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村上春樹「カタルーニャ国際賞スピーチ原稿」

 村上春樹の「カタルーニャ国際賞スピーチ原稿」です。

 全文をコピー&ペーストして、このブログに残そうとしたんですが、不調に終わりました。

 リンク先です。

 少し拾っておきます。
 
  「十万に及ぶ数の人々が、原子力発電所の周辺地域から立ち退きを余儀なくされました。畑や牧場や工場や商店街や港湾は、無人のまま放棄されています。そこに住んでいた人々はもう二度と、その地に戻れないかもしれません。その被害は日本ばかりではなく、まことに申し訳ないのですが、近隣諸国に及ぶことにもなりそうです

  「その過ちのために、少なくとも十万を超える数の人々が、土地を捨て、生活を変えることを余儀なくされたのです。我々は腹を立てなくてはならない。当然のことです
  ・村上春樹:カタルーニャ国際賞スピーチ原稿全文(上)


  「それは日本が長年にわたって誇ってきた「技術力」神話の崩壊であると同時に、そのような「すり替え」を許してきた、我々日本人の倫理と規範の敗北でもありました。我々は電力会社を非難し、政府を非難します。それは当然のことであり、必要なことです。しかし同時に、我々は自らをも告発しなくてはなりません。我々は被害者であると同時に、加害者でもあるのです。そのことを厳しく見つめなおさなくてはなりません。そうしないことには、またどこかで同じ失敗が繰り返されるでしょう

  「たとえ世界中が「原子力ほど効率の良いエネルギーはない。それを使わない日本人は馬鹿だ」とあざ笑ったとしても、我々は原爆体験によって植え付けられた、核に対するアレルギーを、妥協することなく持ち続けるべきだった。核を使わないエネルギーの開発を、日本の戦後の歩みの、中心命題に据えるべきだったのです
  ・村上春樹:カタルーニャ国際賞スピーチ原稿全文(下)

  村上春樹に関しては、これまでに何回か取り上げています。そちらも、合わせてご覧ください。      



              
            
※クリエイト速読スクールHP


  ・2009-03-02ましてや警告されたりすると、私は逆に「そこ」へ行ったり「それ」をやったりしたくなります」 

  
2009-03-03小説家の仕事は、物語を作ることによって、個人の独自性を明らかにする努力を続けること
  
  ・2009-06-15読み終えた時、あなたの周りの世界はもう200Q年になっているかも知れないのだから
  
  ・2010-07-07想像力を欠いた狭量さや非寛容さは寄生虫と同じなんだ

 

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