スザンナが被るcappellinoを自作してみています。
材料は揃いました。
~経験する~
土台となる帽子=cappellinoを選びました。
これに花をつけていきます。
一目で花嫁とわかるものを目指します。
どんな色味にするのか、
どんな配色にするのか…
センスが問われますね~。
鏡を見ながら、
どんな色が自分に合うのか、
スザンナと同じような気持ちで作ってみます。
演劇のアプローチの方法の一つです。
演じるキャラクターと同じ経験をすることによって、
そのキャラクターの、その時の心理状態をも経験します。
その経験によって、演じやすくなるのです。
実際に、結婚したことがなくても、
「結婚前の女性って、こんなにワクワクして準備するのか~♪」と感じると、
最初の2重唱が歌いやすくなると思います。
G-Durでワクワクしながら、作ってみてくださいね!
お花をつけたら、レースやリボンなんかもつけちゃう?
~調整する~
お花やレースをつけたら、
楽譜を持ってきて、確認します。
まず、花嫁帽子をつけるのは1幕。
鏡の前でつけたり外したり…しやすいかな?
フィガロと寄り添って歌う時に…邪魔にならないかな?
フィガロの顔を隠したり…
フィガロに刺さったり…しないかな?
最初の2重唱と、次の2重唱の間のレチでは、
たぶん、フィガロとイチャイチャするよね…
邪魔にならないかな?
伯爵夫人に呼ばれて、
フィガロのアリアの前に退場する時には、
たぶんテーブルの上か鏡台に、置いていくよね…
置いてあっても魅力的かな?
…ってか、転がったりしないかな?
マルチェリーナとのケンカの2重唱では、
取り合い奪い合いになる演出がつくかも…
大丈夫かな?
次に出てくるケルビーノも、これをいじるかも!…
大丈夫かな?
1幕の最後、合唱の面前で、
伯爵はこれを投げる演出がつくかも…
大丈夫かな?
2幕フィナーレ、これをつけて
ガビネットから出てくる演出がつくかも…
戸口、通れるかな?
その後の3重唱、4重唱、7重唱…
動き回れるかな?
3幕フィナーレ…
伯爵に、これをつけてもらうのに、やりやすいかな?
その後、これをつけたままダンスがあるかも…
踊れるかな?
4幕、舞台上で、
これをスザンナから伯爵夫人に付け替えるかも…
やりにくくないかな?
…袖で調整する時間、あったっけ?
伯爵夫人が、これをつけてケルビーノと一悶着…
落ちないかな?
4幕フィナーレ、伯爵夫人からこれがスザンナの手元に戻ってきて、
これを舞台上でつけて、エンディングを迎えるかも…
つけやすいかな?
あるいは、フィガロとイチャイチャベタベタしながら退場して、
そこで幕が降りるかも…
イチャイチャしたり、べたべたしたり、できるかな♪
~照明を当てる~
全てのシーンで確認が出来たら、
照明を当ててみます。
これは舞台で使うものだと言うことを忘れてはなりません。
女優ライト…のように、正面や下から照明を浴びることは少ないです。
舞台の照明は…舞台に立てば分かりますが…
自分から見て、真上や正面斜め上、斜め左右上にあります。
横にあることもありますね。
デスクライトでも懐中電灯でもいいので、
上から、斜め上から照明を浴びてみます…と、
顔が真っ黒!!!
つばが大きすぎたのかなぁ。調整しましょう。
顔の表情を、お客様から見えやすくします。
逆に、4幕では顔が隠せるようにしておくと、
4幕は演じやすいです。
伯爵夫人も、それを見つけるフィガロやケルビーノも。
つばを折れるようにしておいて、
1幕では折って固定、
4幕では伸ばす…とか、
レースをつけて置いて、
1幕では上げておき、
4幕では顔を隠すように下げる…とか。
~固定する~
照明のチェックも終わったら、
固定します…ガッチガチに!
舞台の上では、転げまわったり、床に手をついたりします。
壊れないようにするのはもちろんですが、
落下物もないようにします!
けがをしないように!!!
絶対に何も落とさないつもりで、ガッチガチに固定します。
動いてみて、首を振ってみて、
走ってみて、ジャンプしてみて、
踊ってみて、……
絶対に落ちないように固定します。
重すぎたりしたら、やり直しです~。
頑張りましょう。
花嫁帽子を作り終わった頃には、
スザンナの最初のフレーズを、実感を持って歌えるようになっているはずですよ!
Sì, sì!!