古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第五十九章 漂流外国物語 其の四十九

2016年05月05日 07時05分46秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「漂流外国物語」第十四ページ、上の七~八行目

 

解読 船之中程ニ壱貫目位之大筒弐挺仕懸有之候。積荷

    物之内砂糖并古゛ざ等見請申候。此舟ハ阿蘭陀舟

読み 船の中程に一貫目位の大筒二挺仕懸けこれ有り候。積荷

    物の内、砂糖並びにござ等見請け申し候。此の舟はオランダ船

 

説明 「船之中程ニ」・・・船の真ん中くらいの所に。 「壱貫目位之大筒」・・・「大筒」・・・『おおづつ』は大砲の事。「壱貫目位」・・・大砲の大きさを言うものと思われます。 「弐挺仕懸有之候」・・・大砲二門設置されている。 「積荷物之内」・・・積んでいる荷物の内。 「砂糖并古゛ざ等」・・・「并」は「並びに」。「ござ等」・・・「ご」は「古」に濁点。「古」は変体仮名の「こ」。「等」の字も少し分かりにくい。 「見請申候」・・・「請」の字も難しい。 「此舟ハ」・・・「此」も難解です。 「阿蘭陀」・・・オランダ。外国の名は、カタカナではなく、漢字で書きました。例えば、「イギリス」は「英吉利」、略称「英国」、「アメリカ」は「亜米利加」、略称「米国」、「ロシア」は「露西亜」、略称「露国」などと書きました。