港町のカフェテリア 『Sentimiento-Cinema』


献立は…  
シネマ・ポップス…ときどきイラスト

本日の日替わりメニュー(49)

2018-08-26 17:35:05 | 本日の日替わりメニュー

『レモンのキッス』 ナンシー・シナトラ
”Like I Do” Nancy Sinatra   【YOUTUBEより】 



この原曲は、アミルカレ・ポンキエッリが作曲した歌劇「ジョコンダ」の中の「時の踊り」で、1962年にロシア生まれのディック・マニングが
ポップスにアレンジし歌詞をつけたものです。
父親フランク・シナトラの娘ナンシーの二枚目のシングル盤でしたが本国アメリカでは全くヒットしていなかったようです。
ところが、日本では【今週のベストテン】において、1962年9月第2週に8位で初登場すると15週連続ランクイン(最高3位)の大ヒットになり、
その後の『イチゴの片想い』『フルーツカラーのお月様』なども話題となりナンシーは「フルーツ娘」とも呼ばれるようになりました。
タイトルの ”Like I Do” は、「私がするように」とか「私みたいに」という意味合いなのですが、内容としては恋人ジョニーに二股されないようにと
願う気持ちを綴っています。

Johnny boy. take it slow.
Don't you know. don't you know?
She may kiss you like I do
She may hold you like i do
But she'll never… no never, never
She will never ever love you like I do
She may whisper your her only
That with out you she is lonely.
But she'll never… no never, never
She will never ever love you like I do
She may sigh you may fall
But she'll never be at home
When you’ll call
Can't you tell by her smile
She just want your heart
To play with for a while


本日の日替わりメニュー(48)

2018-08-25 17:17:17 | 本日の日替わりメニュー

『ラ・ボエーム』 ポール・モーリア楽団
”La Boheme” Paul Mauriat   【YOUTUBEより】
 


原曲は1965年にオペレッタ『ムッシュ・カルヴァナル』のためにジャック・プラントが作詞、シャルル・アズナヴールが
作曲した舞台用のシャンソンです。

ラ・ボエームを直訳すれば ”Boheme” はジブシー民族として有名なボヘミアン(ボヘミア人)ですが、19世紀のパリに
住む芸術家たちが、ジプシーみたいに自由に暮らす我が身を「ボヘミアン」と称していたことに由来しています。
曲は 19世紀のパリを舞台に、貧しいながらも自由を謳歌する自称ボヘミアンの若き貧乏画家が昔の恋の思い出に
ふけるというアズナヴールの代表的傑作です。

アズナヴールの『ラ・ボエーム』は既に何度か紹介していますので本日はインストゥルメンタルで聞くことにいたします。


『リラの門』 旅の友・シネマ編 (16) 

2018-08-24 17:06:40 | 旅の友・シネマ編



『リラの門』 Porte Des Lilas (仏)
1957年制作、1957年公開 配給:東和 モノクロ
監督 ルネ・クレール
"脚本 ルネ・クレール、 ジャン・オーレル
撮影 ロベール・ルフェーヴル
原作 ルネ・ファレ 「ラ・グランド・サンチュール」
音楽 ジョルジュ・ブラッサンス
主演 ジュジュ … ピエール・ブラッスール
    バルビエ … アンリ・ヴィダル
    マリア … ダニー・カレル
    楽士 … ジョルジュ・ブラッサンス



パリの下町「リラの門」での人情噺。怠け者で大酒飲みながらも町の人から愛されているジュジュと彼の友人で通称"楽士"が
一杯やっていると警察に追われた男が逃げ込んで来た。男はバルビエという殺人犯であるが、その事情の分からない二人は
バルビエを地下倉庫に匿って歓待する。やがてジュジュはバルビエが殺人犯のお尋ね者だと知るが、彼に大いなる興味を持ち
次第に尊敬するようになり、新しい友人を一生懸命世話するため酒もやめ真面目な生活に改めたので周りの人たちも驚いた。
一方バルビエは倉庫に腰を落着け高飛びの計画を練って旅券と現金を工面しようとする。カフェの娘マリアはジュジュの生活の
変化に気づいて問い詰めるとジュジュは殺人犯を匿っていることを白状した。それを知ったバルビエはマリアをそそのかして
マリアと一緒に外国へ高飛びを図ろうとする。マリアに気のあるジュジュはバルビエにその計画を変更を頼むが聞き入れて
もらえない。夜の路地裏で二人はもみ合い、ジュジュはバルビエの持っていた拳銃でバルビエを撃つ。そして、ジュジュはまた
元のろくでなし人生に戻るのであった。



この作品は『巴里の屋根の下』『巴里祭』などで巴里の下町の人々を情緒豊かに描いたクレールが、巴里の下町を舞台に
庶民の哀歌をうたいあげ、久々に巴里に戻ったクレールの年輪の渋みを味合わせる豊艶さが満喫できる傑作となりました。
ジュジュの口癖である「俺は何で生きてると思う?首を吊って死にたいからだ」が象徴する「ろくでなし人生」のキャラクターを
前面に押し出しながら庶民の日常生活をきめ細かく描き、そしてしみじみとした情感を漂わせ、映画のリズムそして彼の原点
でもある構図の確かさも健在で、まさにファンタジスト・クレールの存在感を示した作品です。



クレールが原作本を映画化するのは非常に珍しいですね。でも、クレールをリスペクトする身からすれば、クレールが巴里に
戻ってくれたこと、それだけでありがたさを感じてしまいます。
しかし残念なことに、この『リラの門』がクレールの日本での最後の単独作品となってしまいました。


(荷車で始まって荷車で終わる、テッパンの映画文法ですね)

台風接近中

2018-08-23 16:28:46 | 独り言

強い台風20号が四国沖を北上し、上陸はまぬかれない状況です。
ここ神戸は、今のところ晴れていますが、上空のちぎれ雲は
南東からの風に押し流されているように見えます。
当地も台風のほぼ中心が通過しそうで、
それも勢力の強い台風の東側の位置になりそうなので
風雨には厳重な警戒をしなくてはなりません。
また、お仕事からの退社時間にも重なりそうですので
早めに帰宅されますように。
これから台風の進路に当たられる皆様には
身の安全を第一に早めの避難をなさいますように。

大きな被害が出ないことをお祈りいたします。


今日8月23日は子供たちにとって最後の夏のイベントでもある地蔵盆なのですが
今年は台風の影響もあってその設営がされておりません。

当カフェテリアも本日は休業することにいたします。

『エル・アフリカーノ』 アニバル・トロイロ楽団

2018-08-22 16:40:02 | アルゼンチンタンゴ

”El Africano” Anibal Troilo y Su Orquesta Típica 【YOUTUBEより】 


1915年にエドゥアルド・ペレイラが作曲した古典曲です。
タイトルの ”El Africano” は直訳すればアフリカ人で、かつての名ダンサーのあだ名をそのまま曲名にしたとのことです。
ペレイラはアルゼンチンの地方巡業の最中にロサリオでこの曲を発表してレコーディング、巡業を終えてブエノスアイレスに
戻ってきたときには大変な評判になっていたので本人が一番驚いたそうです。