古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第四十三章 苫草紛争の二 其の三十八

2015年08月02日 09時05分06秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「苫草紛争の二」第十三頁、上の五~六行目

 

解読 (気)侭ニ苫引取儘成仕方仕儀ニ

    御座候へハ、最早上村之儀ハ稼等

 

読み 気侭に苫引き取り侭成る仕方仕る儀に

    御座候えば、もはや上村の儀は稼ぎ等

 

解説 「(気)侭ニ」・・・気侭に。勝手気ままに。 「苫引取」・・・「引」の字体は形で覚える。「取」も難しい。普通の崩し方と少し違う様に見えます。 次の字は難しくて判断に迷う所ですが、串本町史では「儘」=「侭」と読んでいるので、それに従います。本行最初の「侭」と下の跳ねが違うようにみえるのですが。それにしても、「儘成る仕方」では意味がよく解りません。 最後は「仕儀ニ」・・・仕る儀に。 六行目、「御座候へハ」・・・御座候らえば。侭なやり方をしている状況で御座いますので。 「最早」・・・『もはや』「最」も「早」も読むのは困難です。よく出る字です。 最後は「上村之儀ハ稼等」・・・田並上村は稼ぎ手段等も