古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第五十九章 漂流外国物語 其の五十八

2016年05月14日 06時23分32秒 | 古文書の初歩

 

 

 

 

 

 

「漂流外国物語」第十七ページ、上の三~四行目

 

解読 「(の)ばし、大風の節ハ百尋弐百尋三百尋茂のばし

    申候なり。

読み  伸ばし、大風の節は百尋、二百尋、三百尋も伸ばし

    申し候なり。 

 

説明   「(の)ばし」・・・伸ばし。「はじめの文字は、変体仮名で「者」・・・「は」です。 「大風の節ハ」・・・「節」が読みにくい。 「百尋、弐百尋、三百尋茂」・・・「尋」が難解です。「尋」・・・『ひろ』は長さの単位で、約1.8メートル(六尺)が普通ですが、時には1.5メートル(五尺)の場合もあります。時代によって異なるのかどうかは不明。 「茂」は変体仮名の「も」。 「の者し」・・・「者」は変体仮名の「は」で濁点が有ります。「ば」。「のばし」。「し」は一部が欠けています。 最後は「申候なり」・・・「候」という字は、崩し方が多くて困ります。