東京室内歌劇場の
メンバーズコンサート初日が
いよいよ明日となりました。
ホームページには、
掲載されたのかなぁ・・・
明日はガブリエル・フォーレの歌曲
『マンドリン』と『月の光』を歌います。
マンドリンは、戯曲の中の3枚目、
アルルカンがマンドリンを弾きながら
歌う曲です。
アルルカンは、戯曲に出てくる3枚目役の名前で、
・・・日本で言ったら、太郎冠者?かなぁ。
イタリアの古典劇だとアルレッキーノになり、
モーツァルトのオペラでは、
フィガロやレポレッロ、
レオンカヴァッロの道化師もアルレッキーノです。
アルルカンが男女の恋を歌う・・・
前口上のような曲です。
マンドリン
恋歌を奏でる男たち
それに聞き入る美しい娘たち
とりとめのない言葉を交わす・・・
歌の聞こえる小枝の下で
あれはティルシス、そしてアマント
そして永遠なるクリタンドル
そしてダミスは、多くのつれない娘達に寄せて
優美な歌を書いている
男たちの短いシルクのコートや
女たちの長い裾のドレス
彼らの優美さ、彼らの喜び
そして、柔らかな青い影
灰色がかったピンクの月の
恍惚とした光の中を漂いながら
マンドリンは鳴り響く
そよ風のざわめきとともに
恋歌を奏でる男たち
それに聞き入る美しい娘たち
とりとめのない言葉を交わす・・・
歌の聞こえる小枝の下で
『月の光』は
ヴァトーの絵画『貴族の園遊会』に寄せて書かれた
ヴェルレーヌの詩に作曲されたもので、
歌うのを忘れそうなくらい、前奏が長いです。(笑)
月の光
貴方の魂は、選ばれた景色
チャーミングなマスクとベルガマスクの人たちが行く
リュートを弾き、踊りながら
しかし、奇妙な仮装の下は悲しげだ
みな歌う、マイナーなキーで
恋人を手に入れた、人生は素晴らしい、と
自分達が幸せであると信じているようには見えない
彼らの歌が、月の光に溶けていく
悲しくも美しい月の光の静けさに溶けていく
木々の間に小鳥達を夢見させる静けさに
大理石に挟まれたしなやかで大きな噴水を
恍惚にしのび泣かせる静けさに
どちらの曲も、
マンドリンやリュートのような弦楽器の伴奏で
アルルカンが歌っているような曲です。
フランス歌曲っぽい曲なので、
その雰囲気が少しでも伝わったらいいのですが。
がんばります~。