昨夜、BSで映画『父と暮らせば』を鑑賞しました。
・・・なので、今日のブログはただの感想文です。
もともと演劇作品であるとか、
井上ひさしさんの戯曲だとか、
そういう予備知識がない状態で見始めましたが、
始まってすぐ、「劇場空間で見たいな・・・」と思いました。
二人芝居。
テレビと舞台はまるで違います。
テレビから聞こえてくるヴァイオリンの音は、
例えそれがストラドであっても、グァルネリであっても、
聴こえるはずの倍音がカットされ、響きの豊かさが半減し、
・・・毛穴で聴く“あの音”は皆無になってしまいます。
CDもMDもYouTubeも、レコード(記録)でしかないのです。
長いセリフを言っている時のブレスとか、
短いセリフを応酬している時のテンションとか、
吐きだされた二酸化炭素やそこにある酸素を通して感じたいものが
たくさんあります。
目だけではなくて、耳だけではなくて、
肌とか毛穴とか骨とか・・・ありとあらゆる感覚器官で感じたいというか。
それにしても、ピカの瞬間を語る原田芳雄さんは、
ビックリしました!!!
雲竜型の土俵入りと長崎のモニュメントを合わせたような姿。
2004年の映画だということなので、64歳くらいだと思うのですが、
あの型は、訓練をしていないと出来ないでしょう。
腹筋・背筋・大腿筋。
演じる役者さんによって、変わってきてしまう点もあると思いますが、
父と娘の、素敵なストーリーだと思いましたし、
素晴らしい脚本だと思いましたし、
劇場に足を運んでみたいと思いましたし・・・
映画史に残る作品。