「漂流外国物語」第十七ページ、上の一~二行目
解読 (三)百〆目程、右三挺而巳ニ御座候。
一、綱ハ鉄の鎖り、碇颪し候節ハ、鎖凡六拾尋程の(はし)
読み 三百貫目ほど。 右三挺のみに御座候。
一つ、綱は鉄の鎖、碇降ろし候節は、鎖凡そ六十尋ほどの
説明 「右三挺而巳」。・・・「而巳」・・・『のみ』と読む、古文書特有の熟語です。ここでは、一文字に見えます。これは覚えなければならない熟語です。 「綱ハ」・・・碇と船を結ぶ綱は。 「鉄の鎖り」・・・鋼鉄製の鎖。 「碇颪候節ハ」・・・ 「碇颪し候節ハ」・・・「颪」は国字と言われる文字で、中国の漢字には無い文字です。山の上から吹き下ろす風の事。「赤城降ろし」など有名です。「節」も難しい。 「鎖」・・・鉄と鉄の輪をつなぎ合わせて作った鉄のロープの事。文字としては読むのは困難です。 「凡」・・・『およそ』。約。 「六拾尋程の」・・・ここも欠けているので、読むのは難しい。