さなえのうた

歌いながらあちこちに出没します♪

花嫁帽子を作る②製作編~小道具自作

2021-09-02 | オペラ研究
スザンナが被るcappellinoを自作してみています。
材料は揃いました




~経験する~

土台となる帽子=cappellinoを選びました。
これに花をつけていきます。
一目で花嫁とわかるものを目指します。

どんな色味にするのか、
どんな配色にするのか…

センスが問われますね~。


鏡を見ながら、
どんな色が自分に合うのか、
スザンナと同じような気持ちで作ってみます。


演劇のアプローチの方法の一つです。

演じるキャラクターと同じ経験をすることによって、
そのキャラクターの、その時の心理状態をも経験します。
その経験によって、演じやすくなるのです。


実際に、結婚したことがなくても、
「結婚前の女性って、こんなにワクワクして準備するのか~♪」と感じると、
最初の2重唱が歌いやすくなると思います。


G-Durでワクワクしながら、作ってみてくださいね!


お花をつけたら、レースやリボンなんかもつけちゃう?




~調整する~

お花やレースをつけたら、
楽譜を持ってきて、確認します。

まず、花嫁帽子をつけるのは1幕。
鏡の前でつけたり外したり…しやすいかな?
フィガロと寄り添って歌う時に…邪魔にならないかな?

フィガロの顔を隠したり…
フィガロに刺さったり…しないかな?

最初の2重唱と、次の2重唱の間のレチでは、
たぶん、フィガロとイチャイチャするよね…
邪魔にならないかな?

伯爵夫人に呼ばれて、
フィガロのアリアの前に退場する時には、
たぶんテーブルの上か鏡台に、置いていくよね…
置いてあっても魅力的かな?

…ってか、転がったりしないかな?

マルチェリーナとのケンカの2重唱では、
取り合い奪い合いになる演出がつくかも…
大丈夫かな?

次に出てくるケルビーノも、これをいじるかも!…
大丈夫かな?

1幕の最後、合唱の面前で、
伯爵はこれを投げる演出がつくかも…
大丈夫かな?

2幕フィナーレ、これをつけて
ガビネットから出てくる演出がつくかも…
戸口、通れるかな?

その後の3重唱、4重唱、7重唱…
動き回れるかな?

3幕フィナーレ…
伯爵に、これをつけてもらうのに、やりやすいかな?
その後、これをつけたままダンスがあるかも…
踊れるかな?

4幕、舞台上で、
これをスザンナから伯爵夫人に付け替えるかも…
やりにくくないかな?
…袖で調整する時間、あったっけ?

伯爵夫人が、これをつけてケルビーノと一悶着…
落ちないかな?

4幕フィナーレ、伯爵夫人からこれがスザンナの手元に戻ってきて、
これを舞台上でつけて、エンディングを迎えるかも…
つけやすいかな?

あるいは、フィガロとイチャイチャベタベタしながら退場して、
そこで幕が降りるかも…
イチャイチャしたり、べたべたしたり、できるかな♪




~照明を当てる~

全てのシーンで確認が出来たら、
照明を当ててみます。

これは舞台で使うものだと言うことを忘れてはなりません。


女優ライト…のように、正面や下から照明を浴びることは少ないです。

舞台の照明は…舞台に立てば分かりますが…
自分から見て、真上や正面斜め上、斜め左右上にあります。
横にあることもありますね。

デスクライトでも懐中電灯でもいいので、
上から、斜め上から照明を浴びてみます…と、

顔が真っ黒!!!

つばが大きすぎたのかなぁ。調整しましょう。

顔の表情を、お客様から見えやすくします。


逆に、4幕では顔が隠せるようにしておくと、
4幕は演じやすいです。

伯爵夫人も、それを見つけるフィガロやケルビーノも。


つばを折れるようにしておいて、
1幕では折って固定、
4幕では伸ばす…とか、

レースをつけて置いて、
1幕では上げておき、
4幕では顔を隠すように下げる…とか。




~固定する~

照明のチェックも終わったら、
固定します…ガッチガチに!

舞台の上では、転げまわったり、床に手をついたりします。
壊れないようにするのはもちろんですが、
落下物もないようにします!
けがをしないように!!!

絶対に何も落とさないつもりで、ガッチガチに固定します。


動いてみて、首を振ってみて、
走ってみて、ジャンプしてみて、
踊ってみて、……
絶対に落ちないように固定します。



重すぎたりしたら、やり直しです~。

頑張りましょう。



花嫁帽子を作り終わった頃には、
スザンナの最初のフレーズを、実感を持って歌えるようになっているはずですよ!

Sì, sì!!
コメント
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