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答案は「採点官へのラブレター」

 第59期文演13/1/12~3/9アンケートです。

 きょうは、司法試験受験生Kさんです。



    
Kさんの文演アンケート


 
Q.1 当講座をどんな目的で受講しましたか?
  A.1 
受講目的は司法試験の論文対策でした。司法試験の答案は「採点官へのラブレター」と言われ、相手がスーッと読めるような文章で複雑な問題をシンプルにかつ論理的に書くことが求められます。しかし、読み手に伝わりやすい文章を書くためにどうしたらいいのかを専門的に学んだことがありませんでした。教授もラブレターなのにこんなのじゃ伝わらない、というだけでどう書けばいいのか具体的に教えてくれる人は少なく、うまい人の答案を見て自力でまねすることしかできませんでした。ただまねをしていても原理がわかっていないとちょっとしたことですぐに崩れてしまいます。法律の勉強時間を削ってまですることなのか正直悩みましたが、松田さんの強い勧めもあり予習復習もほとんどいらないと言われたので参加を決めました。


  Q.2 「文演」を受講して文章への印象で変わったことがありますか?
  A.2 
文演を受けるまで文章のうまい、へたは努力ではなく才能で決まるのだと思っていました。日本語を話せて文字を書ければ、文章を書く技術はみな同じように持っていて、あとは個人の才能の問題なのだと。しかし、文章を書くために知っておくべき礼儀作法や相手に伝えるための技術が山ほどあったことに文演の初回授業から驚かされました。当たり前すぎて気づかなかったことの大切さ、そんなに気にしなくて大丈夫だろうと思っていた甘えをばんばん指摘され、他人の書いた文章を読みながら自分の無知を指摘されたようでなんとも恥ずかしい気持ちになりました。今では、文章をきちんと書くには、必要な技術を学ぶこと、そしてその実践をして人に批評されながら努力することが必要なのだと感じるようになりました。私は才能ないから、がまったく言い訳にならない逃げでしかないとこに気づけてよかったです。


 
Q.3 宿題の「要約」はどうでしたか?
  A.3-1 「授業前」
 大学受験以来の要約は難しかったけれどいろいろと試行錯誤することは非常に楽しかったです。読めば読むほど筆者の言いたいことへの理解が自分なりに深まっていき、それをなんとか過不足なく伝えようとするのですが、思ったよりも字数が足りなくて非常に苦労しました。初見の人が要約を見て本文の要素がわかるようにしようという目標でやっていたところ、なにを削っても平気なのかがわからなくなってしまいました。自分が具体的な例示を通して抽象的な主張を理解するタイプなので、具体例の削り方が不十分なことがわかりながらも削る決断ができず書き直しては字数が足りなくなり、と本文とエンドレスににらめっこをしておりました。自分が苦労する中で、他の人はどんな風に処理をするのだろうという興味も生まれ、講義が待ち遠しかったです。

 
A.3-2 「授業後」 まず、受講生のみなさんの要約が全然違ったことに驚きました。多少の違いはあれ、みんな同じような要素を書いてくるのだろうなと考えていたのに抽出する要素が予想以上に十人十色でした。本文があってオリジナリティなんて表れないと思った要約でも大きな違いが出ることにびっくりしました。私が当然不要だと考えた部分に段落一つを使っている人や逆に削れなかった部分をばっさりカットしている人がいて、「こんなところいらないんじゃ」、「この書き方うまいな」と自分を棚上げして心の中で批評しながら、松田さんの解説を聞くことで一人ではできない気づきがたくさんあって非常に勉強になりました。要約や授業を通して、長い文章をだらだら書くことは簡単だけど要素を見極めた文章を書くのは難しい、ということを改めて実感させられました。授業後に自分の要約を見ると、授業前にはぼてっとしていてもっとスリムにしたいと抽象的に感じていた不満を具体的にどうしたらいいのかがわかってすっきりしました。


  Q.4 全体的な感想をお聞かせください。
  A.4 
私は予習も復習もほとんどなく松田さんの話を聞きながら現場で必死に考えることしかしませんでした。でも現場で必死に頭を働かせて課題を読んで悩むこと、ちょっと的外れなことを言って恥じをかくことを繰り返すうちに文章を読むときに気が付くべきポイントがなんとなくつかめるようになってきました。最初のころにエッセイを読んでも、なにがおかしいのかまったくわかりませんでした。そもそもうまいともへたとも思わず、まったく選球眼がなかったです。今は具体的な指摘ができなくても、うまくない文章に違和感を抱きます。文章を読んでなんだか変だと感じられるということは、そういう文章を書かないように書き手に回ったときに気を付けるポイントがわかってきたということです。中間の感想でも書きましたが、気を付けなければならないところを知ってもすぐに試験に生かして実践はできていません。技術を習得して使いこなすためにはもっともっと実践することが必要だと思います。でも違和感を持てる基本的な知識を得られたこと、使うべき技術を学べたことは非常に有意義でした。試験が終わって社会に出ても文章の基本を学んだことを生かして仕事をしていきたいと思います。参加させていただき本当にありがとうございました。

   2013-04-11事案の把握が早くなりました」の10~30回アンケートを書いた女性がKさんです。

  速読アンケートの文章と比較すると能弁です

 仕事や勉強で忙しい方は、「予習も復習もほとんどする必要がありません。現場で必死に考え」てもらいます。

 そして、宿題と受講アンケートの提出で自分の文章を鍛えていただきます。

 今回の司法試験受験生3人は、何より真摯でした。この程度のことで手を抜いていてはいい結果など出せないということを、よく承知した3人でした。  
 



  

            ※クリエイト速読スクール

 

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