むかーし昔のこと…今はビューンと直行便で行けるヨーロッパ。
昭和の時代にはアメリカのアラスカ州アンカレッジで給油しなくてはなりませんでした。
時は冷戦の時代。飛行機の燃費も今より悪く・・・という表現でいいのでしょうか、
北極圏周りのヨーロッパ便は、アンカレッジに一度着陸したのです。
wikiによると、日本人をターゲットにしたうどん屋まであったとか。
ニュースでご存知と思いますが、
津波被害にあった陸前高田からアンカレッジの先まで、
サッカーボールがプカプカと海を渡って、あるご夫婦のもとに届きました。
奥様が日本人であったので、
サッカーボールに書かれていた文字が読めたそうです。
・・・あるいは、日本語が書いてあるから、
そのご夫婦のもとに持ち込まれたのかもしれません。
書かれていたのは、転校していく友達に向けてのメッセージ。
友人たちからのたくさんの言葉。
大切なものに違いない・・・どうにかして持ち主に返したい。
持ち主を探していると最初に報道された後、すぐに持ち主が見つかりました。
そしてボールは間もなく返還されることになりました。
ボールがあったはずの自宅は流されてしまったのだと思いますが、
持ち主が生きていたということが、まず嬉しかったです。
ボールだったのが良かったのかもしれませんよね。
丸い形、水に浮き、外側は頑丈で滅多に破れない。
直線距離でも5000キロ以上ありそうな距離を、
ほぼ一年かけて、潮に流され風に流され、
サッカーボールは移動して行ったんですね。。。
キャプテン翼というサッカーを題材にした漫画の中に、
転校していく仲間に、主人公の翼くんが、
仲間からの寄せ書きが書かれたボールを渡すシーンがあります。
相手は翼くんと名コンビを組んでいた岬くん。
良き仲間であり、転校したことによって、良きライバルともなり、
やがて日本代表で共にプレーしたりなんかする、一生の友達です。
その、ボールを渡すシーンがまた、名シーンなんですよ。
岬くんが乗っているバスの窓から、
ボールを蹴り込むんです。。。翼くんが。
そのシーンに関しては漫画を読んでいただくことにして。
(余談ですが、テレビの企画でそのシーンを中村俊輔選手が
実際にやってみせたことがあります。youtubeなどで見れると思います♪)
津波で流された寄せ書きボールは、
今は直行便がないらしいアンカレッジの先から
飛行機という名の翼をいくつか乗り継いで、持ち主のもとに戻ることになりました。
走っているバスの窓に蹴り込むより奇跡だって思った!!!
拾い主と持ち主が電話で話したシーンも、
報道されました。
感謝の言葉の後、持ち主から出てきた言葉は、
「もっとたくさん拾ってください」
みんな、思い出を探しているんです。。。
世界は人で繋がっているんだ~。
陸前高田市に住む持ち主の名は、岬くんというそうです。
嘘みたいなホントの話。