉、いつ誰が作り上げたものかわかりませんが、1950年代末に辰巳ヨシヒロ、さいとうたかを、
佐藤まさあきなどの劇画工房による劇画ブームが起こり、その作品群で活躍したのが探偵と殺し屋でした。
また同じころ、日活の渡り鳥シリーズでの宍戸錠が演じたエースのジョーが殺し屋として描かれていました。
私の記憶によると殺し屋という言葉はこの頃に世間に広まっていったように思いますが…